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神話『ブルーポールズ』

【第5巻】-まえがき/あらすじ

向殿充浩

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【まえがき】

 ヴァーサヴァの創造した世界がユビュの吹くタンカーラによって帰滅し、その後、第4巻で、ルガルバンダによって呼び起こされた神々同士の権力争いとルガルバンダの帝国がナユタとユビュの努力によって崩壊し、再び平和な神々の宇宙が具現したことをもって、この神話『ブルーポールズ』は完結を見たはずでした。

 しかし、それでほんとうに完結したと言えるのかどうか、神々が再び世界の創造を行うという物語はないのかどうか、という問いが心の中にくすぶっていました。そんな思いからほんの少しだけ、神々が再び創造を開始するという冒頭部分を書きかけたのですが、その後の展開が書けないまま、三年くらいが経過したように記憶しています。この第5巻を本格的に書き始めたのは、2010年か2011年で、55歳のころです。その後、20161月までに一応の形を整えましたが、今も改訂を続けています。
201718日)

 

【あらすじ】

 第4巻でルガルバンダの帝国がナユタとユビュによって倒され、再び、平和な世界が到来し、ナユタは森に隠遁していたが、神は創造を為すべきだという思いは神々の中に流れ続けていた。そんな思いをもつ森の神ヴィダールは、永遠の円環に旅立ったヴァーサヴァを訪ね当て、ブルーポールを授かって再び創造を行う。創造の開始にあたっては、ナユタを説得してこの創造に参加させる。

 創造された世界は順調に発展し、ヴィダールはさらに、森にいたシュリーを担ぎ出し、宇宙の女王に推戴することに成功する。一方、創造された世界は科学技術の進歩によって急速に進展するが、同時に大国間の大戦争を巻き起こし、最初の世界大戦は人間同士の激しい殺戮を引き起こす。この状況を受けて、シャールバ、プシュパギリは創造の停止を発議し、さらに、ナユタに協力を求める。ナユタは、創造の問題について、シュリー、ヴィダールを詰問するが相手にされない。しかし、ウダヤ師から地上での新音楽の展開の状況を聞き、ナユタは地上の状況をじかに見るためにも、地上に降りることを決意する。

 地上に降り立ってナユタは、ルンベルグ国の前衛音楽の音楽家たちと交流を深める。しかし、隣国ブラーニアのパークス大統領は全体主義・人種差別を軸にルンベルグも含めた隣国を圧迫し始める。ナユタは被差別人種に属する仲間の前衛音楽家とともに海の向こうの国ランズウッドに渡る。パークス大統領の拡大政策はさらに大国間の軋轢を引き起こし、ついに、二度目の世界大戦となるが、ランズウッド国はこの大戦に勝利する。

 戦後、地上は平和になり、ナユタは神々の世界に帰るが、地上では、人間が不死性を獲得しようとする試みが始まり、危険を感じたヴィダールは創造を停止する。

 

201718日掲載)


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向殿充浩 / 神話『ブルーポールズ』第5巻