山行記録
2007年07月07日(土) 快晴
白神岳
コースタイム 白神平駐車場 5:21 → 5:30 登山口 → 6:10 二股分岐 → 6:57 最後の水場 7:11 → 7:46 マテ山分岐(マテ山往復) 8:04 → 9:46 大峰分岐 →(この間お花の写真撮りで時間が掛かった)→ 10:10 白神岳山頂 10:34 → 12:10 二股 → 13:15 二股分岐 → 13:55 登山口 → 14:04 駐車場
退勤後すぐに車で会社を出発し23時過ぎに黒崎の白神平駐車場に到着した、駐車場には車が1台止まっているのみで拍子抜けする、ここには立派な休息所が建っているのを昨年確認していた、中が空いていればそこを借りて仮眠したいので中を覗いて見ると空である。 早速に寝袋とお天気祭りのお神酒を少々持ち込み利用させていただく、休息所は電気・洗面所・水洗トイレ完備で室内の3分の2が土間で残りが板の間になっている。 軽くお天気祭りをして早々に眠りに付く、が管理人室か機械室と思われる所からモーターかコンプレッサーの回転音の様なものが終始聞こえて熟睡出来なかった。 4時半起床で5時出発の予定だったが、荷物の整理と支度に手間取り5時20分の出発となった。 駐車場から登山口までは車道を少し歩かなければならない、休息所の横から車道は延びているが車両は進入禁止でロープが張ってある、駐車場の中ほどに車道を50mほどショートカットできる階段の道が付いている。 およそ10分ほど車道を歩くと昔は数台車が止められた広場があってそこが登山口になる。 登山口を入るとすぐに入山者を記録するカウンターのセンサーが右側に立っている、初めはゆるやかな道を進むので寝起きの体を徐々に起こして行くのに良い。 かなり掘れて溝状になった道や木の階段の道を進んで行くとやがて歩きやすく登山道らしい道になってくる。 登山口から40分ほどで二股分岐に着く、マテ山コースと二股コースの分岐になる、二股コースは沢の渡渉と急登が有り特に沢は渡れない場合もあるので健脚者向けと案内板に書いてある。 迷わずマテ山コースを選択する、ここからは少しづつ傾斜が出てきて山道らしくなってくる、何箇所かの水の流れる小沢を通過して分岐から50分ほどで最後の水場に着く、水を汲みやすいように沢に短いゴムホースが付けてある、ここで朝食を食べながら休憩とする。 最後の水場を過ぎるとマテ山まで標高差400mの一気の登りになるが、さほど急登とは感じないうちにマテ山分岐に着く。 分岐からは空身でマテ山山頂まで往復する、マテ山の山頂は展望がほとんど無いのですぐに戻って来た。 次は白神岳と十二湖を結ぶ主稜線の大峰を目指す、このマテ山尾根は途中に目だったポイントも無い比較的長い歩きになるが、大峰への登りに入ると途中から森林限界となり、右手に山頂方面、後ろに日本海の展望が開ける。 さらに今の時期だとお花の期待が持てる、ブナの新緑越しにまぶしい日の光を感じながら足を進め森林限界を過ぎると、期待していたニッコウキスゲやイブキトラノオが出迎えてくれた、さらに後ろは雲ひとつ無い日本海と美しい海岸線が目に飛び込んでくる。 右が白神岳、左が十二湖の大峰分岐に着き一息入れたら白神岳に向かう、最初は尾根の東側をこの尾根の最高点を少し巻くように進む、尾根から海が見える所まで来て目を上げると、足元にはニッコウキスゲやイブキトラノオが一杯に咲き、その向こうには日本海が広がる感動の瞬間となる。 山頂に向かって歩を進めると、道の傍らにお花に囲まれた石の祠があり、その先には三角屋根の立派な山小屋では無くトイレが出迎えてくれる、その先にトイレよりやや小さめの三角屋根の避難小屋が立っている、避難小屋は小さく見えるが中は3階作りになっていて30人ほどは入れるそうです。 避難小屋からさらに50mほど先の少し小高い場所が白神岳山頂になる、前に来た時はこの山頂のすぐ根元から南に下りる道が有り「水場」の表示が有ったはずなのだが今回は見当たらない、30mほど下りてみたが水場らしい場所は無かった、「水場」の表示も無いところを見ると枯れてしまったのか。 気を取り直して山頂に上がり本日の目標点到達で握手を交わす、展望を楽しみながら腹ごしらえをする。 山頂のお客は4人パーティ1組だけで、途中で何人かとすれ違ったがこの天気でこの登山客は少し少ない感じがする、梅雨時の晴れ間でこの時期なかなかここまで足を延ばす人はいないのかもしれない。 下山する時になって山頂の看板に二股まで1.8Kmと書いてあるのを見て、二股分岐までこんなに近いのか、二股を登って来たと言う人とも途中ですれ違っているから渡渉も問題ないだろうと言うことで、帰りは二股コースを下りることにする。 下り初めてすぐから相当の急坂になりほとんど真直ぐに下りていく、太いロープが伸びているので支えにして慎重に下る、確かにこのコースを登るのはしんどいだろうと実感する。 途中単独で登ってくる人に2回ほど会う、やはり息を切らして登ってくる、下りでも汗をかくのだから登りはさぞ大変だろう。 傾斜も緩んできて872mのピークに着く、ここで山頂で見た看板が勘違いだった事に気が付く、標識が立っていて「山頂まで0.9Km」「二股まで0.9Km」と書いてあり、問題はその上に「二股分岐まで3KM」とある。 山頂に書いてあった二股とは二股分岐ではなく渡渉する沢の二股の所を指していたのだ。 距離がマテ山コースとほとんど変わらない事がわかり少し落ち込むがここまで来ているのでこのまま下ることにする。 二股の渡渉点に着く、沢には手がかりのロープが渡してあり水量も多くは無いので飛び石伝いに渡り沢の流れの側で休憩する、渡渉はすぐにもう1箇所あるが同じくロープが渡してあるので問題ない、ただし増水している時に渡るのは危険かもしれない。 ここから二股分岐まで2.1Km残っている、ここまでの急な下りで足も元気が無くなって来ている、高度計で標高を確かめると二股分岐とほぼ同じ標高まで下りてきているので後は山腹をトラバースする感じの移動になる。 小さな沢を「三の沢」「ニの沢」「一の沢」の順に越す、「一の沢」には「上木戸沢」と書いてあるので「最後の水場(上木戸沢)」の下流に当る。 なかなか二股分岐に着かないので歩くのに飽きてくる、登山道に小さな赤い杭が打ってあるのを何気なく見て行くうちに、杭に書いてある数字が1個づつ減って来ているのに気付き、この数字が0になる所が二股分岐になるのではと10〜20m間隔で立っている杭を見て気を紛らわしながら歩き、番号が一桁になってきて最後の番号で前方を見るとビンゴで二股分岐の看板が目に入って来て皆の顔が一瞬ほころび、足も軽くなった様に見えた。 二股分岐で休憩の後は歩きやすい道をゆっくりと登山口まで戻り、駐車場の車の横のベンチに腰を下ろし登山靴から足を開放して満足感に浸りながら移動の準備をしました。 もう少し早い時間に下りて来た時はお昼を豪勢に日本海の旨い物を食べる予定でしたが、今日の宿がある藤里町まで行くのにそれほど余裕時間が無いので旨い物なしで宿に行き、早く宿の温泉に浸かって冷たいビールを飲むことにして白神平を後にしました。