つい最近、大変!! 大変!!
珍しいCDを見つけました。
J.S.Bach(一応)の『マルコ受難曲』(と別稿で紹介する『ルカ受難曲』)。しかも輸入盤8枚組みでなんと¥2600という超お買い得盤!!。これが何故珍しいかというと、今日では共に「偽作」とされていて、マタイ、ヨハネが数十種類のCDをカタログに数えるというのに、現在(恐らく今後も)カタログに全く見当たらないです。以前はごくたまにコンサートやLPレコードもあるにはあったのですが、奇麗な曲にもかかわらず、今日(と将来も)聴くことは絶望的と思われていた(?)のです。その上これはオリジナル古楽器による演奏でなのです。
バッハの没後4年の1754年に出版された略伝によると、バッハは「5曲の受難曲、うち1曲は二重合唱用」を残したと伝えられていて、マルコ受難曲は今日その音楽のほとんどが消失してしまっていて、残り伝わっているのは偽作との評価が強い。初演は1731年聖金曜日(3月23日)ではないかとされているとのこと。
演奏はなかなかの秀演で、ドラマチックな緊迫感などとは違った、軽快でありつつ端正で心休まる音楽の進め方で、古楽器の響が美しい。これは近年まれな収穫でありました。(1999.2.14)