新しく作ったコーナーです。筆者の気分がのってきたときに書くこれらの絵は、自分のやってきた、あるいは見てきたものの集大成で、ひとつひとつの作品に命を与えんとする情熱をこめています。観察力、リアリティー、生態に関する知識、形態に関する知識といった要素を最大限に発揮させます。自分でなければこの絵は完成しないと断言できます。

 いままでの作品はすべて鉛筆によるデッサンです。より精密に、生命感のあるものをテーマに描きつづけました。初期の作品は妥協が多く、「どうせ素人にはわかるまい」的なところがあって、どんな人が見ても本物と思わせるような力作はありません。書くからには最善を尽くす、これが本物であると気づいたのはごく最近で、現在の作品にはその苦労が伺えるのではないかと思います。

今回は1997〜99年の作品のなかからとくに優れていると評価いただいているものをいくつか載せたいと思います。ぜひを感じていただきたいと思います。


筆者のすべての作品のなかで最も製作時間が長いもので、
5時間以上かかっています。
とくにフレーム取りと陰影に力を入れています。
尚、モチーフは女王蜂なので体格が違います。
その辺のハチにはない迫力を感じ取っていただければと思います。


技術的な側面に凝った作品にこれが挙がります。
世界一の威厳を存分に発揮できたのではないかと思います。
製作時間は大体3時間といったところでしょうか。


チョウのフレーム取りは難しく、すこしでもずれると違和感を与えてしまいます。
その部分に細心の注意をはらい製作したのがこの作品です。
ほぼ完全に模様を表現できたのではないかと思います。


トップページにも写真を掲載していますウチワヤンマです。
筆者のリアリティーに凝った作品づくりのきっかけになったものです。
すべての作品は写真をモチーフにしていますが、
写真に映っているものよりも生命力に満ちたものをつくる
というのが共通の信念となっています。


筆者がはじめて蝶にチャレンジしたときの作品で、
少し前のものになります。この蝶は個人的に好きなので書いてみました。
フレームの歪みがどうしても隠せませんが、当時としては最高の技術です。


こちらは最新作です(2000 02 09)。蝶のフレームどりの甘さがすこし残っています。
本物に近付けることがいかに難しいかが身にしみて分かった作品です。
もっと練習して、本物の迫力を見ている人に感じてもらえるような作品を作りたいです。


上の作品から続けて制作したのがこれです。
初めて自分の納得がいく出来具合になったと思います。
しかし、立体感は今ひとつです。あとは己の表現能力を昇華させるだけです。
次の作品も近々完成する予定なので、出来次第掲示します。

いかがでしたしょうか。すこし画質が悪くて見づらかったかも分かりませんが、
その点はご容赦ください。

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