名探偵ピンじろうシリーズ
10本足の怪物
第14回

 

 ――ダイヤ――

「もう朝がきたのかな……」
 いや、そんなけはいはない。目がなれてきたのだろうかとも思ったが、そうでもない。
「ピカーーーッ」(ピカチュー登場か?)
 向こうの方からあかりがきているようだ。ピンじろうはあかりの方向へいった。
「おおっ!」
 ピンじろうはおどろいた。
「き……木が光っている……」
 その木は光っていた。(この2行は大笑いした)
「あっ! もしや」
 ピンじろうの直感とでもいおうか。ピンじろうは、もっていたライターに火をつけようとした。しかし、すでにガスぎれ……。ピンじろうは仕方がなく、そこらの木の板と木のえだを集めてきて(木の板? どうして、誰も入ってこないような森の奥深くに板が転がってる? 伏線なのか? ……いーえ、残念ながら伏線ではありません)、火をつけようとした。
 なんと気の長い話だろう。こんな雪の日だ。しめっている木に火をつけるのは、本当にたいへんな苦労だった。
 何十分ほどたっただろうか……。
「ぼっ!」
 火がもえた。ピンじろうはこの木を、あの光る木にうつした。(意味がよくわからんが、種火を光る木に移したってことだろーな)
「ボーーーッ」
 木はどんどんともえていく。木は火の中につつまれた。(おいおい。森の奥深くだぞ。いいのか、そんなことして?)
「ボーーーッ」
 やがて、木は灰になった。(早っ!)
「やっぱり思ったとおりだ……」
 あんなに太かった木が、こんな雪の日にしてはえらくはやく灰になった。そして、その灰の中にいくつかの……いくつかのダイヤがあった!(あ、なるほど。説明不足だけど、大木の中がくりぬかれて、そこにダイヤが隠してあったってことなんだろうね)
「やはり、これはダイヤ博物館で盗まれたダイヤだ……」
 ピンじろうの頭の中で、もうすぐなぞはとかれそうだった。
 ピンじろうは火の始末をした。
「山火事にでもなったらたいへんだからな(っていうか、山火事にならなかったことが不思議だ)……。あっ!」
 ピンじろうはさけんだ。そしてあわてて時計をみた。午前2時だった。
「まだ間にあうかもしれない」
 ピンじろうは警察へ走った。 

 ――ピンじろうの大予告――

 ピンじろうは右に10本足のげたをち、左にダイヤをって走った。
「よかった! まだ間にあうぞ!」
 まだ警察にあかりがついていた。
「おくれてすいませーん」(4時間の遅刻だっていうのに、謝り方がなんだか呑気)
 ピンじろうはみんなにあやまった。
「もうすぐおわる所だったんだぞ」
 水谷がいった。
「まず、これを見て下さい」
 ピンじろうは持っていたダイヤをだした。(おいおい。思いっきりマイペースだぞ、ピンじろう)全員が目を見張った。
「き、きみ……これは……」
 水谷がいった。
「そうです。ダイヤ博物館で盗まれたダイヤです」
 ピンじろうは、森の中の出来事を全て話した。それからげたを出した。
「これは私にはちょっときついようですな。はけませんよ。ハハハハ」
 そんな事をピンじろうはいった。そして、最後にみんなをおどろかせるようなことをいった。
「私には、これで犯人の見当がだいたいつきました。明日になれば犯人もはっきりします。町中のみなさんにいっておいてください。明日の午後3時より、私の家の前で犯人を発表すると……。では、これで」
 ピンじろうはそういうと、警察を去っていった。
 みんなはなにもいえず、ただぼう然とつったっているだけであった。(そりゃ、いきなりそんなこといわれたら、呆然とするわな)

(次回、ついに問題編終了! なんと「読者への挑戦状」付きだあっ!(笑))


 

この物語についての解説