秋晴れ。10月はコンサートが多い。今日はアンサンブル・アッカの「リゲティ特集」を聞きに行こうと思っていたのだが、何だか消耗しそうだし、一昨日のコンサートで配られたチラシに「あきクラシックコンサート」(169回目だそうだ)の案内があって、面白そうなのでこちらにした。

      今回は打楽器と管楽器だけで、コンクールによく使われる室内楽作品をリラックスして演奏してみよう、という趣向である。エリザベト音大卒業生の若い人達が殆どで、入場料も無料である。各グループ10数分の持ち時間らしく、2曲程度づつである。打楽器三重奏、フルート四重奏、クラリネット三重奏と四重奏。サキソフォン四重奏、木管八重奏、金管八重奏。フルート四重奏はベルトミューの「アルカディ」と八木澤教司の「風の戯れ」。フルートは速いパッセージが幾重にも重なってさざ波のようである。他の木管楽器アンサンブルと比較するとフルートだけだと変わり者という感じがする。一番気に入ったのはクラリネット三重奏による石毛里佳の「ウェントス」。やはり風という意味だが、変幻自在という感じで楽しかった。四重奏によるM.ヘンリーの「バードウォッチング」も面白かった。サクソフォン四重奏も良かった。サンジュレーという人の「サクソフォン四重奏、第一楽章」はまるで弦楽四重奏みたいである。木管八重奏では松下倫士の「土蜘蛛伝説」が良かった。ピッコロやフルートとバリトンサックスの競合的な処は正に土蜘蛛との闘いという感じであった。 
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