2018.11.23
西区民文化センターでの『広島ゆかりの音楽家による室内楽コンサート』を裕子と聴きに行って来た。シニア料金である。今日はとても寒い。12月中旬並みだそうである。広島ゆかりというのは、木村紗綾のヴァイオリン、大崎由貴と重野文歌のピアノである。これにゲストとして長谷川陽子が加わった。

・・最初は木村−重野で、「ユーモレスク」とグリーグの「ヴァイオリンソナタ 3番 ハ短調 作品5」。グリーグのは初めて聴く曲だったが、なかなか起伏に富んだ面白い曲だった。ただ、ヴァイオリンの音が硬い。

・・次は、長谷川−大崎で、サン=サーンスの「白鳥」とブルッフの「コル・ドライ」とポッパーの「ハンガリアン・ラプソディ」。「白鳥」以外は初めて。さすがに長谷川陽子のチェロは音が深いし、速いパッセージでも全く崩れずに余裕で合わせている。貫禄である。

・・後半は、まず大崎さんのピアノソロで、シューマンの「謝肉祭」とドビュッシーの「アラベスク第一番」。最初はちょっとはしゃぎ過ぎという感じでシューマン独特の哀愁が消え失せていたのだが、次第に乗ってきて、なかなか良くなった。シューマンを聴くのも久しぶりであった。大崎さんはなかなかの美人で舞台映えがしていた。関係ないが、僕の高校の後輩である。。。

・・次は木村−長谷川−重野でのピアノトリオとなった。まず、会場にも来ていてお話もあったのだが、映画音楽の作曲家 渡邉崇 による「馬締光也(まじめみつや)」のテーマによるピアノトリオ。これは「舟を編む」という映画の中で使われた1分位の曲に基づく。初演である。何だか不思議な感じの音楽としか言えない。最後の曲はメンデルスゾーンのピアノトリオニ短調で、これはまあ華やかであった。アンコールは同じトリオで「愛の挨拶」。木村さんのヴァイオリンはちょっと焦るせいか、2拍目が早く出過ぎる感じである。長谷川陽子は表情をつけてゆったりと2拍目を遅めに弾くのがこれと対照的で、合わせるのにちょっと気を使っていた。。。

 
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