ラサ市内というのはそれほど大きくない。正確に言うとラサ中心部はそれほど大きくなく、割と簡単に歩くことが可能だ。中心には余りにも有名なポタラ宮が聳え立つ。その壮麗さと独特な形はずっとあこがれてきたものだった。
ラサ市内でも標高は3500メートル近いので、ポタラ宮の一番上に行くと富士山の頂上に程近い高さとなる。空気も薄いが日差しも強く、駆け足なんてとてもできない。
一番の観光スポットだけに、入るのも順番待ちが大変だ。入口近くにはマニ車があって、チベット人たちがそれを手でくるくると回しながら進む。マニ車を1回回すことで中に収められた経典を1回読んだことになるというありがたい代物だ。チベット仏教圏ではよく見られ、モンゴルなどにもある。
チベット仏教の関係する場所ではバターを焚いているのでとても大変だ。なれないと辛い。もともとは地元で生産したバター(ヤクだろうか)を使っていたと思うのだが、今ではインド産の
安価なバターであった。業務用といった感じで大きな袋に入っている。人々はというと小さな携帯用のバターを持っていて、バターがたかれている器の中に少しづつ自分の持ってきたバターを入れている。
ポタラ宮は歴代ダライラマの居所でもあり、歴代ダライラマの絵や像、そして墓もある。墓は建物の中にあり、かなり大きなものである。
ポタラ宮の一番上から眺めると、ラサ市街が一望できる。「セブン・イヤーズ・イン・チベット」でダライラマが望遠鏡でスケートを楽しむ人を見たという場所はちょっと感動。そのスケートをしたところは今はスケートはできない。
写真の中央に見えるこんもりと木が生えている一角がそうらしい。
そして中国の観光地では多いのだが、ポタラ宮の室内は撮影が有料で高額なため撮影はあきらめた。