マルタに行って見たいと思い始めたのはいつのことでしょうか。マルタという小さな島国は以前はガイドブックが殆どなかったこともあって思いはつのるばかりです。 ひとつは小さな国であること(実は小さな国が大好きなのです)、そしてマルタ語というとても興味深い言語を使用していることです。マルタへのツアーというのはないわけではないのですが、その殆どが「南イタリアとマルタの旅」という形でマルタは1泊ぐらいの駆け抜けるツアーという形をとっています。ところが今年は「マルタ島モニターツアー」というマルタ中心のツアーが登場しました。
マルタ共和国はイタリアの南にある小さな島国で、その大きさは淡路島よりも小さく、その小さな島に35万人が住むという有数の人口密度という国です。マルタには勿論成田などから直行便はありません。どこかを経由していくしかありませんが一番経由として最適なのはイタリアでローマからもミラノからも直行便があります。アリタリア航空とマルタ航空などが運航しています。われわれはローマを経由することになりました。
成田を出発したアリタリア航空機は同じ日の夜にはミラノ経由でローマに到着しました。ここで1泊したあと翌朝10:20発のAZ-886でマルタに向かいました。流石にローマとマルタの間の路線はMD-11という小さな飛行機でした。天候もよくシチリア島のパレルモ上空を過ぎてさらに海が続いた後ようやくマルタが見えてきました。この時点で既に飛行機の高度はかなり低く、アリタリア機は首都バレッタ上空を通過してル ッア(ルカ)国際空港へと機首を向けていきました。機窓からはバレッタの城塞がはっきり見えたせいか、思いはもうマルタです。ついに着たんだなあという感じです。
ルッア国際空港はバレッタから20分ぐらいの島の南側にあります。この空港の自慢は滑走路の長さで、世界でも有数の長さを誇ります。そのためかマルタの地図を見ると小さな島なのに滑走路が妙に大きく感じます。海側から滑走路に進入した飛行機は無事マルタに着陸しました。
ルッア国際空港は滑走路は長いのですが便数は少なく、タラップを降りて歩いてターミナルに向かいます。ターミナルに入ると見回してマルタ語が書かれたものがないかといつものように探しました。ありました。「ようこそ」という看板。Melhaba(hの上に横線あり)と書かれていたので、アラビア語と同じ言葉を使うんだなと思いました。これが生のマルタ語を見た最初でした。よく見ると案内は英語とマルタ語が書かれていました。写真のように上にマルタ語が書かれていて、下に英語が表記されています。マルタ語のほうの「荷物」という単語が妙にイタリア語的なのが気になりますね。「ジュビル・タ・バガリ」、「ジュビル」は「ピックアップすること」「タ」は「〜の」という「of」に当たる言葉、「バガリ」は「荷物」です。