2015.05.10

    今日は忙しかった。朝はアステールプラザで練習。後半には小オケ(プロと音大学生)と一緒になったが、まだ一通り合わせてみただけ。アンコールの Let it Go などは始めて楽譜を配られた人も居た。大丈夫だろうか?終わった後、僕は市役所の方に歩いて行って、鯉城通りを上がって行って、弥生軒で昼ごはんを食べてから平和通りをゆっくりと散歩して福屋まで行った。暑くもなく寒くも無く気持ちが良い。福屋の手前のパルコ8階でムーミングッズ販売企画があったのでミーのグッズを買った。福屋に行って安野光雅展を見た。旅のシリーズで日本編が出ていたので買った。5階の喫茶でクリームソーダを注文して一休みしてから、エリザベト音大まで歩いて行って、イリーナ・スタチンスカヤ演奏会を聴いた。

    随分若い(24歳)ロシア美人で元気溌剌である。演奏は素晴らしい。単に素晴らしいというよりも、フルートの演奏スタイルとしての革新的なものを感じる。音色の自在さとテクニックの完璧さに加えて彼女独自の音楽性がある。演奏に伴う表情もロシアの新体操選手を思わせて曲想に色を添えていた。正に魅入られるという感じである。サラサーテのツィゴイネルワイゼン以外は初めて聴くソナタの大曲ばかり4曲であった。一応書いておくと、B.ゴダールの組曲 op.116、上林裕子のフルートとピアノのためのソナタ(2003)、O.タクタキシュヴィリのフルートとピアノのためのソナタ、C.-M.ヴィドールの組曲 op.34。4曲共超絶技巧の楽章と叙情的な緩徐楽章から出来ていて、いずれの楽章でも彼女の表現力が際立つ。まあ現代版のヴィルティオーゾ曲集であろう。唯一知っていたツィゴイネルワイゼンには驚いた。最初からヴァイオリンのような迫力ある低音で、フラジオレットの部分もフルートでさらっと吹きこなす。アンコールはラフマニノフのヴォカリーズであったが、これまた見事な演奏であった。ノンビブラートで大きなスケールのクレッシェンドと弱奏の対比で悠然と曲を作っている。

    彼女は東京と大阪と名古屋での演奏会をやっていてその間にエリザベト音大での演奏を大代先生に依頼されたのだろうと思う。4日間連続で大変なスケジュールである。まあ、日本でのデビューという感じ。彼女は本当に天才かもしれない。終わったのは6時頃。

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