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2013.3.27更新

交通事故の示談書の書式(書き方)

弁護士河原崎弘
示談

交通事故、ケンカなどは民事事件だけではなく、刑事事件との面もあります。刑事事件では、被害者の感情が、検事の起訴、不起訴を決める際および判決の際、裁判所が判決に執行猶予を付けるか否かなど、量刑の際に重要な要素になります。
軽微な事件では、示談(民法695条の 和解 に当たる)が成立していれば、検事は不起訴処分にするでしょう。重大な事件でも、示談の成立は、情状として必ず考慮されます。
治療中で、治療費も、 慰謝料 も確定しない段階で示談することは、被害者にとって得策ではありません。将来、予想外の損害が発生することがあるからです。
交通事故で保険会社が関与している場合は別ですが、刑事事件がらみの示談では、弁護士が関与していても、約束どおりに示談金が支払われる可能性は低いです(刑事事件の被疑者、被告人はあまり信頼できません)。そこで、示談金を6割程度払ってもらったとか(残りは不払いになることを覚悟して)、大部分を払ってもらった場合のみ 嘆願書 を書くべきでしょう。嘆願書を書いたら、加害者が示談金を払わなくなるケースは多いからです。

交通事故の示談書の見本(書式)です


示談書

〇〇〇〇を甲とし、〇〇〇〇を乙とし、甲および乙は、2010年〇〇月〇〇日、東京都港区虎ノ門〇〇丁目〇〇番〇〇号先路上において、乙運転の乗用車(登録番号〇〇〇〇)が走行中、歩行中の甲に衝突し、甲が頭部に傷害を負った件につき、次の通り示談する。

1 甲は、既に、乙から治療費〇〇〇〇円を受領済みであることを確認する。
2乙は甲に対して、さらに、本日、慰藉料〇〇円、休業損害〇〇円の合計金〇〇円を支払う。
3 甲は乙の前記行為を許す。
4 本示談により本件事故に関する紛争が一切解決したものとし、甲は、以後何らの請求をしない。
5 甲乙間には本示談書に記載されたもの以外、何らの債権債務がないことを相互に確認する。

2011年〇〇月〇〇日
住所   東京都港区虎ノ門〇〇丁目〇〇番〇〇〇号
(甲)         氏名  〇〇 〇〇   

住所   東京都港区虎ノ門〇〇〇丁目〇〇番〇〇号
〇〇 〇〇法律事務所       
(甲代理人) 弁護士  〇〇 〇〇   

住所    東京都〇〇区〇〇町〇〇丁目〇〇番〇〇号
(乙)     氏名  〇〇 〇〇  


ご注意
3 項のところで、「甲は乙を宥恕する」と好んで書く法律家がいます。「宥恕(ゆうじょ)」は、許すと同じ意味ですが、意味を理解できない人も多いでしょう。ことさら難しい言葉を使うのは、権威主義の世界の名残りです。

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