「あははは、バレてしまったのならしょうがないな。実はそうなんだ。この娘、俺の彼女の河合真澄ちゃん」
俺は真澄ちゃんの肩に手を置いて小野寺さん紹介する。
「え? …ちょっと、宇佐美先輩、何を言ってるんですか? あたしが彼女なんて…」
顔を真っ赤にしながら困ってしまっている真澄ちゃん。
「ふ〜ん。知らなかったなぁ。それじゃぁ、別にわたし達が来なくてもよかったみたいね。邪魔しちゃ悪いし…」
「そんな事ないよ。大勢の方が楽しいだろ?」
「先輩、この人は?」
「ああ、俺の高校のクラスメイト。小野寺美和さん」
俺は真澄ちゃんに小野寺さんを紹介する。
「でも、ちょっとショックだな。宇佐美君にこんな彼女がいたなんて」
少し居心地悪そうに小野寺さんが言うと真澄ちゃんがムッとした顔をした。
「…こんな彼女で悪かったですね」
あからさまに敵意をみせる真澄ちゃん。小野寺さんはきょとんとなって真澄ちゃんを見返す。
どうしちゃったんだよ。いつもの真澄ちゃんじゃないぞ。
「ごめん。やっぱり、わたしお邪魔みたいね」
「そんなことないって。真澄ちゃん、そういうのって失礼だぞ」
「……」
真澄ちゃんはぶすくれて俺の方を上目使いに見る。
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