新発田の花あやめ

あやめの特長と比較

何れ菖蒲か杜若(いずれあやめかかきつばた)
 「あやめ」も「かきつばた」も同科の花で区別しにくいところから、どれも優れていて選択に迷うこと。 
類:●何れ菖蒲/
出典:「太平記-二一」 源頼政が鵺(ぬえ)退治で菖蒲前(あやめのまえ)という美女を賜わるに当たって、同じような美女一二人の中から菖蒲前を選ぶよう命じられた時よんだ和歌「五月雨に沢べのまこも水たえていづれあやめと引きぞわづらふ」による。

ここでは新発田の花である「あやめ」についてご紹介します。

あやめ 詳細
◎和名:アヤメ
◎科,属:アヤメ科,アヤメ属
◎生えているところ:山野に生える水とは関係ないところ(畑など)にも植えられる
◎茎,根茎:
◎花茎:花茎は緑,根元は赤紫色をおびる
◎葉:葉は長さ 30 ~ 50 センチ,幅 5 ~ 10 ミリの剣状 中脈は目立たない
◎花:花は紫色,直径 7,8 センチ
◎外花被片:外花被片は 3 個,広倒卵形。舷部は円形,基部は爪状。黄色と紫色の虎斑模様
◎内花被片:内花被片は 3 個,楕円状,倒披針形で細く直立する
◎雄しべ:花糸は平たく,外側に彎曲 葯は暗紫色で縦に裂ける
◎雌しべ:花柱の先は 2 深裂し,裂片には鋸歯がある
◎さく果:さく果は 3 稜柱形で質が固く,長さ 3.5 ~ 4.5 センチ頂部は裂開し,褐色の種子を出す
◎和名の由来:和名は文目。外花被の基部に稜になった目があること,または葉が並列し綾をなすからとも
カキツバタ 詳細
◎和名:カキツバタ
◎科,属:アヤメ科,アヤメ属
◎生えているところ:水湿地に群生
◎茎,根茎:根茎は横に這って枝分れし,多くの繊維に覆われている
◎花茎:花茎は 40 ~ 90 センチ
◎葉:葉は剣状広線形で先がとがり,基部は鞘となって茎を囲む,葉身は長さ 30 ~ 70 センチ,幅 2,3 センチ、中脈は盛り上がらない
◎花:花は青紫色か紫色で 2,3 個つける
◎外花被片:外花被片は 3 個,楕円形で垂れ,長さ 5 ~ 7 センチ、中央から爪部にかけて白から淡黄色の斑紋がある
◎内花被片:内花被片は 3 個,倒披針形で直立
◎雄しべ:雄しべは 3 個、葯は外向き出白色
◎雌しべ:花柱は 3 つに分かれ,先は 2 裂する
◎さく果:さく果は長楕円形で,4,5 センチ、3 つの稜があり,先端にくちばし状の突起はない
◎和名の由来:和名は「書き付け花」の転訛
ハナショウブ 詳細
◎和名:ハナショウブ
◎科,属:アヤメ科,アヤメ属
◎生えているところ:水辺など湿った場所に群生
◎茎,根茎:高さ 60 ~ 80 センチ
◎花茎:
◎葉:隆起した中脈を持つ
◎花:色は紫,白,絞りなど大きいものでは直径 20 センチ
◎外花被片: 
◎内花被片:内花被片が大きくなり反曲するものが多い
◎雄しべ: 
◎雌しべ: 
◎さく果: 
◎和名の由来:ノハナショウブの園芸種、ショウブと呼ばれることが多いが,ハナショウブと呼ぶのが正しい
キショウブ 詳細
◎和名:キショウブ
◎科,属:アヤメ科,アヤメ属
◎生えているところ:明治の中頃に渡来し,栽培されているが,水田の溝や池の畔,湿地などに繁殖
◎茎,根茎:根茎はよく発達する
◎花茎:
◎葉:葉は 60 ~ 100 センチ,幅 2,3 センチの長い剣状、中脈が隆起して目立つ
◎花:花は黄色、花の下に大型の苞がある
◎外花被片:外花被片は 3 個,広卵形、先が垂れ,爪の部分には褐色の筋がある
◎内花被片:内花被片は 3 個,長楕円形で小さく直立する
◎雄しべ:葯は褐紫色
◎雌しべ: 
◎さく果:さく果は三角柱状楕円形で,熟すと 3 裂し,褐色で半球状の種子を多数出す
◎和名の由来:和名は黄菖蒲、花が黄色であることから
ノハナショウブ 詳細
◎和名:ノハナショウブ
◎科,属:アヤメ科,アヤメ属
◎生えているところ:山野の草原,湿原
◎茎,根茎:茎は直立し,50 ~ 120 センチ、地下茎は横に伸び,よく分枝し,褐色の繊維に包まれている
◎花茎:花茎は 40 ~ 80 センチ
◎葉:葉は互生して二列につく。葉身は剣状で,長さ 20 ~ 50 センチ,幅 5 ~ 15 ミリ、中脈が盛り上がり,太くはっきりした筋となる
◎花:花は赤紫色で直径は 10 ~ 13 センチ
◎外花被片:外花被片は 3 個で楕円形、先が垂れ,基部は黄色
◎内花被片:内花被片は小型で直立する
◎雄しべ: 
◎雌しべ: 
◎さく果: 
◎和名の由来:和名は野花菖蒲、ハナショウブの原種
ショウブ 詳細
◎和名:ショウブ
◎科,属:サトイモ科,ショウブ属
◎生えているところ:沼や池や溝のそばなどの湿地
◎茎,根茎:根茎は太く横に伸び,白色ときには赤みを帯びる
◎花茎:
◎葉:根茎の先にかたまって立ち,長さ 70 センチ,幅 1,2 センチ
中脈があり,長さ 70 センチくらい
◎花:黄緑色の肉穂花序、両生花で,花被片は 6 個
◎外花被片: 
◎内花被片: 
◎雄しべ:6 個
◎雌しべ:1 個
◎さく果: 
◎和名の由来:和名は菖蒲に基づく

花菖蒲 育成法

7月中旬~8月中旬

苗の定植
初めての方は、苗を一度ビニールポット(12cm)に植えて,そのポットごと水のはったバケツ等に沈めてください。(根が出てくるまで水を切らないように!) 10日~2週間ほどで 根が出てきますので、それを確認してから畑に植えてください。このやり方でやるとほとんど枯れることはありません。慣れた方は、一晩くらい苗を水につけてから、畑に植え、根が出てくるまで、乾かさないようにしてください。
※ 肥料は、苗を植える時には与えず必ず発根を確認してから(定植後2週間程度)与えて下さい。
肥料(元肥)
苗を植え、根が出てきた頃に有機質肥料(油かす等)を与えてください。定植2年目以降は、花が終わったらすぐに与えてください。

10月中旬~

茎刈
定植一年目は 茎はほとんど伸びませんので、必要ありませんが2年目以降は霜が降り、枯れ始めたら 地際から10~20cmの高さで、茎を刈り取った方が翌春の作業が楽です。

4月上旬

肥料(追肥)
4月上旬に芽が出てきますので、芽の長さが20~30cmの長さになったら、化成肥料を与えてください。

5月~7月

病害虫
5月頃より開花する7月まで ニカメイチュウ(蛾の幼虫)が発生します。これには、開花するまで、2、3回(1ヶ月に一回の割合)で オルトラン粒剤を株元に散布し、予防に努めます。
5月中旬頃、よく株元を観察して、粘液が出てたり、虫に食われた跡を見つけたら、その中に幼虫がいますので、他の茎に移る前に、早めに手でつぶしてください。

7月中旬

株分け
株分けは毎年行うのではなく、3~5年に一回の割合で行います。この株分けを行わないと株が枯れてなくなります。
1)掘りあげて、土を水でよく洗いおとします。
2)茎を中心に割り下げ、二つに大割りしてから、定植苗(2~3芽)にし、高さ20㎝に切りつめます。
3)植えつけの間隔は、25~30cmとし、倒れない程度の浅く(3~5cm)植えてください。
4)定植時は苗を水揚げしてから植え、肥料をやらない。肥料は根が出てから。
5)植えつけ後2~3週間は乾燥しないように水を与えます。
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