J.S.バッハ:平均率クラヴィーア曲集(全巻)/スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)_試聴音源紹介を追加
- 数億人が聴けば、世界は変わるかもしれない*
・・・と思えるほどの、圧倒的な曲と演奏。
(*心の扉を開かれ、意識のレベルが変わるという意味で)
- 帯にも引用されている吉田秀和氏の評「一生持っていて、繰り返し聴くに耐える演奏。」との言葉のとおり、無人島に持って行く候補の第1に挙げるべきもの。適当なポータブルプレーヤ(単3電池対応)、ソーラー充電器と一緒に。
- バッハが、現代のピアノのために書いた(その音を予想していた)と思われるほどだと評されることの多いこの曲集、まさにそう感じられるほど、はまっている演奏。
- ただし、録音について少々問題があり、当初LP時代のメロディア盤は、ヒスノイズ満載の中から聞こえてくるというもので、惜しまれていたが、最近のCDでは、ほとんど気にならないレベルになった。というより、ノイズは問題でないレベルの演奏と音質。むしろ、最近のRCA盤
の過剰な人工的ノイズ除去は問題であり、あくまでメロディア盤
を聴くべきと思う。(国内ではユニバーサル(旧ビクター音産を吸収)から発売。2007年10月24日に品番を替え再発売されたのでリンクをこちらに変更。ただしレビューは旧番号のページのまま。移しておくようAmazonに依頼しました。)しかしRCAの廉価版
(輸入盤)は激安なので、それも人によって選択肢には入ると思われる。(★なおこの輸入盤の紹介ページ
では、試聴できる!のでぜひ聴いてみてください。実に様々のタイプの曲がある。Real形式がうまく再生できない場合は、Amazon.com(米国)の試聴ページへ。WindowsMedia形式もあります。(Macからは、こちらを参照し、QuickTimeで再生できるプラグインを入手、インストール後、ブラウザを再起動。)
ただし、各曲プレリュードのみの提供なので、フーガ、たとえば最高峰の第1巻8番等は聴けません・・・
ですがプレリュードの中でも、例えば第1巻第9番は最もキャッチーで田園的な明朗さ。同第6番はドキドキ・明暗交錯する人生の縮図のよう。同第16番は、まさに本曲集全体へのプレリュードといってもよい、天上世界へ誘うような曲調。同第17番は一転、元気で無邪気に跳ねるよう。同第22番は十字架を背負ったような足取りながら、甘い魅力のあるメランコリーの世界。)
(さらになおこのページでのレビューに、同意見のものがあったのでその一部を引用させていただく。
真に音楽を愛する人達が供給する側に回って、そのミスマッチを解消していければ、CDだってまだまだ売れるような気がする。何故なら本当に聴きたいと思う音楽は身近に置きたいし、価格も充分手が届くところまで下がってきているから。既得権や古い認識を捨てて新しい世代の新しいリスナー開拓にもっと注力していってほしいもの。軽薄短小の消費音楽にも存在意義はあるが、若い人達もその限界を既に見切っている気がする。 - メロディア盤
のAmazonサイトに投稿した版違いについての当方コメントより:
初CD化以後、ケース色変更と価格改訂のマイナーチェンジを経て、ビクターの20bit K2スーパーコーディングでのリマスターがこれ。この音色差は少ない。このとき、第1巻と第2巻の切れ目が見直され、きっちり2枚ずつに収められた。(本品、メロディア盤)
のちにRCAレーベルからノイズ低減バージョンが出たが、これが物議をかもした。明らかに、ノイズと一緒に、心地よさを生む音色のニュアンスまで削がれ、一部に妙な金属ワイヤ的音色が乗って聞こえる所まで生じてしまっている。しかしそちら(RCA盤)を評価する人もおり、モニタリング環境・機器の条件により印象がかなり変わるとしか考えられない。
ノイズの大きさがよほど気になる方以外は、音色が自然なこちらのメロディア盤を強くお薦めします。
(補筆:上記試聴音源は廉価版のRCAですが、パソコンの標準的再生環境では判別できない程度のものです。)
- メロディア盤
- リヒテル・コレクション BOX [LIMITED EDITION]の中にも有り
- RCA盤
- 参考:リヒテルについてのドキュメントフィルム、「リヒテル : 謎(エニグマ) ~甦るロシアの巨人
」を見ると興味深い。(期間限定の廉価版
も。いずれもAmazonでは現在品切れ中ですが、前記リンクから、マーケットプレイスのユーズド商品の予約も可能。)
- 他にもリヒテルの演奏会等の映像作品はいくつかあります。(下記広告リンクは同じウインドウで開いてしまいますので、新規ウインドウまたは新規タブで開いてください。)
>NEXT(バッハ叢書 バッハの美学)
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