Genesis y:25.1 昼下がり
"Tea time"


「コーヒーゼリーあるけど、食べる?」
「食べる!
‥‥ それ、もしかして、あんたが作ったの?」
「うん」
「‥‥ すでに趣味の域ね」
「そうかも。ちょっとまってて、綾波も呼んで来る」
「はいはい、いってらっしゃい。
‥‥ コーヒー、いれるか」


「ただいま。綾波も入って」
「おじゃまします」
「あ、アスカ、コーヒー?」
「ん、コーヒーづくしだけどいいわよね?」
「うん、いいと思うよ」

コポコポコポ ‥‥

「‥‥」

ポタポタポタポタ ‥‥

「‥‥」

ポタ ‥ ポタ

「‥‥」

ポタ。

「もういいかな? 取るよ」

カチャ

「あ、美味しい」
「‥‥ 美味しい」
「エヴァパイロット馘首になってもこれでやってけるわ。あんた」
「そう? ありがとう。コーヒーも美味しいよ」
「あたりまえよ。あたしがいれてんだから」
「じゃこんどアスカに作ってもらったら? コーヒーゼリー。碇君?」
「そうしよっか?」
「う ‥」

── ある日曜日の午後の出来事。


作者コメント。 コーヒーが漏斗の中を静かに降りて来る間の時間ってけっこ好き。
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