「そりゃぁ…まぁ、なんだ、せっかくだから、俺との相性でも占ってみれば?」
「あんたとあたしの? …そうね。まぁ、せっかくだから…」
<相性占いでよろしいですか?>
「”はい”っと」
<それではあなたと相手の氏名と誕生日、血液型を入力して下さい>
「えっと、アヤベミスズ、1月15日、AB型っと、そしてウサミマコト、6月28日、A型と…」
「あれ? お前、よく俺の誕生日と血液型、知ってたな」
すんなり迷うことなく入力した美鈴に、俺は感心して言った。
「え? …あ…と、当然じゃない。腐れ縁とはいえ、長いつき合いなのよ。嫌でもそれくらい覚えるわ」
「そうかぁ? 俺は美鈴の誕生日とか知らなかったぜ」
<だだいまプリントアウトしております…>
「だからあんたは馬鹿なのよ」
<終了いたしました>
「どれどれ…」
「俺にも見せろよ」
俺は結果の用紙を美鈴の手から引ったくった。
「あっ! ちょっと取らないでよ」
「なになに、お互いが違った性格の持ち主なので、はっきり言って相性はよくありません。しかし、二人がお互いのことを理解し信じ合えば、お互いの欠点を補い合って最高のパートナーになれるでしょう。あなたは相手に対して心を開いてあげることで相手もあなたの事を大切にしてくれるはずです…だってさ」
「…相性がよくないって所は当たってるわね」
「ラッキーカラー・青、ラッキーナンバー・5、ラッキージュエル・オパール、彼氏におくるなら・詩集、あなたにピッタリのアイテム・ブレスレット…あなたにピッタリの体位、騎乗位?」
「ば、馬鹿!! そんなところまで声出して読まなくていいの!」
「ははは…まぁ、俺達の相性って、最初が上手く行けばバッチリって事だろ?」
俺は結果の用紙を美鈴に返しながら言う。
「そうね…」
あれ? 美鈴の奴、占いの結果を見つめたまま考え込んじゃってるぞ。
そんなに真剣に見なくてもいいだろうに。