▼第六課 「ノーテンゴリラ」 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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お正月休みをもらってしまって2か月ぶりとなりましたが、中国版のドラえもん(「[口多][口拉]A夢」または「机器猫」)名セリフ、その6です。なお「[ ]」の中は、合わせて1つの文字です。簡体字と繁体字が入り乱れますが、ご容赦ください。 6回目は前回に引き続き「ヤカンレコーダー」(てんとう虫4巻)から、7ページ目中段のジャイアンの悪口各種をとりあげます。前回で謝り方を勉強してますから、これらの言葉を使って相手が怒ってもだいじょうぶ……なわきゃないですね。こんな言葉は使わないに越したことはありません。 この作品が描かれたのは、カセットテープが普及しようとしている時期だったのでしょうか。それから四半世紀が過ぎ著作権が重視される昨今、一回再生したらそれで終わりというヤカンレコーダーのあり方は、これからの時代への1つの解答なのかもしれません。
アルファベットは中国語発音のローマ字表記法です。数字は音の高低を表す「声調」というやつです。1は高く、2は初め低く後高く伸び上がるように、3は低く、4は初め高く後低く上から打ち下ろすように、数字が無い場合は適当に軽く発音します。
「胖虎」はジャイアンの中国語名で、直訳すると「デブ虎」という意味。「貪」はそのまま「貪る」。「厭」もほぼそのまま「厭う・飽きる・満足する」で、これが「無」で否定されています。「得」は後に続く言葉が「得」の前の動詞に係っていることを表す語で、全部合わせて書き下し文風にすると「ジャイアンの貪ること飽きる無し」ってところでしょうか。 さて、ずいぶん長くなってしまいました。同じコマにある残り三つの悪口は次回に回すことにしましょう。というわけで、勝手に「つづく」。 最後に、日本語原版でのやりとりも紹介します。今回取り上げたのは「ヤカンレコーダー」7ページ目4コマ目の、右から数えて四つ目までのフキダシです。罵るための言葉もたくさんあるものですが、この方面の類義語を使い分けられても誰も誉めちゃくれないでしょうなぁ。
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文法の間違いや誤訳もあると思います。ご指摘、ご感想など、お待ちしております。 |
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