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※戦争反対を訴える藤子作品を紹介します。 |
▼その10『エスパー魔美』「黒い手」 |
あらすじ交通事故で子どもを死なせた若者が刑期を終えて出所した。その彼の前に、怪しい男が現れ、指を見せた。その男は毎日現れ、見せる指の数は1本ずつ減っていった。その男は死んだ子どもの父親、指の数が0になるのは事故の日、すなわち子どもの命日。若者は、その日に父親が自分に復讐するつもりだとおびえる。 |
▼米軍などの攻撃によるアフガニスタンの民間人の死者が、昨年9月の事件での死者数を上回ったとか。まったく、新年早々胸やけのするようなニュースが入ってきます。今回は、このテロとその後のアフガニスタンへの攻撃を、エスパー魔美の「黒い手」と重ね合わせながら考え直してみたいと思います。 配役は、アメリカが子どもを亡くした父親、テロの犯人とその親玉とアフガニスタンのタリバン政権の三者が若者です。
子どもを亡くした父親は、その犯人が早くもこの社会に戻ってきた事に憤りを感じ、復讐をたくらみます。多くの犠牲者を出したアメリカは、その犯人を憎み、実行犯は既にいないので親玉(と目される人物)に、さらにその人物が身を寄せる国に怒りの矛先を向けます。
もし「黒い手」で魔美と高畑が何もしなかったらどうなったでしょう。父親は復讐を果たしたか失敗したか。いずれにしても殺人か殺人未遂の犯人となります。もしかしたら若者達に返り討ちにされたかもしれません。誰一人として救われていません。これが今の現実世界。 魔美の頬を伝ったのは「汗か涙か」でしたが、私の頬を伝うのは間違いなく涙です。(古田) |
【関連リンク】
▼「日・パ旅行社」、アフガニスタンの隣国パキスタンで駆け回るオバハンの「緊急レポート」 ▼作家、池澤夏樹さんのコラム「新世紀へようこそ」
▼『黒い手』が収録されているコロコロ文庫「エスパー魔美 (2)」(小学館)はこちらで購入できます |
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