【クマガイソウ自生地】
(くまがいそうじせいち)
 
旧坂東家住宅見沼くらっしっく館の前の道を大宮駅方面にしばらく進み、県道浦和岩槻線を左に曲がります。しばらく行くと片柳農民センター・東西御蔵自治会館の案内看板とふるさと歩道の道標があって、それに従って行くとクマガイソウの自生地、尾島家に着きます。
尾島家の敷地内には、大宮市指定天然記念物の「御蔵のクマガイソウ」(開花の時期は4月の下旬から5月上旬です)、「御蔵のイカリソウ」(開花の時期は4月の中旬から下旬です)をはじめ様々な野草があり、5月の連休を挟んだ時期に自宅を開放して野草を見せてくれます(観覧料は大人200円です)。
平成9年4月29日にも、沢山の方が野草観察を楽しんでいました。
クマガイソウは、平年は4月29日頃が見頃なのですが、今年は10日くらい開花が早く4月18頃が見頃だったそうです。

 
クマガイソウとイカリソウ(平成9年4月29日)
写真写真

 
【解説】
大宮市指定天然記念物「御蔵のクマガイソウ」

クマガイソウは、ラン科に属する多年草で、高さは30cmほどになります。日本のランでは最も大きな花をつけます。
かつては、大宮台地の竹林でしばしば観られたというこの花も、今では絶滅に近い状況で、約三千株からなるこの地の群落は、自生の群落としては県内で最大のものです。
四月下旬に、淡白色地に、紅紫色の網目状のスジが走る袋状の花をつけます。この花の形が、鎌倉武士熊谷直実が背負った「母衣」に似ていることから「クマガイソウ」の名がついたと言われます。
花の盛りは、薄暗い竹林の根元に、明るい提灯がともされたようにも見えるほど、見事な景観となります。

(尾島家の掲示板から)
 

【解説】
大宮市指定文化財天然記念物「御蔵のイカリソウ」

イカリソウはメギ科の多年草で高さ20〜30センチメートルまで成長します。漢方薬の薬草として、また花形の珍しさや色合いの美しさから観賞用としても栽培されてきました。
かつてはカタクリと並び武蔵野を代表する草花でしたが、今では珍しくなりました。
葉は長い柄があって三つに分岐し、それぞれがさらに三枝に分かれ、枝先に三枚ずつの葉をつけます。花は薄紅・紫、ときに白色で四枚の花びらがあり、先は細く突き出して舟の碇に似ているところからこの名がつけられました。
花の盛りは四〜五月頃ですが、可憐に花をほころばせるさまは、緑地の絨毯に薄紅や薄紫をちりばめたようで、えもいわれぬ美しさです。

(尾島家の掲示板から)

 
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