1日目【7月21日

 
 
 


 「……」

 俺はしぶしぶ彼女の指摘に従って鞄を膝の上に置いた。
 確かに俺が悪いんだけど、車内こんなに空いているんだから、別に問題ないと思うよな…。
 少しふてくされた顔を見せた俺をちょっと睨んだ後、彼女は関心をなくしたような表情で窓の外を眺めた。
 ったく、なんだよ。なんか気分悪い。