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神話『ブルーポールズ』

【第3巻】-まえがき/あらすじ

向殿充浩

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【まえがき】

 

 神話『ブルーポールズ』は3巻構成の構想で書き始めたのですが、この第3巻については、漠としたイメージしかありませんでした。この第3巻に本格的に着手したのは、『ブルーポールズ』を書き始めて5〜6年経った頃でしたが、それからしばらく経って、仏教経典の教えを大々的に採用して盛り込むことにし、第3巻の全体構想が固まりました。

 この第3巻では、仏教経典で述べらているブッダの教えが一つの主軸をなしているのですが、その教えを説くこの巻の主人公パキゼーの軌跡は決してブッダその人の歩みとは一致しておらず、この神話『ブルーポールズ』の全体構成と連動して創作されたものとなっています。

 尚、この第3巻の最後には、カーテンコールが付いています。これは、当初、この神話が3巻構成で構想されたためでもあるのですが、3巻構成の舞台が演じられて物語が完結した後に、舞台上でこのカーテンコールが演じられるという想定に基づくものでした。このカーテンコールでは、第1巻〜第3巻の物語の中で、さまざまな形で対立した者同士がすべて和解するわけですが、この世界の者が単に己の為すべき定めに従って自らを演じてきただけなのだというイメージに基づいているわけです。

 

【あらすじ】

 第2巻でチベールを倒したレゲシュの覇権は長くは続かなかった。30数年後、レゲシュが滅ぶと、世界は再び混乱と戦いの時代となった。そのような状況の中、マーシュ師は創造を救うために、第1巻で倒れ、人間界に生まれ変わっているバルマン師を探す旅に出る。マーシュ師は、楽師として暮らすバルマン師を探し当て、この世界を救うただ一人の者を探すよう要請する。バルマン師は、この要請を受け、その者を探す旅に出る。そして、ついて、ユビュの助力により、その者、パキゼーに出会う。

 パキゼーはバルマン師の元で楽師として修業を続けるが、ある日、バルマン師は都へ行くことを決意する。都でパキゼーはヴェーダを学び、さらにさまざまなことを経験する。バルマン師が亡くなると、パキゼーは真理を求めるために沙門となる道を選ぶ。パキゼーは高名な行者であるアーラーラ・カーラーマ賢者、ウッダカ・ラーマプッタ賢者の教えを請うが、その教えに満足せず、自らの道を進み、ついに悟りを啓く。イムテーベは危機感を覚え、パキゼーを破滅させるべくやって来るが、逆に、パキゼーの前に倒れる。

 その後、パキゼーは遍歴を続けながら教えを説くが入滅の時を迎える。パキゼーの入滅の時、この創造の決着をつけるべくムチャリンダがやって来るが、ナユタとユビュは、ヴィシュヌ神の化身であるクリシュナの助けを借りてムチャリンダを倒す。パキゼーの入滅後、クリシュナは、7本のブルーポールを集めさせ、神々を湖のほとりに集める。そして、ユビュがタンカーラを吹き、世界が帰滅する。

 

 

2017223日掲載)


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向殿充浩 / 神話『ブルーポールズ』第3巻