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15 アクセント(1)

 日本語はアクセント辞典があるくらいアクセントは重要な位置を占めています。では朝鮮語はどうでしょうか。市販されている教科書ではあまり触れられていませんが、韓国では南の慶尚道、北朝鮮では北の方の咸鏡道などの地域ではアクセントがあるといわれています。旅行で釜山を訪れるとその強い抑揚を聞くことができます。

 朝鮮語の古い文献を見るとハングル文字の横に点が書かれています。点がないもの、点が一つのもの、点が二つのものの三種類あることが分かります。これらは傍点と呼ばれてその音節の声調を示しているといわれています。声調とは中国語やタイ語などに見られる特徴の一つで音節内で音の高低があるものです。 しかし最近はこの傍点は声調ではなくアクセントだったとする考え方が大勢を占めているようです。

 というわけでこの傍点の二つ付いた単語とそれに相当する現代語の単語を観察するといわゆる現代語の長母音との関係があるのではと思われることがあ るのです。そしてそれらと先ほどのアクセントがあると言われる方言とを比較した場合にも同じような関係があるのではないかと思われるところがあります。

 朝鮮語のアクセントというのは日本語の強い高低アクセントとはどうも違うようです。

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