土と縄と竹と炎の工芸

土器出土状態 水子貝塚から出土した土器は「黒浜式」と呼ばれ、模様に縄目(縄文)や篠竹を割った道具が多用される土器です。縄は植物の繊維を撚り合わせたものです。このころの土器は材料の粘土にも植物繊維がたっぷり混ぜられていて、まるで土器の内外から縄を巻きつけたようです。

 土器は基本的に煮炊きの道具で、出土した土器を見ると上半分が煤けて黒く、下半分が焼けて赤くなっているのが見てとれます。土器を用いた煮炊きによって、固い木の実やアク抜きが必要な植物、すじ肉等が食べらるようになり、自然からより多くの恵みを受け取れるようになりました。

出土土器

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