花日記(5)

花日記(5)
大森吉美


9月3日

 今日は夕方に久しぶりに雨が降って、夕方の水ヤリはしなくて良かった。この夏は後半、雨が少なくて花には最悪のコンデションだったように思う。今日のように夕方に少しでも雨が降ってくれたら、花も園芸家もほっと一息つくことが出来るのだろうけど、晴れ続きだと夕方、蚊と戦いながらの水ヤリだけで手いっぱいの感じはある。花日記はさぼっていたが、水ヤリは一日もさぼらなかった。玄関横の花壇は、紅白のインパチェンスが 夏中、あふれるばかりに咲き誇っていたし、壁際に植えた五本のゴールドクレストも枯れずに新芽が鮮やかだ。
 新しいコンテナガーデンも、実は七つほど作った。色違いのコリウスを寄せ植えしたものを四つ。コリウスは花よりも鮮やかな葉を楽しむ植物だ。最近は赤と黄色みたいなものだけでなく、えんじと白。ピンクと薄緑。緑と白。色々なフの入ったものが楽しめる。花も結構、かわいらしかったりもするのだが、花をつけると葉が繁らないので最初は花芽をつんで出来るだけ葉を繁らせた。
 後の三つの鉢は、種が飛んで増えるだけ増えた白いインパチェンスと紫のアゲラタムの寄せ植えを四角い陶器のコンテナに植えた。そう言えば、インパチェンスは、赤よりも白い花の種が強いみたいで種が飛んで出た芽がつける花は殆どが白だった。白は涼しそうだし、うまくゆけば来年も今年の種が残って咲くかもしれないと言うことなので楽しみだ。 あ・・・そうだ、大作も作った。円形のコンテナにブライダルベールとブルースターとライトグリーンポトスとピンクのペントスを寄せ植えした。それを、スタンドにのせ、ポトスとブライダルベールが下に垂れ下がるようにしてみた。色彩的に夏らしくて我ながら自慢の一品。ポトスの黄色がかった緑が、玄関を明るくしてくれたような気がする。ブライダルベールは小さくな白い花をつける強い花だ。名前からも結婚式の花嫁さんを飾るのにふさわしい可憐な感じがする。夏の間は、どこに植えても根づいてドンドン増える。
冬は室内に入れておけばいいそうだ。
 もう、そろそろ、サフィニアの冬越しの準備をしないといけない、とお向かいサンに指導される。サフィニアの花もそろそろ終わり。
 さぁ・・短い秋の花壇はどうやって飾ろうか?
 そろそろと、そっちも「始動」しなくては、ならない。

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