Evangelion Genesis y:x 更新日誌(1999 年 2 月)

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2 月 25 日。
ちょっと体の調子がおかしいのでもう寝ます。
お休みなさい ...
2 月 24 日。
ティプトリのジャム。けっこうな種類があり、ひとつひとつ食していくと 一周するまで(ぜんぶ一通り食べるまで)かなりの時間がかかる。 もちろん一度期に複数買って使ってもいい訳だけど、ま、一個ずつというのも良い。 そして一周するころにはそれなりにこれがいい、あれはイマイチだ、 などといった好みも決まってくる。 やはり王道たる strawberry が妙な癖がなくて使い道も多く使い潰しが効き、消費も多く速い。 逆にパンに付ける以外に使い道がなく、消費しきるまでえらく時間のかかるのが blue berry, strawberry の同族なのがかえって災いだったか。

さて、数ある中でわりと気に入っているのが pineapple で、 今日 1 年ぶりだか 2 年ぶりだか、実に久しぶりに pineapple を味わう機会が回ってきた。 ほくほくしながら食すと ── うぅ、味を美化して記憶していた覚えは無いんだがなぁ ...
Pineapple は marmalade family から嫌味を抜いたような味は何にでもあう、 と思ったんだけどなんかちょっと記憶の味より苦い。

芦奈野ひとし 『ヨコハマ買い出し紀行』 6 巻、講談社。
もはや漫画で表現された短歌か詩の、超々スローペースが持ち味ながら いつのまにやら 54 話にもなっているのに愕然としたりもする。 スローに月イチ連載のわりにはダレてなくてボケっとしていると「水の時計」 のような深い話を読み落としかねず、実を言えば買う時はいつも少し躊躇する (またあのテンポなんだろうな、いい加減飽きてきたな、というやつ)が、 いまのところ買って失望したことはない。

ココネが資料 "A-2" を発見した時はこれで話が進むのか進むんだなそれはしかしちょっと残念かも と思いつつ期待した先のオチは見事に「ヨコハマ買い出し紀行」らしかったが、 しかし生真面目なココネなんだしもちっと追求せい、 と思うのは読者の勝手というやつか。

絵的に綺麗? な「やまのあな」が個人的に凄くヒットで、カバー裏に "峠の茶屋" が出ていてちょっと嬉しかった。 まあろくにメンテされてないであろう三国峠は人が default で選ぶような道か? という気がしないでもなく、 この話が面白かったのは、 三国峠はひもじい思いでやっとのことで通り抜けた記憶のほうが多い、 という記憶の裏との関連もそれなりにある。 冬期にあの山を抜け、平地に降りたあたりにある茶屋(ドライブイン)に辿りついた瞬間は 一つの「旅」の区切りでさえあった。

ひさしぶりのアニメ散見。
ロクなのがなくてロクに観てなかったが、それなりに それなりになってきたので記す。

『イケてる 2 人』
ワンダフル内の 5 分アニメ。 確かにワンダフル内でしか放送できなさそうで 枠の位置として納得というのはおいといて、 なんだかしらないけどやたらに話の骨格がしっかりしている。 もちろん話の論理構造は単純素朴で最小限だけど 要所だけは押さえてある(ほとんど教科書まんまと違うか?)のともう一つ ── ひとつ間違えはファンタジーの登場人物になってしまうところ、 ともかくヒロインやってる小泉がちゃんと '人間' に見えるあたりがけっこう感動的。
原作はみたことないが、 これだけアニメが上手く出来ているとかえって原作を読むのがちと恐い。

『名探偵コナン』
灰原哀の CV が林原めぐみというのを聞き ここで林原を投入するか、と感心して以降、 ほぼ灰原哀を観るためだけにみているアニメ。 原作も灰原哀登場以降しか興味がないのでそのへん辻褄はあっている。
探偵としては素人の灰原が年の功的な形で 元高校生のコナンに{アドバイスする|話する}あたりの演技が楽しみで、 たまにわざとらしすぎるところがある (ハンガーの名を出さずに「アレ」で通すのはやりすぎ) けどおおむね綺麗にいくあたり上手い。 予定外のこと(カラスに追いかけられるとか、 あゆみちゃんの告白とか)で驚く灰原が可愛いというのもあるが、 それはまたそれで別の話ということで。
他人の声音を使って問題を解決するのさえなければ原作もちゃんと読むんだけどな。 この方法は「小学生」になったことによる話の面白さをブチ壊しにしていると思う。 原作で読むのが灰原登場以降というのは、灰原登場によって 話に広がりが出来たということの他に、 きわめて非協力的ながらもパートナーを得たコナンが こういった無理な手段に訴える必要がなくなったということが大きい。

『彼氏彼女の事情』
例の 19 話以降、かえって話のデキが落ち着いている ...
こないだなんだか慣れない SF を津田雅美が描いてたような気がするが、 もしかして劇中劇を独立した話として描くための習作か? 原作はあっさりいつもの津田雅美ぃな話に戻ってしまったのでまだ時期じゃないと思う。

『ガサラキ』
ほとんど 2.26 事件な論理展開。 Civilian control の意味を分かった上で きちっと反対論理が展開がなされるならいいけど、 いまんとこどう考えても単なるテロ。このレベルでつまらんので、 それより下のレベルでどんなに密度高く描かれてもあんまり面白いと思えない。 むー ...

『ママは小学 4 年生』
耐えに耐え、ようやく話が始まった。 みらいちゃんが居ることによる軋轢、摩擦を通して 心理レベルでの挫折、成長がでてくるようでないと話としてつまらんよね。

『バブルガムクライシス』
世界は崩壊するほうへ一直線、先は面白そうだし 細かい技(免許が要るんだ)は効いているものの 話を面白くするためだけにやったとおぼしき不自然な穴が多く、 話としての quality はイマイチ。

『ポポロクロイス物語』
「心の森」以降、一気になんていうか、魂の抜けたような話になってしまった ... ヒュウを主人公格に据えればいいってもんじゃないぞ。 ピエトロが心理的に stable であるかぎり、この話は面白くなりようがない。

『宇宙海賊ミト』
切り捨てることがほぼ確定。 『ロストユニバース』がなぜつまらなかったかの反省がほとんどないな。 『ハーメルン』であれほど大胆に上手く描いてみせたのと同じ監督とは思えん。

『火魅子伝』
なぜこんなものを観ているかと問われれば 単に『バブルガムクライシス』だけを録画するのも連続して録画するのも 手間が一緒だからで、それ以上でもそれ以下でもない。 観るだけなら 10 分かからんし。 ちなみに『コナン』を録画していても (その直前にある)『金田一』を録っていないのは『金田一』 が積極的に嫌いだからである :-)

『神風怪盗ジャンヌ』
これから観るか? 実は枠を知らなかったので観たことがなかった。


2 月 23 日。
みず谷なおき氏逝去の報あり。
御冥福をお祈り申し上げます。復活されてそろそろ調子も ... と思っていた矢先でした。
2 月 22 日。
EST の製作 が一通り書き上がった、つうか、DVD の問題の解決に合わせて あらかた書き直した ... ファイル名とかはかわってないけど細かいファイルがけっこ増えたので 置場所を変えた。
  1. おおまかな構想
  2. 製作途中のトラブル
  3. System の install
  4. VNC の install と tuning
  5. DVD player の install
  6. VCD を観る
  7. DVD を観る
という感じ。テキスト 80k, PNG 画像(4 M) を除いて 600k くらい。 ディレクトリも深いし、いいかげん mirror か sitecopy 使おうか、と思ったのであった。

かなりの量があるので、download テストはしてなかったりする mOm


2 月 21 日。
交通事故を目撃した。午後 4 時 5 分、 T 字路を(T の字の横棒を右から左に)直進していた乗用車(50 〜 60 km/h) に、 (T の字の縦棒から横棒右への)右折車のバン(10 〜 30 km/h) がちょうと ボクシングの左フックのように乗用車の左側面を豪快に抉り取った。 バンの左側(無人)で乗用車の左側(無人)を抉りとる形だったため、 乗用車のフロントガラスが上空に 2-3 m ほど飛び散ったわりに人的被害はまったくなさそうだった。 乗用車のほうはそのまま直進し、20m ほど行って自発的に停止、 バンのほうは抉りとったその場から少しバックして停止。

ちょうどその交差点で左に曲がろうかと T の字の横棒を右から左に進んでいたところを 追い抜いていった乗用車の事故だった。 大人しく交渉が始まるようだったのでその側を抜けてきたのでそれ以後のことは分からない。

乗用車が T 字路で一時停止をしかけた形跡はない。おそらくは T 字路の影で停止していて 今まさに発進したばかりとおぼしきバンはむしろアクセルを踏み込んでいたようである。 あの衝撃では乗用車はほとんど全損に近い(シャシがやられた筈)と思う。

公平にみて発進イコール飛び出しになってしまうところに停車していたバンが悪そうだが、 問答無用で飛ばしていた乗用車にも責がありそうだった。


2 月 20 日。
Linux on IBM-PC を server (ってなんだ?) に使えるか? という話。

そもそも linux が free (無料) であることは、server で使う時にはメリットでもデメリットでもない。 DDS や Exabyte などのバックアップ装置、 あるいは RAID, UPS など reliability のための system などのことを考えただけでも OS の初期投資費用なんぞ 5000 円だろうが 50000 円だろうが 一瞬で飛んでしまうような額でしかない。

また、一般に市販されている IBM-PC 互換機は、所詮は 1 日に数回落ちるような OS を載せるための台としての信頼性しか持ち得ておらず、いわゆるサーバ専用機として それなりに造られた PC は決して Personal Computer と呼べるほどに廉価でもない。

したがってそもそも linux が安価だから、という理由で reliability が要求される server に載せるようなことはあってはならないし、 そういうセンスの持ち主が管理しているような server には近付きたくない :-)
「無料」という言葉は無能な上司を説得するのには使えるかもしれないが、 有能な上司相手にこれを強調するのは自分が能無しであると主張するようなものである。

メンテナンス費用はいずれにしても誰かがどこかで出さねばならず、 この費用は、server に使うものがなんであれ、原理的にそう大きくかわることはない。 50000 円投資して Windows NT を install したとして、 Microsoft が無限に責任を持ってくれればいいがそんなことはなかろう。 逆に その使用許諾書には(きちんと読んでないけど)、これを使うことで損害がでても Microsoft は知りませんよ、の一文がある筈であり、この点で NT も linux もそう違わない。

そして確かに linux が free (自由) であることのメリットは server に使用するに足る理由となる。
メンテを実際に請け負う業者にとって、コードが見られない NT よりも open な linux のほうがメンテは桁外れに楽なのであって、 問題が実際に解決する可能性はそれがなんであっても linux の方が多いし早いだろう。

ここで「業者」と書いた。Linux kernel がいかに free (無料、自由) であろうと、 それは その上でメンテし、デバイスドライバを書くといった作業に金を取ってはならない、 という意味ではないし、実際にそういう業者も存在する。 ... というか、 最近の linux のブレイクはそれが採算に乗りそうだ (それだけのユーザーが存在するようになった)、というところから始まっている。

にもかかわらず、ごく最近の kernel を除いては、私は linux をいわゆる server 用途に 使うことを勧めない。理由は二つある。

一つには NFS が決定的に遅いことである。
ちょい前までは LAN といえば 10Mbps だった。 NFS は LAN の速度がボトルネックとなるために どんなマシンであっても実質の使い勝手、使用感は同じになるから、 NFS の感じは身体で分かる人は多いと思う。 ところが NFS の相手先が linux であった場合にかぎり、微妙に引っかかる感触が抜けない。 HDD の seek が数 mm 多い、とかそんな差でしかないけれど、 NFS の反応を身体で覚えてしまっていると確かに体感できるだけの差がある。 って、単に当時のせていたディスクが遅かっただけかもしれないけど、 それがボトルネックになるほど 10Mbps という数字は速くないだろう。

実際、数値に直すと linux の nfs に加速 option "-wsize8192 -rsize8192" をつけても FreeBSD の async mode (linux はこれが default) に 3 割ほど負ける。 Server 用途だからといって sync mode で比較すればこの差はもっと開いた筈。
もっともこれは kernel 2.1.x の後期、つまりは 2.2.x になってマトモになった(る?) という噂もきかないでもない。 2.2.x は 2.0.x よりも全般にかなり高速になっている(どこかとはえらい違いだ)ので、 そういうこともあるかもしれない。

もう一つにはスラッシングに弱いことである。
Load average が 100 〜 200 となった時、linux の console は FreeBSD が同等の状態になった時よりも反応しなくなり、ほぼハングアップの状態になる。 あるいは swap out の処理の真最中に swap out せざるをえないような事態になった時、 kernel が落ちたのはそれほど昔のことではない。

Load average を over 100 にするのは個人用途ではなかなか大変で、 ふつうはそこまでいくまえにプロセステーブルが埋まって プロセスが作れなくなる(遅くなりようがなくなる)けど、 server 用途ならそんなに不思議なことではない。 たとえば そのへんのプロバイダの CGI がとてつもなく遅い(人が手で実行するより遅い)のは、 たいてい load average が尋常でないからで、 でなければ人よりケタが 10 は速い計算機が人手に負ける筈がないのである:-)


2 月 18 日。
ある、食べ物がある。製造年月日と賞味期限の差は 5 日である。

ふつうスーパーでは製造年月日の当日か翌日にモノが並び、売られて行くが、 16 日にみたそれ(3 つあった)は、13 日製造 18 日期限になっていた。 賞味期限まではちょっとあるが、味の落ちるのが速く 製造日の翌々日中、できれば翌日にぜんぶ消費しないといけないようなモノであったので 買わなかった。

17 日に同じスーパーをまた覗く。 前日のとまったく同じ顔ぶれであったので、当然買わず。

18 日。賞味期限当日であることでもあり、さすがにモノが入れ替わっただろうというので もう一度覗く。おっけー、ちゃんとモノは替わっていた。 16 日製造が 2 つ、17 日製造が 1 つに。

... こらこら、13 日のが売れる(か限度に達する)まで 16 日のやつは倉庫に置きっぱなしだったんかい、 17 日のを手にとりながらそんなことを思う。

これ、買い手が 2 - 3 家程度しかないわりにそれぞれがわりと大口消費家らしく、 需要変動が大きい。 つまり、売れないだろと目を離した瞬間にまとめてぜんぶ売れるという展開が多い。 ま、私も 3 つとも 17 日のだったら全部買い占めた筈だし、人のことは言えないが。 しかもみんな同じことを考えているようで、2 日すぎると誰も手を出さなくなる。 そんなこんなで店もたいへんだろう(いっそ御用聞きしたほうが確実なんでないかなあ?)が、 ちょっとこれはないだろう ── と思いつつ、夕飯を食べた後で デザート代わりに食した草団子、(買ってからいいかげん経ってたので) ふと思いついて袋の裏をみると、なんとか期限は切れてなかった。
冷凍保存で 1 年持つことになっている。冷蔵庫でどんだけ持つかは知らないが、 書いてないんだからいいことにしよう。

教訓: いらん数字はないほうがいい。


2 月 17 日。
ユニゾン編 『ApplixWare リファレンスハンドブック』 ソシム社 2950 円 (ISBN4-88337-083-6)
購入。 ApplixWare 本体には紙のマニュアルがついてこなさそう( ApplixWare の箱をふると カランカランと音がする。CDROM だけで後は空気のような ... )なので、 ApplixWare を手にいれた際にはどーせ要るだろうということで。

題のとおり ApplixWare の reference である ── というほどの内容はなく、 単にヘルプを印刷したものに限りなく近い、ああいや ApplixWare そのものについてくるヘルプは知らないけど。

付録についてくる ApplixWare 評価版は save ができないので、たとえば Applix Words の吐く html がどんだけマトモか(腐ってるか:-) 評価することはできないし、 ApplixWare で書いたものをどこぞのワープロソフトに吸い上げさせるといった 互換テストすることもできないが、 逆はできるのでそのうちちゃんと試そう。

Words のコンパチビリティの次に興味のある SpreadSheets は ... 最小二乗 fitting はあるんだけど、 やっぱ行列の固有値、固有ベクトルくらいは用意して頂けないと 式つくりにくいんだけどなあ。

今ちょろと使っている XessLite はいちおー固有ベクトルまでは出してくれるし、 これくらいやって頂けないと商用ソフトの資格なし、は言い過ぎか? Spreadsheet って freeware の多い unix をもってしても shareware の多い分野だからな。


2 月 16 日。
そういえば昨日は 2/5 にちょろと書いた Windows refund 運動 の X day だったのだな。 新聞で読むまで綺麗さっぱり忘れていた。
2 月 15 日。
わかつきめぐみ 『夏目家の妙な人々』 講談社。
久しぶり〜〜〜〜の新刊。前作『きんぎんすなご』の夏目家側の pre story にあたる。
夏目家の親兄弟間の 曰く容赦のないコミュニケーション、あるいは真剣勝負は 本当に容赦がなくてけっこう読めるけど、 ただ、会話の流れにさほど各人の意志を感じないので 手足をバタつかせている子供のような会話といえなくもない。

んー、 寡作化してからは名品『ご近所の博物誌』をピークとして下る一方かもしんないな ...
以下↓のようなセリフは一見いかにもわかつきなんだけれども ....

「ぼくほどバカな男がいるものか!!
世の中わからないことだらけだ!
なぜ人は本当のことをいわれて腹立てたり逃げたりするのだ?」
わかつきめぐみはよく反論を許さない論理を非常に丁寧に編みあげ、 その上でそれをほとんど一言(一行)にして掲示する。 しかし今回のこれはそれと似て非なるものでしかない。

『ポポロクロイス物語』。
前回の「心の森」。 突然の心理劇は EVA 25, 26 話とも言われ、賛否両論まきおこっていた。

自らの心と対決するのはピエトロ、ナルシア、ガミガミ。.... ヒュウもだっけか? 印象に無いけど^_^;
この話は EVA と決定的に違うことが 2 点あった。 この物語の主人公たるピエトロの絶対的な安定性と、 もう一つはこの話をもって『ポポロクロイス物語』が終わる訳ではないことである。

ピエトロが揺らぎないことによって、追求はある意味 それほど酷くならないことが保証されている。 対象年齢の差によってか、心理を追うことに不安感がなくなるかわり、 どこか第三者的にならざるをえない。

ナルシアとカイの対立は、本来非常に興味深いものの筈だった。 同一人物の中にあってほとんと別人格ながら、周囲の者もそれが「同一人物であること」 を積極的に使っていない、 つまり周囲の人々は、あたかもナルシアとカイが同一人物ではないかのように振る舞う。 『ポポロクロイス物語』が ものごとを極めて直接的に描きながらもなお複雑な構造を持つのは、 「(二人の)関係」の間に挟まる問題のいくつかを棚上げすることによって 「関係」に(時と場合によって)非常に豊かな構造を持たせていることが その理由の一つになっていて、 ここでもそれが顔をだしている。
ナルシアとカイの対立は、同一人物ではないかのようには扱えない唯一の人物(本人)が、 あたかも二人いるかのようにあつかう訳であって、 これは単なる内心の対立の問題でなく、外部と自分(達)がどうかかわるか という問題と直接絡んでいる ... 筈だったのだが、そこまで詰めることができない(詰めてはならない)のが この物語の限界点であるかもしれない。

さて、今回の話。滑らかに繋ぐのは難しいと思うがどうするのかと思えば 心理劇から直接ひくのはピエトロの筋だけ、それもほんの僅かで 物語の主筋から完全に追い出されてしまい、実質はヒュウとナルシアの対決、 筋としては前々回のヒュウとピエトロの話を引き継いで、前回の「心の森」は ほとんど忘れたふり。 こうなると「心の森」は実質的にサマリとしての役目しかもたず、 筋から浮くだけデメリットが目立つことになるんではなかろうか。

PS.
復活して煥発いれずに 1 作ですか、やるですね。
なんていうか、そういう文体がおもいっきりハマってますね > 蘭間林さん

Y2K 問題。 その問題の本質とは全然関係のないところですこし余分に耳にしたりします。 カクテルパーティ効果というやつ(イニシャルが Y. K. だもんで :-)
Y2K はあんまり他人事でなくて、 ASAHI NET そのものが、自明にもかかわらずぜんぜん直ってない Y2K を抱えていて、ことによると 2000 年を跨ぐと asahi-net.or.jp の一部もしくは全体が使えなくなっているかもしんなかったりします ...


2 月 12 日。
どこぞのガソリンスタンドの前を通った時、軽油、ガソリン、ハイオクの値段が ふと PC の FSB 周波数に見えた。
ここんとこ PC のハードウエアをいじくることがけっこうあったからな ... 一般人から外れそうな危機感を覚えたので、 しばらくパソコン屋に行くのを止めることにする。

Guylian の sea shell チョコが "C shell" に読めるくらいはいいんだけどね、別に。
このチョコも、shell と称してエビやらタツノオトシゴやらの形のチョコが入っていて、 そーか、ベルギーではエビもタツノオトシゴも貝の仲間なんか、と思ったりもした。

『彼氏彼女の事情』 Act:20.0 「14 DAYS・2」。
二人称的な後半。アップテンポながらえらくふつーの話で、 こんなもんでいいんだけどな、と思ってたら庵野脚本だった。 そういや望遠レンズな信号が久しぶりに出ていたな。 絵はあんまし動いてなかったけど。

十波健史が苛められていたのは 5 - 7 年前か? ... すると けっこういい先生だな。椿に任せたのって。 教室内パワーバランスの把握が出来てるのは当然として、 椿に任せてそれほど酷くならないという勘が(ふつー任されてもなんもしないって)。
同級生を称賛しているかぎりそこに成長は無いのであって、 「相手を称賛する」ことと「相手を認める」ことを 区別するあたりがまずやることか、と思って観ていれば、椿の一言で動き出した訳で。 人の配置として完璧じゃん。

3 年も前に転校してった奴のことをみんなよく覚えてるよな。 苛められながらも存在感大きかったのか :-)

話としては、あれほどまでに苛められるべき要素を兼ね備えた人物にしてしまっている という点がちょっと気にかかる。苛められる側が無過失であっても苛めが起きる、 というのが現代の焦点だから、 「苛められるべき理由があるのだ」という主張が混じるのはちょっと無神経かなあ?

「人の嫌がることは楽しいねぇ」
「ハマるね」

2 月 10 日。
みごとなまでになーんもやる気が起きなかったので、 積ん読してあった本を 2 つほど読んで、 ついでに久しぶりに EVA SS サイト巡りした。
文字であればなんでもよかったので、 更新のなさそうなところでも日記でもあればいいかと(自分のことか)。

Netscape もいいかげん時間が開きすぎて history.db が一巡し、 読んだ URL もぜーんぶクリアされて昔読んだのやら更新されてるのやら ぜんぜん分からんサイトばっかりだった。

やる気のなさ溢れた日記だ ...


2 月 9 日。
つらつらと 『Air』を観ながら EST の製作 その 7 『DVD を観る』 なんぞ書いてたら est が落ちやがった。 ... PAL 再生しようとしたほうも悪いのかもしらんが^_^;

そんな訳で、DVD 再生トラブルのあたりを書いたところで中断した。
DVD を PC で再生させるというのは基本的に発想が間違っていて、 再生させるなら専用プレイヤーが正解だ ── どーせ PC で再生させても TV out を使うなら画質の点でもそうだ。
これがまったく発想のうちになかったのは、 chapter 1,2,3,4,5,10,11,12,13 といった飛ばし再生に専用プレイヤーは 難があるからだ。といっても、手持ちの PC DVD player がこれができるという訳ではないが、 PC player は将来これが出来る目がある。
CD でもこの飛ばし再生の使い勝手は PC での player の圧勝である。 CD 毎の飛ばし再生順を専用プレイヤーは全部覚えている訳にはいかないのだから。

しかしなんだな、『Air』は何度も観るようなもんじゃないなあ。 Background Video にするなら『トップを狙え!!』のほうがいい。


2 月 7 日。
さすがに先日のカレカノは評判が悪い...

さて、 EST の製作 ( VNC によるリモートコントロール から DVD 視聴 まで) を書いたけど肝心の VCD, DVD の視聴、に辿りつく直前でダウンしたので 7 章の DVD 視聴のあたりはまだなんもない mOm


2 月 6 日。
初の DVD 購入、Evangelion vol. 7 「終わる世界 〜 まごころを君に」。
DVD としては黒のノリが悪いなどと若干評判の良くない板だけど、 買うとすればこれだろう、ということでとりあえず一枚。
結局、EoE, RoE と観てこれ買ってるので、1 万弱 EoE 観るのにつぎこんだ計算になる。 どの出費も二重三重のついでがあったにせよ、ちょっち費いすぎかなあ、 と思わないでもない。思うより気に入ってるということか ...

で ──
DVD 専用プレイヤーの場合、消費電力はたかがしれているし、 音響システムが騒音源になるわけにはいかないからファン音はしない。 せいぜいトランスからの発振音くらい。 PC による再生の場合、.... PC のファン音による騒音がかなりバカにならない。 サウンドカードの選択がどーこーという前に、マシンそのものの騒音を減らさなければ、 そもそも遮音ルーム以外での視聴にクオリティは期待できないだろう。
── と、観るべく est の電源を入れた瞬間に思った。 部屋がいきなりうるさくなるんだもんなー。 同じ部屋で起動しっぱなしの atropos はぜんぜん気にならないほど静かなのに。
NLX/MicroATX 用静穏電源も出してくれい > PC Power&Cooling 社。
est につっこんである K5 自身はほとんど熱を持たないけど 周辺の密度が高くて atropos に積んであった時代よりも CPU 周りの気温が高く、 あんまり電源ファンの空気流量を減らせないのでこれ以上は無理かもしれんが ...

DVD 周りの接続は以下のようである↓
est 〜 atropos 間の接続図(8 kbytes)
で、atropos あたりの写真(320x240, 15k bytes)。 右端のが atropos. est はプリンタの裏側で、この角度からは見えない。

... 図を描いてたら疲れたので続きは明日:-)


2 月 5 日。
朝日新聞に Linux がどーこーというニュースが載っていた。 あいかわらず割とどーでもいいことが書いてある。 どーせ書くなら PC UNIX 系での今の注目は Windows refund 運動なんだし、 これのことだろうに。
使いもんに耐える webpage がみあたんないけど たとえば <http://www.env.sci.ibaraki.ac.jp/~snozawa/ms-refund/>

これは software pre-install マシンの購入において、 software の契約項目にある、「.... を認める場合に限って使用権を許諾する ...」 の文面を逆手にとり、「....」を認めるつもりはないから使用権は許諾しなくていい、 だからその分の金返せ、という運動で、一応、契約書の文面の最後には 認めない場合には返品できる、と書いてある筈だ。
運動上の目標はソフトウエア分の返金でなくて (これは実際には法的にも難しい; マシンごと返品しろと言われる可能性大)、 マシン購入希望者がそう明言することによって pre-install でない、 素のマシンの販売をもちょい増やさせよう、というところにある。

メーカー製マシンでない、BTO に対したとしても難しい問題はある。 まったく素の、一切の OS が入っていないマシンはつまり burn-in test されてない、 ということであり、持って帰って来てスイッチを入れたとして、無事動くだろうか...?
うちの atropos はもともとアメリカからの個人輸入で、 最初スイッチを入れた時 FDD が動かなかったけれど、向こうで 72 時間 burn-in test を パスしたものであることはわかっていた(初期不良はない)。 だから別に不安とするところもなく、蓋をあけてみれば案の定、FDD のコネクタが緩んで 外れかけていただけだった。
逆にその昔大学に納入させた PC は burn-in test をまったくしていなかったらしい。 注文されたカードを差しただけのマシンであって、見事に IRQ が衝突していて そのままでは動かなかった。 極端なコストダウンが進行中の PC のことである、OS pre-install でも test されているとは限らないが、OS が入っていなければ test されてないことは 100% 確実だろう。

世には 即組み立て即日納入を掲げる店があるけど、 これって要するに一切の test していないという明言なんではなかろーか。 とても人に勧められるような店ではないと思うが、もはや burn-in test という概念 そのものが無くなりつつあるということか...?

atropos も安定したようなので重負荷テストとして BLAS, LAPACK, CLAPACK (Linear Algebra subroutines)の再構築なんぞし、 ついでにベンチ。C (egcs-1.0.3, option は "-O6 -m486 -fomit-frame-pointer" ) で 6 - 30 Mflops, Fortran (egcs 付属の g77) で 15 - 50 Mflops. 速い数値は *LAPACK の secondtst (積和) のもの、遅い数値は LAPACK の double prec. 用の dbench のもので ...
... 相変わらず世の中 Fortran の圧勝という結論であった。
うーみゅ、それにしても数値計算重視の egcs をもってしてなお倍も違うんか ... CLAPACK は LAPACK から f2c で C に変換しただけのものだから、 つーてみても、g77 もモトは f77 (f2c) だし、ねぇ。

ちなみに atropos の不安定が発覚したのは gcc-2.8.1 (の付属の g77) が LAPACK 構築途中で Internal error (signal 6?) でコケたことから始まった。 で、この事件自体は atropos のせいでなくて gcc-2.8.1(g77) の責任(バグ)のようであった^_^;; なにしろ再現率 100%, 不安定とかどーとか言う話では無い。

『彼氏彼女の事情』 Act:19.0 「14 DAYS・1」。
久しぶりに当日中に観た。えらく長い「これまでのあらすじ」が ようやく終わったら、いきなり紙人形芝居かい。

EVA よりキれるのが早かったな...
明確に分かったパロディは "EVANGELION ADDITION" についていた『終局の続き(仮題)』 からのものだけだったけど、 巨大化雪野が誰かを殴り倒す場面のカメラワーク、フォームに見覚えがあって んー、ダイコンフィルムかな? とか、『ナディア』、『トップを狙え』らしきネタも 散見していた。 あの顔は誰かと思えば原画書きの一人ときた、んなもん分かるかってば。 まあ、『電脳組』の大月総理のつるしあげより立場が酷かったから、身内の誰かだろうとは 思ったけど。

偏見 130% だけど、東大に入るような奴のノートはさぞかし綺麗なことであろう ... 真っ白で。
他の人が見て何か役に立つんかねぇ。

さて、それはともかくとして ──
話の内容に見るべきものはほとんどなかった。 完全に造りが間違っているとしか言いようがない。 笑えるところも確かにあった。 けれど、その笑いがすべて表層のギャグによるものに留まっていて、 話の流れと関係していない。 誰を視聴者層としたもので、誰の何を描いたものかということを思えば、 このステージで描かれるべきなのは ハレの非日常への予感の中でのケの日常としての流れであった筈だ。
ガイナックスアニメは 力点が置かれるか置かれないかでつぎこまれる手間暇が極端に変わる。 平均すれば手抜きの疑いが常に掛けられながらも精密感を失わずにきたのは 力点の置き方のセンスにあった。それを失ってしまえば、単なる手抜きアニメである。

まあ、「誰もいないね..」のあたりは、良かったんだけどねぇ .... ここだけなんだもの ...

ところで、自由意志に基づいて演出の選択が行なわれている、 ということを根拠として作者に「なぜそれを使ったか?」と問うことがある、という議論を 前にしたけど、その中で「選択」そのものの有無が問われていた。 今回のカレカノにおいて、紙芝居演出(や色鉛筆彩色)が自由意志に基づいたものでない、 と仮定する人はまさかいないと思う。
一般的に「自由意志に基づいて演出の選択が行なわれている」と仮定するにあたっては、 これだけの事実があれば私には十分なことを指摘しておこう。

「有馬は私に触る時いつも優しい。大事に想われてるのわかるもん ...。
ひゃ、私もそうしようとは思ってるんだよ、 なんか蹴ったりぶったりばっかだけど、
その気はある」
雪野役の人、ずいぶん上手くなったなぁ ... イントネーションを文字にちゃんと書き写すことができないぞ。

2 月 3 日。
最近つらつらとモノ書きなネタが思い浮かぶ。 たいてい紙も鉛筆もないところでだから(← 持ち歩かなくなってるな)、 そのまんま忘却の彼方。もったいないので心を入れ替えた。

家庭内 LAN のこと。
こんなもん、なければないにこしたことはないに決まっている。 20 万の PC と 10 万の PC 2 台なら前者の能力が後者に優るし、 どーせメインテナの人数は台数が増えたからと言って増えたりはしないんだから、 メンテの手間が増えるだけである。 PC のユーザーが複数居る場合でも、 ペケタン(X 端末)あたり人数分用意して主サーバに資源を集中させたほうが ナンボか扱いが楽だ。 めったに同時に使ったりはしないんだから、資源の利用効率としても その方が良い。

しかし何故かマシンの数は増えていく。先月から 1 ヶ月かかって est が生まれ、 その結果、手持ちの遊休資源は減った筈... なのに、ちっとも減っていない。 純粋に遊休資源だった マザーボード、ハードディスク、ビデオカード、ネットワークカードを消化するのも 目的の一つだったはずだけど、終わってみれば減ったのはハードディスクだけ。

これは、一重には資源を有効利用しすぎて 不良チェックの方法がなくなってしまったことにある。 たとえばビデオカードに不具合があった時、「ビデオカードに不具合がある」ことを 確認するのに正常なビデオカードと差し替えてチェックなどということをするから、 論理的に自動的に すくなくとも 1 台分はまるまる遊休資源として手持ちがあることになる。 ... つまり、現在利用されている環境にあたらしくマシンを導入するんだから、 現在利用されているすべてのマシンが活きている状態でカードの交換ができなければ テストにならないことがあって、そのためには比較に使われるカードは 現在使われていないカードである筈だ(遊休資源は 2 つなければいけない!)。

ま、ビデオカードの場合はマシン毎に独立だから動いてるのからひっこぬいても いいけど、ネットワークカードみたいなのはそうはいかないし、メモリもそれに近い。 IDE のマスタ/スレーブの相性問題なんぞ、2 台空いてないとテストも出来ない。

結論。ちょうど 1 台分の遊休資源があるからといって それを元にマシンを組んではいけない。 そのマシンを組むテストの過程でほぼ同等の遊休資源が発生する。
つまり家庭内 LAN なるもの、PC の部品品質の低さと錯覚の産物であると :-)
当然のことながら、癖の強い部品だからこそ余るのでおいそれと いわくの説明なしに他人に譲り渡すこともできない。

ただ、LAN が組んであることによって atropos 不安定、est 未完成の時期でも suezo が完全な形で活きていて、困ったことはほとんどなかった (TV は atropos からでないと観られない)。 先月の suezo の自立によって reliability がかなり上がったのも確かだ。


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