今日は横川の西区民文化センターの音楽室で2回目の練習があった。バッハの小フーガ、ハイドンのセレナーデ、映画音楽メドレー。昨年に続いて低音担当なのでよく全体が判らなかったのだが、多少慣れてきた感じ。終わった後、午後から土居先生の出演するコンサート「春の陽だまり」があるので、横川で昼食をと思ったのだが、あまりパッとしないので、紙屋町ま電車で行って、SOGOの5階の甘味喫茶でセットを食べた。しっぽく蕎麦、赤飯、わらび餅、餡蜜、となっていて、少々度が過ぎた。その後図書館で文芸春秋をちょっと見て、紙屋町に戻って5番のバスで牛田に行った。牛田は古くからある立派な団地である。大きな家が多いが、あちこちにマンションもある。5番のバスが舟入−紙屋町−八丁堀−白島から来ていて、6番のバスが広島駅に通じている。最近出来たモダンな牛田教会でコンサートである。今日は選挙なので隣の公民館が賑わっていた。

      これは女学院高校の吹奏学部でフルートを吹いていた3人が集まって企画したということである。一人(佐田さん)はエリザベト音大の二年生で、一人(森さん)は卒業生、もう一人(吉田佐保子さん)は卒業後エリザベト音大でフルート専攻し、現在は教室を開いている。一昨年のフルートフェスティバルでお世話になった。女学院の吹奏楽部を立ち上げたという土居先生がその企画に呼ばれた。土居先生はいつもフルートフェスティバルのアマチュアの中で一番信頼されている人である。履歴を見ると東京芸大卒であるから、アマチュアとは言えないのではないだろうか?現在は基町高校の音楽の先生である。観客は100人弱位で、小さな教会が満席となった。

      4人のフルートで、まずはベルトミュアのアルカディ。なかなか洒落た面白い曲である。現代の作曲家なのだが、題名の通り何となく古代ギリシャの雰囲気を持っている。

      次は吉田さんと森さんのデュオにピアノがついて、中山育美による春に因んだ唱歌や童謡のメドレー。これはちょっと眠くなった。

      次は土居先生がトップを務めてのモーツァルトフルート四重奏曲ニ長調である。弦楽器の部分をフルート3本でやる。これはなかなか面白かった。土居先生のメリハリの効いた演奏スタイルが良く判る。あまり音色には拘らないようである。つまり、吹奏楽的。でもこの曲には合う。

      後半は吉田−佐田のコンビでショッカーというアメリカの作曲家による Three Dances for Two Flutes。ジャズのリズムを全面的に取り入れている。

      次は土居先生のソロで、メンデルゾーンの「春の歌」とクライスラーの「美しきロスマリーン」。まあ多少ミスもあって良い出来とは言いがたかったが、調子よく吹き切っていて僕としては参考になった。

      最後は全員でサン=サーンスの動物の謝肉祭から「大きな鳥かご」と「終曲」。これは大変面白かった。鳥が囀ったり騒いだりしている感じが出ている。原曲を真面目に聴いてみようと思う。

     アンコールでフォーレの「ラシーヌ賛歌」を演奏したのだが、これがなかなかしっとりしていて良かった。ピアノは終始三連譜の分散和音で、フルート4本でコラールになっている。

      そういえば、今回真正面で聴いていたということもあるだろうが、各声部が和声的に関連していて、それによって「意味」が与えられている、という感じがずっとしていた。ピアノが入るとその意識が強くなる。こういう音楽のあり方はまあ正に西洋クラシックなのだから当たり前ではあるが、振り返ってみても若い頃そんな聴き方はしていなかったから、知らず知らずの内に「教育」されてしまったのである。

      帰りは広島駅まで5番で行ってから、西広島までJR、そこから広電で草津まで帰った。帰り道に田方公民館に寄って、投票を済ませた。

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