UPDATED 97/8/18
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[身代金]
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[評決のとき]
[誘惑のアフロディーテ]
[トレインスポッティング]
[ジングル・オール・ザ・ウェイ]
[ファイナル・プロジェクト]
[バードケージ]
[デイライト]
[リチャードを探して]
[インデペンデンス・デイ]
八日目
監督 ジャコ・ヴァン・ドルマル
出演 ダニエル・オートゥイユ パスカル・ディケンヌ
心が洗われる様な快作です。ぜひお勧めします。
仕事に熱中しているあまり妻子から愛想をつかされ、別居している子供にもなかなか会えない男と、ふとしたことで知り合ったダウン症の青年の話です。ロードムービーっぽいところもあるので、レインマンみたいな話と言った方が早いでしょう。男は回りになかなか受け入れてもらえない青年とともに、共に笑いあるいは泣くことによって、次第に人間性をとり戻していきます。
私たちもこの男と同じ感覚、毎日同じ時間に起き、同じモノを食べ、同じ仕事の繰り返しをしているだけにうーん…。 ラストまでほのぼのとしながらしかし、冷たい現実を感じながら観られる作品です。
監督は「トト・ザ・ヒーロー」の監督、青年役のデイロンヌは実際にダウン症です。タイトルの「八日目」というのもとても意味が深いものが感じられます。
瀬戸内ムーンライトセレナーデ
監督 篠田 正浩
出演 長塚 京三 岩下 志麻
目下絶好調、MSWORDのCMにも登場、上司にしたい男性1位の長塚京三主演の佳品です。原作は瀬戸内少年野球団の阿久 悠です。
戦後の混乱期、長男を戦死させてしまった一家が淡路島から宮崎まで納骨に行くという話なのですが、高田純次、火野正平と言った役者がそろっていて主題に比べてとても気持ちがいい話です。ああいい映画みたなあという感じです。
鳥羽潤、吉川ひなのと言ったポッキーの二人が華を飾っていますが、せりふが今一つなのが残念。
うなぎ
監督 今村 昌平
出演 役所 広司 清水 美砂
カンヌで賞を取ってえらくはやっている映画です。今村 昌平は「黒い雨」以来でしょうか。評によると他が殺伐とした暴力的な映画が多かった中で、ユーモアがあったこの作品が評価されたとのことですが、どうなんですかねぇ。
そんなに明るい作品ではありません。が、色々人生や恋愛について考えさせられる作品ではあります。常田富士男、市原悦子の昔話コンビ(笑)に佐藤充、柄本明もなかなかいいです。
この2本を見て思ったことは、戦後の混乱でモノがなかった時代であった「瀬戸内…」の方が何となく明るい希望の方が勝っている映画なのに対し、モノがあふれている現在を描いている「うなぎ」の方がちょっと救えない虚しさがただよっている気がします。同じハッピーエンディングでもちょっと違いますね。どちらの時代に生きている方が幸福なのか考えさせられます。
イングリッシュペイシェント "THE ENGLISH PATIENT"
監督 アンソニー・ミンゲラ
出演 レイフ・ファインズ ジュリエット・ビノシュ
本年度アカデミー賞作品賞他、多数の賞を取った話題作です。冒頭のシーンから凝った画面の作りで観客の注意を引く作品であります。砂漠でのシーンも美しく、せりふもしゃれていて、これぞ映画だ、と思わせるシーンもありなかなかの作品です。
なのですが、観た後の感想としてはちょっと…、といった感じがしました。というのは、メインストーリーがただの不倫の話で全然感情移入できなかったのです。私はどうもこの手の異邦人物はだめなようです。普段の自分の環境と違った不自由な環境でのラブロマンスというのは、それ自体の設定に自縛されている様で、どうも共感を得ないのです。うーん。主人公も不倫で失敗しているのに関わらず、またビノシュを独占しようとしているやな奴に見えるし…
ジュリエット・ビノシュとインド人の兵隊とのロマンスとか、ウィレム・デフォーの話とか、サイドストーリーの方が面白い感じがしたのは私だけでしょうか。
とまあちょっと厳しく書きましたが、3時間弱の長尺でそこそこ見応えはある作品なので、一見の価値はあります。
奇跡の海
監督 ラース・フォン・トリアー
出演 エミリー・ワトソン ステラン・スカルスゲールド
うーん。これはなかなかガツンときて奥が深い作品です。監督はスウェーデン人で「エレメント・オブ・クライム」の監督です。宗教や道徳に厳しい村を舞台に、一人の女性を主人公にその愛と宗教、道徳について描いた話でした。
最初はハンディカメラで画面が不安定で見にくい映画だなと思っていたのですが、段々と吸い込まれていきました。主人公の心情を表したカメラワークだったのかもしれません。お互いが示そうとした愛情?表現が何を意味するか考えるとなかなか深いものがありそうです。主演の女性は初出演だったようですが、すごかったですね。特に神と会話するシーンが印象的でした。スコットランドにまだこういうところがあるというのも知りませんでしたが、我々と宗教観、道徳感が違うと思われるので、解釈が違うかも知れません。
チャプターごとの始めの風景が印象的でした。CG合成? がちょっと残念でしたが…。音楽がまたエルトン・ジョン、レナード・コーエン、ジェスロ・タルからディープパープル!、デビッド・ボウイまで違和感なくはまっているところが不思議でした。
ロミオ+ジュリエット "ROMEO&JULIET"
監督 バズ・ラーマン
出演 レオナルド・ディカプリオ クレア・デーンズ
もちろん、あのシェースピアの原作を現在に置き換えて作られた作品です。監督のバズ・ラーマンはオーストラリアの人です。
結構面白くて気に入りました。冒頭、ほとんど劇画の様なシーンが続き、ずっと続くのかなと思っていたけれど、さすがにそうではなかったです。でもあの名作「ストリート・オブ・ファイヤー」を思い出される様なシーンが続きます。いいなぁ。シェークスピアのせりふをそのまま使っていて字幕を見ながら笑いそうになるせりふもありますが、さすが英語は優雅で絵になります。何
せ主演のふたりが美形ですからね。バルコニーのシーンも注目です。
ただ、後半の乱闘やラストのシーンは今一つでした。前半がよかっただけに惜しいです。
シャイン
監督 スコット・ヒックス
出演 ジエフリー・ラッシュ ノア・テイラー
オーストラリア出身の実在のピアニストの半生を描いた作品です。かなり評価されているようですが、私は今一つ来るモノがありませんでした。
それなりに感動させるシーンはあるのですが、ふーん、それでっと言った感じで泣けませんでした。実話をもとにしているだけに難しい面はあるでしょうが、話の奥行きがないのです。事実の描写だけで、心情が伝わってこないのです。私の見方が悪かったのかもしれませんが、たとえば、父親なのです。子供に立派なピアニストになって欲しいと思っていたようですが、外に出そうとしません。なぜそういう矛盾を抱えているのか、関係ないかも知れませんが、どういう仕事なのかの説明もなかったようです。それではただの精神的な問題者であったとしか思えません。後で結婚することになった占い師の描写もちょっと安易でどうかなぁと思います。
と、書いてしまいましたが、悪い映画ではありません。演奏シーンの撮り方もなかなか凝っていて、ラフマニノフのシーンなどはなかなかのものがあのました。
ジェフリー・ラッシュも好演で主演男優賞を取りましたが、子役や青年の時のノア・テイラーもよかったですね。大体、ラッシュは半分くらいしか出ていませんでした。サー・ジョン・ギールガットはさすがの存在感でした。
新世紀エヴァンゲリオン劇場版シト新生
総監督 庵野秀明
声の出演 緒方 恵美 三石 琴乃
まず、映画の出来を言う前に製作者や配給会社に問題ありです。どうしてこういう状態で公開したかです。できあがらなかったら素直に公開延期すればよかったと思います。さもなければ、できただけ公開すれば良かったと思います。文句が言いたいのは、長々と角川アニメやゲームの宣伝を見させられたばかりでなく、魔法学園という子供だましみたいな短編映画とセットで公開したことです。あストーリーは見え見え、せりふはわかりにくいし、ぶつぶつ。
というところで、本編です。
DEATH編
私は一応、再放送でテレビは押さえていましたが、全然見たことがないひとはかなりつらいでしょうね。あれだけ時間関係をいじられると何が何だかわからないでしょう。でもそういった映画はいくらでもあるし、テレビ通りになぞってしまうとあの時間に収まらないと思います。シーンの追加もあったようですし、ストーリーの説明よりも主人公達の心情吐露というテーマもあったようなので、あれはあれでよかったのかなあと思います。
REBIRTH編
私が気合い入れて観られたのはこの話の間に限られます。なかなか見せててもらいました。しかし、テレビの一話分の長さ、そのまんまんまとは参りました。テレビなら一週間待てばよいのだか、夏まで持続できるかな。夏も同じ長さだったらちと恐い(笑) 劇場のせいもあるのかも知れませんが、せりふが聞こえないのも参りました。何でもわざとそうしてあるとのことで、どういう意図なのでしょう。ファンの為に作っている映画みたいですね。
秘密と嘘 "UNHOOK THE STARS"
監督 マイク・リー
出演 ブレンダ・ブレッソン ティモシー・スポール
アカデミー賞作品賞は取れなかったものの、カンヌ映画祭パルムドール等を受賞したイギリスの作品です。賞を取ればいい作品というわけではありませんが、これはそれに十分値する作品だと思います。東京では去年暮れに公開され未だに大入りになっています。3つの家族が主役です。子供がいない写真屋の夫婦、最近彼と行き来がなくなった姉(このシチュエーションは「マイルーム」でも出てきました。)、彼女は父親がいない年頃の娘とふたり暮らしだが、娘も道路清掃しか職がない。それとは別に母親を亡くした黒人のOL。しばらくどういう関係なのだろうと観ていたのですが、思わぬ方向に話が進んでいきます。それぞれの俳優がつぼを押さえたとてもいい演技をしています。特に主演のブレンダ・ブレッシンが心を打ちます。
タイトルのSECRETS & LIESが観る者の心に響いてきます。みんな多かれ少なかれ抱えているのではないでしょうか。地味な映画ですが是非お勧めの映画です。
ミルドレッド "UNHOOK THE STARS"
監督 ニック・カサヴェテス
出演 ジーナ・ローランズ マリサ・トメイ
インデペンデント映画の父と言われていた、故ジョン・カサベテスの息子、ニック・カサヴェテスが母親、「グロリア」のジーナ・ローランズの主演で初めて監督した映画です。一緒に暮らしている娘とはうまく折り合えない初老の婦人が主人公です。向かいのいつも喧嘩ばかりしている若夫婦の子供の子守を頼まれて…、という人間模様を描いたストーリーです。初めての監督作にしてはよくできています。他人のことはよく見えていて色々忠告したりすることはできるのですが、自分のこととなると難しいものです。こういうことは万国共通だなあとしみじみ思います。ジーナ・ローランズも年取ったなぁと思いますが、お茶目なところも見せてくれます。マリサ・トメイやジェラール・ドパルデューも好演です。
マイルーム "MARVIN'S ROOM"
監督 ジエリー・ザックス
出演 ダイアン・キートン メリル・ストリープ
いやぁ、泣けました。ダイアン・キートン、メリル・ストリープ、ロバート・デニーロという名優の顔合わせなので、当然と言えば当然ですが、見せてくれます。キートンとストリープが姉妹を演じているのですが、火花パチパチという感じです。10何年も合わなかった姉妹の姉が白血病に侵されていることがわかったことを描く家族劇です。片や一人で寝たきりの父親と伯母の面倒を見ていると、身一つで子どもふたりを育てたが、あまり子どもをかまってやれず、その子の放火によって家を失った妹。あまりに対照的な生き方に老人問題等も加え考えさせられます。うーん、色々な映画があるものです。
ダイアン・キートンはオスカーの主演女優候補になり、ぐれかかっている甥に目下絶好調のレオナルド・ディカプリオ。彼も好演しています。
身代金 "RANSOM"
監督 ロン・ハワード
出演 メル・ギブソン レネ・ルッソ
「アポロ13」や「バックドラフト」等娯楽作がうまいロン・ハワードの新作です。息子を誘拐された事業家のメル・ギブソンが犯人グループに戦いを挑んでいくストーリー。実際にはあり得ない話でしょうが、最後まで楽しめるよくできたストーリーです。ただ、犯人グルーブの犯行の動機が今一つ希薄です。ゲーリー・シニーズは好演ですが、奥さん役のレネ・ルッソは似合わない役でした。
ラストマンスタンディング "LASTMAN STANDING"
監督 ウォルター・ヒル
出演 ブルース・ウイリス クリストファー・ウォーケン
大好きな(こればっか(笑))ウォルター・ヒルと音楽のライ・クーダーの作品とあれば、見に行かない訳には行きません。素材は黒沢明の「用心棒」。これを西部劇風に仕立てたアクション映画です。さすが、ウオルター・ヒル、アクションシーンが派手です。撃たれた者が派手に吹っ飛びます。「用心棒」では三船敏郎がやった役柄をブルースもニヒルな役をそつなくこなしています。敵役のクリストフアー・ウォーケンもなかなかでした。ただ、かなりお金をかけた映画でしたが、ラストの決闘といいちょっとB級っぽい感じがしたのが残念でした。
シェイド "AN OCCASIONAL HELL"
監督 サロメ・ブレジナー
出演 トム・ベレンジャー バレニア・ゴリノ
二本立てでなかったら見なかった映画でしょう。評判もほとんど聞きません。主演は「プラトーン」のトム・ベレンジャー。自ら製作総指揮も兼ねているようです。ストーリーは愛人と密会中に殺された大学教授殺しの容疑を掛けられたその妻に依頼されて、その嫌疑をはらして行こうとする元刑事の教授の話です。かなりどろどろした話の上、主人公にたびたび幻覚が見られます。そして、彼が刑事を辞めた理由は…、そして真犯人は。
トム・ベレンジャー、役柄は合っている気もしますが、なんだか地味になってしまいましたね。
ひみつの花園
監督 矢口 史靖
出演 西田 尚美 利重 剛
東宝と雑誌「ぴあ」が組んで製作するヤング・エンタテイメント・スクエア
の第二作です。ちなみに一作目は「渚のシンドバット」という作品です。監督
は自主制作出身の監督です。
この作品も前の作品、「裸足のピクニック」同様なかなかスピード感があり、キッチュなローラーコースタームービーといった感じです。主人公は子どもの頃からお金が大好きな女の子、そのせいで入社した銀行で強盗に人質にされ、犯人が事故で死んだ後、5億円のあるところを知ってしまいました。それを手に入れるため大学に入るは、スキューバ、ロッククライミングをならいにいくは、それで賞金があったりするととにかくがんばるというストーリーです。ちょっと変な主人公ですが、お金のためには俄然がんばっちゃいます。「ビューネ」のCMなんかに出ていた西田がなかなか光っています。人形をつかった特撮?もおかしいし、脇の利重とかも生きています。まあ、こんな邦画もあるということでお好きな方にはお勧めの一本です。
クラッシュ "CLASH"
監督 デビッド・クロネンバーグ
出演 ジェームス・スペイダー ホリー・ハンター
大好きなクローネンバーグの新作なのですが、これはちょっと引いてしまいます。交通事故の衝撃によって性的快楽を得ることがわかった夫婦や同好者たちの話なのですが…。まあ、こういう人もいるんでしょうね。というぐらいしかコメントができません。かなり変なスペイダーはともかく、ホリー・ハンターなんかがよく出演しましたね。プロデュースはジェレミー・アイアンズでした。
抱擁朝陽
監督 ?
出演 林 子祥 アニタ・ユン
私の大好きなアニタ・ユンの新作を香港でやっていたので、見てきました。まだ、正式公開前ですが、旧正月限定で1日1回、やっていました。ポスターを見ていやな予感がしていたのですが、見てみてやはり…。何か原作があっての映画化のようですが、そのストーリーが日本の昼メロみたいなトホホな話なのです。成功し事業家の娘であるアニタ・ユンが父の死後、父と同業であった年齢差のある実業家と結婚して…、という話をメインにアニタの母親の話や結婚相手の娘とのいがみあい等々。ちょっとアニタの魅力が生かされていません。ちょうど現地のテレビで予告をやっていた「つきせぬ想い」のほうがよかったなあ。周 星馳の新作も見るつもりでしたが、みられませんでした。
フェノミナン "PHENOMENON"
監督 ジョン・タートルトープ
出演 ジョン・トラボルタ カイラ・セジウィック
パルプフィクション以来、最近絶好調のジョン・トラボルタ主演の映画です。監督は「あなたが寝てる間に」等が好評のジョン・タートルトープ。カリフォルニアの田舎に住む主人公が37歳の誕生日の夜、不思議な光に打たれ、突如超能力が生まれ頭がさえ、周囲に波紋を広げていく、というストーリーです。見る前はコメディかなと思っていたのですが、なかなかの佳品です。トラボルタもいい味だしているし、ロバート・デュバルもいいなあ。唯一の友人である黒人役、フォレスト・ウィテカーもなかなか泣かせます。 惜しむらくは、ちょっと抑揚のない演出で後々まで残る余韻が今一つなかったことです。しかし、冒頭のシュープリームスに始まり、全米大ヒットのエリック・クラプトンまで選曲がいいです。クレジット見たらロビー・ロバートソンが絡んでいました。さすが。でもラストのブライアン・フェリーはちょっと意外でした。
評決のとき "A TIME TO KILL"
監督 ジョエル・シュマッカー
出演 マシュー・マコノヒー サンドラ・ブロック
「ペリカン文書」や「依頼人」等も映画化されたベストセラー作家ジョン・グリシャムの原作の映画化である。ミシシッピー州を舞台に娘を白人の二人の若者にレイプされた黒人の父親が犯人を射殺して…、という法廷ドラマです。主役の弁護士に抜てきされたマシユー・マコノヒーがかっこ良すぎるが、なかなか好演しています。法律学生役のサンドラ・ブロック、父親のサミュエル・L・ジャクソン、検事のケビン・スペーシー何れもそれなりに好演しています。しかし、またこの手の正義感ぶった法廷ドラマか、といってしまえないこともない、と思うのは、この手の映画が望めない平和な日本の国民だからでしょうか。
誘惑のアフロディーテ "MIGHTY APHRODITE"
監督 ウディ・アレン
出演 ウディ・アレン ミラ・ソルヴィーノ
久々のウディ・アレン自ら出演の映画です。去年 のアカデミー賞で、ミラ・ソルヴィーノが助演女優賞を取りました。さすが、ウディ・アレン面白いです。彼は以前ミア・ファローと養女のことでドロドロの裁判をやつていましたが、こ の映画のテーマがなんと養子です。さすが、ただでは死にません。自分たちの養子にした子の出来がよかったので、その母親はどんな優秀な人だろうと調べたところ何と売春 婦 だったという話ですが、段々その母親にほれていってしまいます。彼の心の中の声としてギリシャ悲劇の合唱隊が出てきたりしてかなり笑えます。
トレインスポッティング "TRAINSPOTTING"
監督 ダニー・ボイル
出演 ユアン・マクレガー ユエン・ブレンナー
イギリスで原作、映画がヒットし、日本でも好評になっている映画です。スコットランドの若者たちを描いた青春?映画なのですが、
かなり変です。仕事もせずにクスリにおぼれている連中なのですが、なぜか憎 めず、ある種の共感を持ってしまいます。イギリスはかなり失業率が高いよう
なので、その辺の共感も得てかなりはやったようです。全編、イギー・ポッ プ、ルー・リード等の音楽がかかりっぱなしでその辺も気に入りました。
ジングル・オール・ザ・ウェイ "JINGLE ALL THE WAY"
監督 ブライアン・レバント
出演 アーノルド・シュワルツネッガー シンバッド
相当とぼけた内容にも関わらず最後でほろりとさせるのはさすがハリウッド映画です。
最初と最後で出てくるターボマンがなかなかユニーク、ラストの特撮もなかなかすごいです。でもちょっと…。
ファイナルプロジェクト "FIRST STRIKE"
監督 スタンリー・トン
出演 ジャッキー・チェン ジャクソン・ルー
香港での最後の「プロジェクト」と銘打っていますが、実は「ポリスストーリー4」です。
ジャッキー・チェンが007ばりにロシア、スイス、オーストラリアで活躍します。
初めてやったというスノーボードであれだけ見せてしまうのは、さすが彼です。
バードケージ "THE BIRDCAGE"
監督 マイク・ニコルズ
出演 ロビン・ウィリアムス ネイサン・レイン
フランス映画「Mr.レディMrs.マダム」のリメイクです。さすがマイク・ニコルズ、きっちり仕上がっています。もっとも、役者がそろっているから当然でしたょうか。ゲイのコンビの息子が議員の娘と結婚しようとしたからさあ大変、というストーリーです。ウィリアム巣はいつになく押さえ目の演技でしたが、その分ネイサン・レインが笑わせてくれます。お堅い議員夫婦がジーン・ハックマンとダイアン・ウィーストとなかなか贅沢な上、単なるコメディではなく、差別や共和党政治を皮肉っていて痛烈です。ラストにハックマンのとって置きのサービスショットもあります。
デイライト "DAYLIGHT"
監督 ロブ・コーエン
出演 シルベスター・スタローン エイミー・ブレネマン
今年の流行になりそうなパニック映画の新作です。水中のシーンがでてきたりするので、
どうしても「ポセイドンアドベンチャー」を連想してしまいます。そこそこお金をかけて
つくられていますが、なぜかメリハリがなく、淡々とゲームの様に話が進んでいくのが残念。
リチャードを探して "LOOKING FOR THE RICHARD 。"
監督 アル・パチーノ
出演 アル・パチーノ アレック・ボールドウィン
アル・パチーノが製作・監督・主演をした映画です。テーマは題名からわかる様にシェークスピア原作の話です。ただ、それを映画化しているわけではなく、最近のアメリカでのシェークスピアに対する評価、リチャード三世に対する考えをインタビュー形式をつづりながら、リチャード三世の実像に迫っていくという面白い趣向になっています。インタビューの相手も一般の人からサー・ジョン・ギールガッド、バネッサ・レッドグレーブ、そしてもちろんケネス・ブラナーまで…。劇の方もアレック・ボールドウィン、ケビン・スペイシー、ウィノナ・ライダーとなかなかそろっています。
インデペンデンス・デイ "INDEPENDENCE DAY"
監督 ローランド・エメリッヒ
出演 ウィル・スミス ビル・プルマン
この映画は各国で大入りを記録していますが、その理由がわかります。なか なか楽しめる映画でした。そりゃいろいろ「あら」もありますが、そんなこと
は言いっこなし、異星人に攻撃されたらそりゃもう観客の意見も一つ「やっつ けろ」でしょう。登場人物に無駄がないし、おいしさてんこもり、2時間半テンションを維持し続けているのはすごいです。監督のローランド・エメリッヒはヴァン・ダムの「ユニバーサル・ソルジャー」カ ート・ラッセルの「スターゲイト」の監督なのですが、次の「ゴジラ」(来
年公開予定)が楽しみになりました。振られ男で評判だったビル・プルマンも 男をあげたし、「バッドボーイズ」のウィル・スミスも好演。
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