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神話『ブルーポールズ』

【第2巻】-まえがき/あらすじ

向殿充浩

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【まえがき】

 この第2巻は、第1巻での神々の世界での戦いが地上の人間たちの戦いに広がってゆく世界を描いています。神話的要素も強く、特にメソポタミアの神話『ギルガメッシュ』から強く影響を受けています。

201729日)

 

【あらすじ】

 第1巻において、ナユタとユビュはムチャリンダとの戦いに勝利したが、創造を巡る争いが決着したわけではない。次の争点は、創造された人間の世界がどうなるかである。その観点から、ナユタたちは、第1巻において地上でウダヤ師とユビュがその生誕に立ち会ったレゲシュのヨシュタ王を支援すべく、シャールバとプシュパギリを派遣する。一方、ムチャリンダはこの動きを見て、レゲシュの近隣のチベールにルドラを派遣する。両国は派遣された神々の尽力で繁栄を極めるが、次第に両国間の覇権争いは激しさを増してくる。そして、両国間の要衝トドラ渓谷の支配を巡って戦いが起こり、ナユタも地上に降り立つ。この時、一旦は両国が兵を引き講和が成立するが、同時にヨシュタ王の妻の妹ウルヴァーシーがチベールの王バドゥラーの二男に輿入れする。しかし、ウルヴァーシーが愛しているのはヨシュタであり、輿入れ前に二人は関係を持ってしまう。ウルヴァーシーが輿入れ前に宿した子供を出産したことでバドゥラーは激怒し、再び、両国の戦いが起こる。この戦いは最終的にレゲシュがチベールを滅ぼして終わるが、ヨシュタは、ナユタたちが神であることを知り、地上の真の平和の実現にはムチャリンダを倒さねばならないと決意する。

 ヨシュタは王位を捨てて、ムチャリンダを倒すため、天界への道を歩く。しかし、天界に入る前に泊めてもらった家でウルヴァーシーに出会い、そこで関係を持ったことで呪いを受ける。ヨシュタは天界でムチャリンダと対決し、その場にヴィカルナ聖仙がウルヴァーシーを伴って現れ、ムチャリンダを倒す術を教えるが、ヨシュタはウルヴァーシーと交わったために受けた呪いのために倒れる。

 

201729日掲載)


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向殿充浩 / 神話『ブルーポールズ』第1