魚の死骸 胸糞の悪くなる におい 汗ばむ鱗 苦し紛れ 浄化されずに 嘲り笑うつぶれた眼球 澄みわたる血の 迷路 冷たい暑さ 輝く月の光り 限りある しずく パライソ まるで パラノイア 楽しいほどに 日常の残飯にたかる虫 ヴィオラの不透明な響きに 紫陽花は 身をもたげる 小さな 息苦しくなるほど 雨は降りてくる仮面 池に捨てられた 時祷書 消えた十二の季節 ただ 在るだけ も なし