2013.03.25

      今日は外回りの工事中である。僕は西内啓の「統計学が最強の学問である」(ダイアモンド社)を読んでいる。統計学の全貌を素人向けに解説したものとしてはよく出来ている。統計学は「科学」の守備範囲を大幅に広げる意義があった、というのは、なるほどと思った。その意義を現代社会(特に日本の社会)は活用していない。傾向スコアという考え方は有用そうである。個々の影響因子について個別にランダマイズしたりしなくても、それが注目している因子に対して総合的に影響しなければ良い、という考え方である。統計学でも社会統計(正確さを求める)、医学(実効性を求める)、心理学(言葉の選択に神経を使う、抽象的な概念を構成する)、データマイニング(曲線的なクラスター分析(ニューロ))、テキストマイニング(言語データの効率的な分析)、経済学(広く応用する為に出来るだけ正確なモデルを求める)等々で考え方が異なることもうまく説明している。また頻度派とベイズ派の考え方はそれぞれ帰納重視と演繹重視の差であるとしている。統計解析論文のサイトとして、教育学www.eric.ed.gov, 心理学www.apa.org/psycinfo, 経済学www.aeaweb.org/econlit, 医学www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed, 総合www.jstor.org が挙げられている。
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