多摩丘陵に残る町田市相原の七国峠古道

東京都町田市相原町から八王子市境への丘陵越えの古道

平成13年11月・12月


現在は関東各地に残る鎌倉街道というと、そのほとんどが舗装された道で、市街地においてはごくありふれた普通の道でしかないのが現状です。辛うじて奇跡的に残された街道遺構は数十メートルから長いものでも百メートル程度といったところです。そのような街道遺構から鎌倉街道という道の姿を思い描くのはなかなか難しいものです。幻の街道と呼ばれても活か仕方ないもののようです。そんななかで、1キロメートル以上のまとまった距離を中世の姿のままの道を見ながら歩くことができるところが多摩丘陵に残されています。町田市相原町にある七国峠古道がそれです。この道は鎌倉街道山ノ道の支道とされてきましたが、最近の研究では古代の道の可能性も考えられていて、実際に歩いてみるとその古道の古さ、大きさに驚きました。上道の本道に見劣りすることない立派な道です。鎌倉街道に興味を持たれている方は是非一度、ここを訪れてみられることをお薦めします。


多摩丘陵・町田市相原の七国峠古道その1 地図はこちら

町田市相原の七国峠へは現在の町田街道(八王子町田線)の相原十字路交差点から北へ進みます。するとすぐに右に入る道があり、その道への目印として「七福亭」という中華料理店がその角にあります。そこを曲がって数十メートルで左手に墓地があり、その墓地の隣が左の写真の七国峠への登り口です。

登り口には「朱雀路」と書かれた新しい道標が立っています。朱雀路とはどこから来た名前なのかその由来は私にはわかりませんが、七国峠へ登り、そこから更に町田市と八王子市の境を横浜線の相原駅方面へ続く散策路のようです。

道標から山道に入るとすぐに鎌倉街道の特徴である堀割状の道となっています。右の写真は道標から山道にはいったところで、山道の前は住宅になっているのがおわかり頂けるのではと思います。

上の写真は峠に向かう山道で切通しであることがおわかり頂けるのではないでしょうか。上の写真のような切通し道は鎌倉街道と伝わる道でよく見掛けられるものです。ただ写真の付近の切通し道は、幅の割には堀が深く中世まで遡るほど古い街道跡の道ではなさそうです。ただ鎌倉街道の遺構が後の時代にも使用され続け、人馬の走行により更に土が削られると上の写真のような切通し状の道になる例もよく見られます。まあ、あまり理屈っぽい説明はその位にして、それよりも土の上を歩けることに感謝して先に進みます。

しかし、古くなさそうだとは云いながらも、やはり鎌倉街道らしい感じの良い切通し道です。この辺りは日当たりが悪いせいか、道の底は湿気を含んで歩きずらいところです。しかし、この先にどのような光景が現れるのか大いに楽しみです。ワクワクします。

左の写真は切通しもやや浅くなり、いよいよ鎌倉街道ぽくなってきました。今時、このような古道が残っているというのは大変貴重なことだなと思います。文化財に値する位の素晴らしい景観です。どうかこのまま、ずっとずっと残して置きたい道です。

切通しを上り切った辺りで右の方に道は曲がって行きます。どうやら一つ目の尾根上に上がったようです。ここからしばらくは勾配の無い道が続きます。
ここまでの道の感じは人の通りはあまり多くない道のようです。木の枝が落ちて散乱しています。

右の写真の辺りは所々に篠笹が道を覆いちょっと歩きずらいところもあります。晩秋でこの状態ですから真夏はさぞ歩きずらいのではないかと思われます。上り口の住宅地からほんの10分ほどしか歩いていないのですが、この辺りまで来ると街のざわめきもほとんど聞こえず実に静かです。自然の中にいるんだなと実感できます。

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