池袋「ぽえむ・ぱろうる」にて

池袋「ぽえむ・ぱろうる」にて
もとちん


 私の知人が、新孔版画といって、プリントごっこの要領で作る版画を作り続けていますが、その版画の作品と詩をあわせてえはがきを作ったところ、なかなか人気があり、今度、表紙に自分の版画をのせた「詩集」を作りました。池袋の西武デパートのなかにある、「ぽえむ・ぱろうる」という詩集専門店の中で、今、売っています。ちょっとでも興味を持ってくださった方がいらっしゃいましたら、立ち読みでもしてみて下さい。作者は弱冠23才ですが、なかなかよくまとまっている本だと思います。表紙の版画は、にゃんこが2匹ひなたぼっこしている図です。
 
「昨日の僕を」

世の中に八百屋とか風呂屋が存在する様に、
はにかみ屋や照れ屋なんていう商売が
あればいなと考えた。
その店の中には、少年少女時代の心を
忘れずに温めている純な人達がいて、
日々の忙しい生活の中に「照れ」や
「はにかみ」の方法を置いてきて
しまった訪問者に、それを自ら
演じてみせる事により思い出させる。
幸せを与える。素直な自分に戻してあげる。
そしてお金は取りません。  (二坂英之)

……こんなのです。
「おだやかなやさしさをぎゅっと詰めた福袋」という帯の紹介は嘘をついていません。一度のぞいてみませんか。

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