純正インク と 詰替用互換インク 印刷後の経時変化を見よう part2
Part1で行った実験を、別の会社の詰替えインクでも試してみました。
Part3では、MP600というCANONのプリンタを用いて、詰替インクとの比較をしています。
注意
これは、遊びで行った、参考データーです。詰替インクすべてが同じ結果になるわけではありません。
比較内容
比較は黒インクのみ(全色比較は大変なので)
印刷物を、部屋の片隅にぶら下げて、印刷したものの変化をみる。夕方には西日がガラスごしにさすため、条件としては厳しいものと思われる。
印刷物には、カバーなどの覆いを一切行いません。空気に直接触れるようにしてあります。
比較は、印刷物をスキャナで読み取り(カラーモード)、フォトショップでグレースケールに変換後、黒(K)が何パーセントであるかを読み取る。
掲載写真は、カラーモードのもの。カラーで読みこむのは、西日による紙の日焼状態をみるため。
使用インク
純正物 BCI-6 BK BCI-5にくらべ、耐候性が非常に良くなった製品です。
詰替物 S社 黒インク BCI-6対応と書かれているものです。
詰替インクとしては、一般的に店頭でよく見かける製品です。
店頭に並ぶ詰替インクは、「値段は高いが、色合いなどにおいて、初心者でも安心して使える」という部類にはいる製品かとおもいます。
それでも、純正インクを使いつづけるよりは、はるかにコストが安いので、愛用している一品です。
印刷物
印刷データーはフォトショップで作成。
CMYKモードで作成し、使用する色は、C:0% / M:0% /Y:0% / K:100%
印刷は、グレースケール印刷とする。
まず、詰替えインクの詰まったインクカートリッジを用いて、用紙の上半分に、印刷データーを印刷する。その後、純正インクカートリッジに取替え、黒を用いた印刷物をそこそこの量印刷、十分純正インクのみになったところで、詰替えインクで印刷した用紙の下半分に、同じ印刷データを印刷する。
使用プリンタ
CANON BJ-F850 Upgrade
Upgradeにより、耐候性の優れたBCI-6インクが使えるようになりました。
本来、BJ-F850用のインクは、BCI-5なのですが、こちらは、耐候性に難がありました。
その後、ユーザーの要望により、別の機種のプリンタのインクで、耐候性のよいBCI-6インクがドライバの変更によりBJ-F850でも使えるようになりました。
用紙
SANWA SUPPLY ファイン用紙 つやなしマット 薄手(0.1mm)
経過を見るためのスキャンについて
EPSON GT-7000 読み取りの設定を、インク比較用 という名前で保存しておき、読み取りを行うときは、常に同じ設定で読み取るようにしています。
比較結果
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05年5月30日 [開始] |
05年6月6日[7日経過] |
05年6月10日[11日経過] |
05年6月18日[19日経過] |
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純正K:98% 詰替K:95% |
純正K:98% 詰替K:94% |
純正K:98% 詰替K:93% |
純正K:98% 詰替K:90% |
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05年6月24日[28日経過] |
05年7月12日[43日経過] |
05年8月2日[64日経過] |
05年10月11日[134日経過] |
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純正K97:% 詰替K:88% |
純正K:95% 詰替K:83% |
純正K:93% 詰替K80:% |
純正K:89% 詰替K:73% |
K値の変化 (K値 : photoshopで印刷画像をスキャン モノクロモードに変更してCMYKのKの値をスポイトで読み取る)。
結論
これも純正インク勝ち!
S社のインクは健闘しました。印刷直後においても、純正に近い黒さがありました。値段が安く、印刷直後にこれだけの黒さがあり、それなりに耐候性もあるので、詰替インクとしては十分満足という結論になりました。ただ、詰替えインクのボトル形状がいまいちのため、詰替えがやりにくいのが欠点でしょうか。ボトル先端形状が太くいため、カートリッジにあけた詰替インク注入穴へ、ボトル先端が入らないのです。とりあえず、他社の使用済みボトルに、このインクを詰替えて利用しています。なお、S社の出している他の容量インクは、ボトル形状がインク注入を行い易いよう、細い先端をしているため、この大容量タイプ(30ml×3なのですが)だけ、ボトルが特別なのかもしれません。
インクの詰替えは、驚くほどインクコストが安くなるため、詰替えインクの癖をおさえておけば十分使えます。なんといっても、その値段の安さから、ある程度インクの買い置きが出来るため、プリンタに入っているカートリッジのインクが切れても、すぐ補充できるというのがよいです。詰替え作業は、(CANON製のプリンタですが)慣れればとても簡単です。ちなみに私は、インク注入穴を、詰替えインク付属のキャップは使わず、強力透明テープ(ダンボールの梱包時に使う、透明なテープ。クラフトテープやガムテープではありません)でふさいでいます。とても楽ですし、今のところ漏れたことがありませんので、お気に入りのやり方です。
詰替えインクは、このほかに通販などでもっと安いものが販売されています。入手性・色合い・コスト・内容量・性能などから、自分にあったインクを選ぶと良いと思います。