2016.07.03

「Duo Minette 演奏会」ということで、数年前に結成されたviolinとviolaのデュオである。violin坪井きららさんは金沢出身の色白で日本フィル、viola永井啓子さんは西宮市出身の色黒で広響。

最初の曲は有名な「モーツァルトの2番KV424」。演奏は一般的な感じ。violinが時たま音階の上昇部分で一音だけちょっとおかしくなる。これは数回あったから、楽器の調整の問題なのかもしれないが、指使いが難しいのかもしれない。まああまり気にしない。

2曲目はマルティヌというチェコの作曲家が亡命先のアメリカで戦後作曲したもの。「Madrigales for Violin and Viola」。なかなか面白い。

休憩後の曲はスイスのU.J.Flury という人の 「Rousseau Suite for Violin and Viola」。ルソーはスイスで楽しい滞在生活を過ごしたのだそうで、それに因んだ。ちょっと物語風の軽い曲が7曲続けられる。短編集。シューマンの「森の情景」みたいな感じ。古い歌、メヌエット、ギョーム4世の墓、魔女たちの踊り、夢想、水族館、別れの歌。それぞれの曲が題名の感じ。

最後はA.Rolse という人の 「Duo for Violin and Viola Op.12-3」 で、これはなかなか聞きごたえがあった。技術的にも難しそうである。スタイルはモーツァルト風だか、多少モダンな感じもあって、なかなか良い。

アンコールは「別れの歌」を再演。トークはちょっと硬くて舞台慣れしていない感じ。初々しいと言えばそうでもある。

オーケストラ等練習場の席は2階はちゃんとした席になっていて楽そうである。次回から上に上がろうと思う。普段は1階部分にオーケストラが入って練習するところを2階から見学できるのである。
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