■真澄編■
4日目【7月24日】


 
 
「中学時代の後輩だよ。河合真澄ちゃん。たまたまこのビーチで出会ったんだ」

 俺は正直にそう答えた。

「宇佐美先輩、この人は?」

 真澄ちゃんは少し不機嫌そうに俺に聞く。

「わたしは宇佐美君のクラスメイトの小野寺美和。よろしくね」
「……」

 俺の変わりに答えた小野寺さんを無言で睨む真澄ちゃん。

「あはははは、ごめん小野寺さん。この娘、今日は機嫌が悪いみたいなんだ」
「そうみたいね。別にわたしは気にしないけど」

 そう言いつつも、真澄ちゃんの方を横目で睨む小野寺さん。真澄ちゃんはあからさまに睨み返した。
 うわ、なんなんだよこの雰囲気。