2025.06.14
「デュオ・リュタン バロックコンサート」
白島線に乗って女学院前で降りて、雨が激しく降る中をゆっくり歩いたのでズボンが濡れた。流川教会。結構客が多い。50-60人位だろうか?この間アステールプラザで見つけたチラシの演奏会「デュオ・リュタン バロックコンサート」。チケットは使わず、現金2,500円で、手書きの曲目表を渡された。経費節約!
作曲者だけ書いておくと、W.バード、J.P.スヴェーリンク、A.コレルリ、J.S.バッハ、G.F.ヘンデル、J.B.ルイエ・ド・ガン。
朝倉未来良というフラウト・トラヴェルソ奏者と木村夫美というヴァージナル奏者である。
ヴァージナルというのはチェンバロと同じ原理の鍵盤楽器であるが、キーは45鍵しかない。16-17世紀に使われていた。フェルメールの絵に出てくる携帯に便利な楽器で、これは30年前に日本で複製されたものということであるが、精緻な絵は和紙に書いてあるということである。演奏者は自分で調弦している。音は柔らかい。
朝倉さんは横から見ていたので楽器の扱いや唇の動きがよく観察できた。音程の調節は楽器を少し回したり唇を尖らせたりしてやっているのだが、実に見事で、曲の最後の長いディミニュエントでも音程が下がらない。最後に演奏した、コレルリのソナタホ短調 Op.5-8、ニ長調 Op.5-9、ヘンデルのハレソナタ2番からのグラーヴェとメヌエットはとても迫力があった。トラヴェルソというのは精神の高揚をこういう風に表現するんだなあ、と感じ入った。息のリズムとでもいうべきか?
帰りは広島駅に新しくできた「ミナモア」を見学して、弁当を買って帰った。2階への電車の乗り入れも完成しているようだったが、まだ金網の中だった。 <目次へ> <一つ前へ> <次へ>