WORKING QUADS
  • "WORKING QUADS" what's new
  • "WORKING QUADS" links

    WORKING QUADS News Letter
    介護保険は、利用者に関しても10月から申請開始

    "Working Quads" Engel


    『ワーキング・クォーズ』関係者各位

      1999年4月21日

      

       清家 一雄 
      重度四肢まひ者の就労問題研究会・代表
       『ワーキング・クォーズ』編集部
       "WORKING QUADS" homepage 制作提供
      佐賀医科大学医学部講師
      〒810 福岡市中央区大手門
      Tel +81-92-735-
      Fax +81-92-735-
      kazuo_seike@msn.com
      seike@ma4.justnet.ne.jp
       http://www4.justnet.ne.jp/~seike/

    前略

    清家一雄@WORKING QUADSです。

    今回の話は、
    「介護保険」という
    65歳以上の高齢者の介護問題に関するものですが、
    64歳以下の障害をもつ人々にとっても、
    きわめて重要な問題だろう、と思います。
    ただ、高齢者、障害者の領域の話で、
    高齢者でない人々、障害をもたない人々にとっては、
    なんのことだろう、という話ですので、
    興味のない方は、無視してください。

    介護保険制度は、2000年04月から施行されますが、
    介護保険は、利用者に関しても10月から申請が開始される
    予定です。

     介護の必要度を七段階に分ける「要介護認定」手続きでは、
    収入や家族構成などとは関係なく、
    「介護にどれだけの手間が必要か」が基準になるそうです。

     認定結果に納得できない人は、都道府県に設けられる
    介護保険審査会に不服申し立てをすることができる、
    そうです。
    現在の、措置制度と大きく違うところだと思います。

     要支援、要介護に認定された高齢者は、
    サービス計画(ケアプラン)を自分で作成する権限を持ちます。
    これも現在の、措置制度と大きく違うところだと思います。

     在宅介護支援センターなどの相談窓口を訪ねると、
    専門の相談員が本人や家族の希望や様子などに応じて、
    無料でサービス計画を作ってくれるそうです。
    (もちろん自分で計画を立ててもよい。)
    いくつか、サービス計画を作ってもらい、それを参考にして、
    本人が、最終的にサービス計画を作成できれば、
    本人の納得度、満足感は、向上するのではないか、
    と思います。
    自己決定能力、自己決定と自己責任の原則にも
    あいやすいでしょう。

    保険料は、40歳以上の人たちから賄われることになる予定です。

    以上、思いつく要点を列挙してみました。
    能力不足で、理解が間違っているところがあるかもしれません。

    公的介護保険法の条文は、
    日本看護婦協会のホームページにもありました。
    アドレスは
    http://www.nurse.or.jp/
    です。

    興味のある方は、原文をあたってみてください。

    また、介護保険制度に関して、
    わかりやすく解説していた新聞記事がありましたので、
    ご参考のため、下記に紹介します。

    1999年04月03日 朝日新聞

    一からわかる介護保険
    (くらしのあした)
    ---

     介護保険制度のスタートが1年後に迫った。ホームヘルパーの利用や施設への
    入所など、税金でまかなわれてきたお年寄りの介護が、社会保険で行われるよう
    になる。「社会全体で支える高齢者介護」をうたう新しい仕組みだ。利用者にと
    って、保険料などの負担と、受けられるサービスはどんなものになるのだろう。

     Q サービス、どう受けるの

     A 市町村に申請し、「介護が必要」と認定されなければならない。

         *

     四十歳以上で、介護が必要と認められた人だけが介護保険のサービスを受けら
    れる。六十五歳以上なら、けがで寝たきりになった人でもよいが、六十四歳以下
    の人は、痴ほうや脳血管疾患など老化が原因とされる病気で介護が必要になった
    場合に限られる。

     サービスを受けるには、まず市町村に申請する。受け付けは十月から全国一斉 に始まる。

     申請すると市町村から派遣された訪問調査員が来て、日常生活の状況について
    八十五項目にわたって尋ねる。結果は全国共通の基準でコンピューター分析され る。

     収入や家族構成などとは関係なく、あくまで「介護にどれだけの手間が必要か
    」が分析の基準になる。次に保健や介護、医療の専門家たちによる審査会が開か
    れる。ひとりひとりのお年寄りについて、コンピューター分析の結果と、かかり
    つけの医師の意見書などを参考に、介護の必要度を七段階に分ける。これが「要
    介護認定」という手続きだ。

     「要介護(五段階)」、または「要支援」に分類された人はサービスを受ける
    ことができるが、「自立」と認定されると介護保険のサービスは受けられない。
    ただし制度スタート時に特別養護老人ホームなどの施設に入っている人は、二〇
    〇五年三月まで、そのまま施設で暮らせる。

     自治体によっては、「自立」と認定された人に税金でサービスを提供すること
    を検討しているところもある。

     認定結果に納得できない人は、都道府県に設けられる介護保険審査会に不服申
    し立てをすることができる。

     Q サービス内容は

     A どこで、どんなサービスを受けるか、本人が選ぶのが基本。

         *

     自宅で暮らしながら利用する場合、認定された区分に応じて、図に例示された
    サービスを組み合わせる。

     在宅介護支援センターなどの相談窓口を訪ねると、専門の相談員が本人や家族
    の希望や様子などに応じて、無料でサービス計画を作ってくれる。もちろん自分
    で計画を立ててもよい。

     ホームヘルパーの仕事には、直接体にふれる「身体介護」と「家事援助」があ
    る。身体介護には、おむつ交換やトイレ、食事の介助、寝返りのうてない人に床
    ずれができないように体の向きを変えたり、体をふいたり、髪を洗ったりなどが
    ある。

     家事援助は、そうじ、洗濯、食事作り、買い物など生活の基盤を支える。生活
    や介護についての相談にものる。

     ただし、これはメニューの上でのこと。実際にどのサービスをどれだけ受けら
    れるかは、市町村によって違う。

     特に在宅では、認定を受けた人全員が保険で認められる最大限のサービスを求
    めた場合、ヘルパーの不足などによって四割程度しか応じられない見込みだ。し
    かし、厚生省は「実際は全員が希望するわけではないから、かなりの程度対応で
    きる」とみている。

     介護保険は「現金」ではなく、実際の「サービス」で提供する。例外として、
    福祉用具の中で、ポータブルトイレやシャワーいすのように、ほかの人が使った
    ものに抵抗感のある場合は、例外として購入費用を一定の枠の中で支給する。

     いずれのサービスを受ける場合も、保険料とは別に一割の自己負担が必要だ。

     配食や、出かけるときの移送、寝具の乾燥、介護講習などは、法律で定められ
    たサービスには盛り込まれていない。だが市町村の判断で、国の補助を受けたり
    高齢者から集める介護保険料を高くしたりして、提供は可能だ。

     自分の暮らす町で、どんなサービスが受けられるか問い合わせてみよう。

     Q 保険料は、いくらかかる

     A 総費用がはっきりしないので、来年三月まで確定しない。

         *

     介護保険の財源のうち保険料が占める割合は五〇%。人口比に応じて、このう
    ち一七%分を六十五歳以上の高齢者の保険料(一号保険料)、三三%分を四十歳
    −六十四歳の人たちの保険料(二号保険料)でまかなうという仕組みになってい
    る。(グラフ)

     一号と二号とでは、保険料の算出方法や集め方に、かなり違いがある。

     一号保険料は、市区町村ごとに、必要な費用の一七%を、その地域に住むお年
    寄りが全員で負担する、という考え方で算出される。そのうえで、所得に応じて
    〇・五倍から一・五倍まで五段階の格差をつけて、年金から天引きされる。夫婦
    ともに六十五歳以上の場合は、二人分を納めなければならない。

     厚生省は一九九五年時点で、一人月額二千五百円と試算しているが、地域によ
    ってばらつきが出てきそうだ。

     二号保険料は、市区町村別ではなく、全国の費用の三三%を、国民健康保険(
    国保)や、健康保険(健保)といった医療保険が、それぞれ人数に応じて分担す
    る、という仕組みで決まる。保険料は医療保険に上乗せする形で集められる。一
    号保険料のような地域差は出ないが、どの医療保険に加入しているかによって、
    金額は異なってくる。

     厚生省の試算では、国保は千二百円。健保のうち、中小企業に勤める人が多い
    政府管掌健保は二千六百円(この金額を事業主と本人で折半)、大企業が中心の
    組合健保は三千四百円(同)とされている。

     夫婦ともに四十歳−六十四歳の場合、国保では二人分を払わなければならない
    が、健保では、家族分をそのグループ全体で負担するため、保険料は本人分だけ
    でよい。

     ●読者電話アンケート
     介護が必要になったら…「自宅で過ごす」4割

     朝日新聞の「くらしのあした」取材チームは3月28日朝刊で電話によるアン
    ケートを読者に呼びかけた。「あなた自身、介護が必要になったら、どこで過ご
    したいですか」との質問に対しては、「現在、住んでいる自宅」と答えた人が4
    割を超え、特別養護老人ホームや病院といった施設より、自宅での介護を望む人
    が圧倒的に多いことが示された(グラフ)。

     電話アンケートは朝日新聞とNTT−MEが共同開発したシステムの「朝日ア
    クセスライン」(AAL)で実施したもので、今回は1001人が参加した。

     「介護保険制度の内容について知っていますか」との質問では、「知っている
    」と答えた人が、「ある程度知っている」を含めて69%に上り、「あまり知ら
    ない」「まったく知らない」の合計の27%を大きく上回った。特に、40代以
    上の世代では、75%が知っていると答えた。

     一方、介護保険の評価については意見が分かれた。「介護保険の導入は家族の
    経済的・身体的負担の軽減につながると思いますか」との質問では、「思う」が
    32%、「思わない」が38%、「わからない」が28%となった。

     ◆介護保険の財源

     国          25 %(平均)
     都道府県       12.5
     市町村        12.5
     40〜64歳の保険料 33
     65歳以上の保険料  17

     ◆あなた自身、介護が必要になったらどこで過ごしたいですか

     (注)合計は無回答(19人)を含めて1001人

     自宅            418人
     現在、別居している家族の家  28
     病院             38
     特別養護老人ホーム     105
     老人保健施設         74
     民間有料老人ホーム      52
     グループホーム       113
     その他の施設         13
     わからない         141

    [朝日新聞社]

      敬具

    (1999/04/04)


  • Japanese Main Menu (日本語メインメニュー)

  • "WORKING QUADS" what's new (時間系列によるトピックスの集合)

  • "WORKING QUADS" links (リンク)

  • "Working Quads" Editors (『ワーキング・クォーズ』編集者)

  • "WORKING QUADS" writers (『ワーキング・クォーズ』執筆者)

  • "WORKING QUADS" guests (『ワーキング・クォーズ』ゲスト)

  • The Marubeni Foundation Database (丸紅基金データベース)

       - Attendant (介助) - Housing (住居)

       - Wheelchair (車いす) - Automobile (自動車)

       - Personal Computer (パーソナルコンピュータ)

       - Environmental Control System (環境制御装置)

       - Books (情報(書籍))

       - Health (健康) - Public Support (公的支援)

  • "WORKING QUADS" Voice (『ワーキング・クォーズ』声)

  • "WORKING QUADS" Oeverseas (『ワーキング・クォーズ』海外)

  • One Year of the Life in America (『アメリカの一年』)


    "WORKING QUADS" homepage


    "WORKING QUADS" home pageへのe-mail

    清家一雄、代表者、重度四肢まひ者の就労問題研究会