▼その12「新・オバケのQ太郎(その2)」 |
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現実の出来事や日常生活の中でふと「こんな場面がマンガにあったな」と思う事はありませんか。それが「藤子な瞬間」です。ここでは私が体験した「藤子な瞬間」を紹介していきます。第12回は前回に引き続き「新・オバケのQ太郎」です。 私は中華人民共和国在住ですから、どうしても中国語とつきあわざるを得ません。ですが、中国語というのは(たぶん中国語に限らず外国語は全て)日本語と発音が違うんですよね。特に困るのが日本語だと区別していない音を区別することです。英語にもあるRとLの区別が日本人には難しいということ、日本語の世界で育った方ならわかっていただけますよね。 で、中国語の中にもこういう「日本人に区別しにくい発音の違いが」大量にあるわけです。
中国では普通のご飯のことを「ガンファン(干飯・gan1 fan4)」と言うことがあります。で、お粥のことは何と言うのかと聞いてみたところ「シーファン」という答でした。私はこれをずっと「湿飯・shi1 fan4」だと思っていました。硬く炊いたご飯が「干」なんだから、その対になるのは「湿」となるのが自然ですよね。
この時思い出したのが「新・オバQ」でO次郎が大原一家にオバケ語(日本オバケの幼児語)の講義をする場面です。Oちゃんの「バケラッタ」も日本語で表記するから全部「バケラッタ」ですが、実際には一語一語違っているんでしょうね、「shi」と「xi」みたいに。また1つ、藤子マンガへの理解が深くなった気がします。 |
<『新・オバケのQ太郎』あらすじ>大原家に居候するオバケのQ太郎と弟のO次郎。O次郎は幼いため、しゃべれる言葉はほとんど「バケラッタ」のみ。Q太郎はその一言で内容を理解できるが、人間である大原一家には理解できず、何かと不便だった。ある日、どうにか言葉が通じるようにしようと試みるが……。 |
<収録>
●てんとう虫コミックス全4巻(小学館) 残念ながら現在、新本での入手はほぼ不可能。古本屋で探してください。 |
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