■美鈴編■
3日目【7月23日】


 
 
「いくらドレスが綺麗だって、地がよくないとな」
「それどういう意味よ!」
「そのまんまの意味だが」
「失礼しちゃう! あんたレディに向かってよくそんなことが言えるわね」
「ほう誰がレディだって?」
「最低! もう、あっちに行ってよ!」
「ああ、やっぱり美鈴にそのドレスはもったいない」
「…私だってドレスを着ている時ぐらい淑女と思われたいわよ!あんたってホンット最低!!」

 美鈴は怒って室内に戻ってしまった。
 しまったなぁ。ちょっと言い過ぎたか? いつものノリで悪態をついてしまったけど、タイミング悪かったなぁ。
 まあ、やってしまったものは仕方ないか。俺も中へ戻ろう。