2017.06.04
フルートフェスティバルの報告。今回の曲はなかなか楽しくて評判が良かったようである。ジブリメドレーも簡潔で変化に富んだ編曲だったし、何よりも昨年京響を退職された清水信貴さんの演奏が素晴らしかった。貴公子と呼ばれるだけあって、清潔感のある音である。「あげひばり」という曲は初めて聴いたが、ちょっと和風な音列が使われていて魅力的であった。ひばりというよりは、明るい森の中で色とりどりの小鳥たちが飛び回っているような感じ。元々はヴァイオリンとオーケストラの曲らしいが、フルートの方が適しているのかもしれない。モーツァルトの「劇場支配人」も初めて聴いた曲で、何というかオペラの序曲的な劇的な表現がうまく調和されていて、モーツァルトらしい。「ラプソディ・イン・ブルー」はやはりフルートだけでは若干物足りない感じ。

・・僕自身については、本番の直前に革靴の底が剥がれて動揺したり、間違えたりして、今一つ出来が悪かった。印象に残ったことと言えば、リハの前に目の前ですらりとした美人がすごい速度で練習曲を延々とやってくれて、プロはこんな練習をするのか、とびっくりしたこと、清水先生がジャズとか西部劇が好きで、なかなか面白そうな人だという事位だろうか。また、今年は音大の学生が少ないなあ、と思ったのだが、参加しないのではなくて、学生数が減っているらしい。少子化である。今年は展示ブースでいろいろなメーカーのいろいろなフルートを吹いてみたのだが、メーカーによって歌口の形が違うせいだろうか、現在使っているメーカー以外は音が出しにくかった。それと、材質とか価格による差はほとんど感じられない。もっともこれは僕が楽器を充分鳴らしきっていなくて、楽器の固体音まで出し切れていないせいかもしれない。
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