ルッア国際空港から首都バレッタまでは車で20分から30分という近さです。でも島の反対側ということは以下に小さい島かがわかるかと思います。
バレッタの町はマルタ島の北東部にあり、入り組んだ湾内に飛び出した半島状の1つの先端にあります。城塞に囲まれたこのバレッタはこの街全体が世界遺産に登録されているというところで街を歩くと古い建物がいたるところにありとても面白いところです。バレッタという名前はグレートシーズの戦い(大包囲戦、1565年、オスマントルコと聖ヨハネ騎士団(マルタ騎士団)との戦い)で勝利した騎士団長のジャン・パリソ・デ・ラ・バレッタによって建設されたことからこの名がついています。16世紀に計画都市を築いたのです。
古い建物といえば普通は歴史的建造物はせいぜい博物館になる程度ですがこの街では、いやこの国ではといったほうが良いでしょうか、歴史的建造物は今もさまざまな用途に実際に使われているのです。当時の騎士団長の館や騎士団のオーベルジュは或いは博物館に或いはホテルに、或いは銀行にと用途を変えて今も生きているのです。
いよいよ市内を巡ります。城塞内の中心にリパブリック通りと言うメインストリートはにぎわっています。
騎士団長宮殿は現在は議会と大統領府として使用されています。中のタペストリーや絵画は美しく保存状態も良いのが驚きです。
一階には武器庫があって当時使用していた甲冑が展示されています。甲冑を見るとかなり重そうでこれをつけてどのくらい動くことができたのかなと思うことしきりです。頭を覆う兜はそれぞれ特徴ある「表情」をしていて面白く、また、胸の辺りが突き破られたような跡があるものを見ると、「これを身に着けていた人は多分死んだのだろう」と思われます。グレートシーズの戦いで4万のオスマントルコ軍を迎え撃った聖ヨハネ騎士団が700人そして9,000人の島民だけで、4ヶ月にわたる戦闘はいかに激しかったのかを物語っているかのようです。