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土くれを蹴り
この広大な空間に
ひとつの音が
そして無数の音が響き、
ひとつの光を金色の鳥がもたらした。
けれどはるか頭上の青い空の向こうでは
小さなつぶやきが
そして無数のつぶやきが流れ去った。
黒い宇宙がどこまでも涯てしなく続いていた。
地上では新しい夢が土に還り、
古びた古文書に書き記された呪文が広野の祭壇の上で干からび、
宇宙的な文字の列は
黒ずんだ石板の上で風化している。
土塊を蹴り、
飾り立てられた祭壇に灰を投げ、
息絶えた夢の数々を曼陀羅に描き込む
何ものでもないものたちの試み。
神と羅刹が踊り狂う
曼陀羅の宇宙の中心で
永劫の業火を喜悦に満ちた心で眺める
シヴァ神の試み。
結晶化していない宇宙の鼓動が
孤独な神の手の平の上で
かすかにうち震えている。
(2006.5.8 / 2017.10.9改訂)
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向殿充浩 (こうでんみつひろ) / 第4詩集『土くれを蹴り』