森東式

もりひがししき

標式遺跡 茨城県@町森東貝塚

 関山ii式から黒浜式の古い段階に並行する東北関東の型式として平成8年(1996)に鈴木素行が設定した。当該地域の関山ii式の口縁部には、縦位沈線が多用されることが古くから知られていたが、その系譜が植房式まで系統的に追えるとして、関山ii式に並行するものを森東1式、それに続く爪形文の交互刺突が特徴となる段階(下平石式)を森東2式、やや幅広になった縦位沈線帯が見られるものを森東3式とした。「1式」の段階は関山式の地域差として扱えると思われ、「3式」は、同様に口縁部幅狭複合鋸歯文帯に起源する格子目文を持つ黒浜式と差異が弱い等、型式としての独立性が弱い。「2式」の段階は独立型式とできる可能性があるが、それならば、すでに設定された下平石式で十分のように思われる。

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