縮刷版98年7月上旬号


【7月10日】 ぼわーんとしているうちに日付が変わり、双子(二卵性)の弟の誕生日がやって来たので遠く名古屋の方向に向かっておめでとうというが当然のことながら有り難うは帰ってこないしさらに当然のことながらおめでとうなんて言葉も返ってこないので仕方なく1人ゆでたまご(固ゆで)を食べながら「ジャックダニエルズ」をグビグビとあおる。去年はいったい何をしていたんだろーかと日記を読み直したら志郎正宗さんの豪華箱を買ったり飯野賢治さんの本を買ったりしていた。ゆんべは何をしていたかとゆーと「大同人物語」の第1巻を読んだり「ホラーウェーブ」を読んだりスニーカー文庫の「RAIN−BELL」(関俊介、角川書店、500円)を読んだりしていて、歳を取ったら当然に薄まっていく「モノ」が、逆に濃くなっていることに今さらながら気が付く。

 さらに1年前はベネッセに取材に行ったり今が崩壊への序曲ナイキの本を読んだりってとこだから、濃さの深化はこれでも証明されているってことで、ってことは来年はきっと夏コミに向けて、最後の追い込みかけていたりするんだろーなー。あるいはワンフェスに向けてガレキ作ってるか、コスプレの衣装を縫ってるか、SF大会に向けてマッドビデオヲつないでるか、カードフェスティバルに向けてデッキ組んでるしてたりして。さあどれが正解でしょう? って質問したところで「全部です」ってのが案外正しいのかもしれず、さらに次の年ともなるともはや想像もつかない高み(いやさ深みだな)へと上って(ハマっての間違いだぜ)いるんだろーなー。まあいいやとにかく自分におめでとう。

 1つ歳を重ねて最初に見たアニメが「シャドウスキル」ってのをどーやって正当化すれば良いのか悩んではみたりするのだが、動きは良いし絵だってそんなにマズくないのに見ていてどうにも目玉をキョロキョロさせてしまうのは、これってキャラがいないからなのかもしれない。主人公の「エレ・ラグ」は確かにグラマーだし戦闘シーンでは大股ひらいて(ってもズボンはいてるけどね)飛んでくれたりするけれど、それがドカーンってな盛り上がりとして感じられず、ただ「あー闘ってるなー」「あー勝ったぞー」ってな予定調和な展開へと、収斂していってしまうのが理由かもしれない。もしやちゃーんと原作を読んで、キャラなりに感情移入が出来ていたら別の楽しみもあったかもしれんので、まあ慣れるまではしばらくトロトロと見続けて行こー。おー林原さんまた出てる他にいないのかやれる人別に林原さんだから見るなんて人が大勢いるとは思えないのにな。

 1ページを2人で書くとゆーおよそ新聞協会に加盟する日刊紙とは思えない状態に追い込まれる(おまけに来月からは1人1日1ページだぁぁぁぁぁ、死んだな)のが目に見えていたので、何でもネタが転がっているならと東京ビッグサイトで開幕中の文房具の展示会へと足を向ける。昨日の新聞で「玩具もメディアだ」ってな取締役のセリフを出していたのを真似ると、まさに「文具もメディア」。分かりやすい例がキャラクターを使った文具の隆盛で、例えばミッキーマウスが写っているのといないのとでは値段もそーだけど人々への訴求力が格段に変わってくる。そんなキャラクターたちを使って1つの世界観を明示して、それをユーザーへと伝達している以上ややっぱり文具だって立派なメディア、なんじゃなかろーか。難しいことは知らんけど。

 んでもってまずは場内をのぞくと、サンスターって文房具屋さんがステンドグラスの鉛のフレームにも似たゴムのフレームの中にアクリルだかな色付きの塗料を流し込んでミッキーだとかの絵をぺたぺたいと描いているお姉さんが目に入った。黄色に青をまぜてちゃーんと緑色を作るあたりが「ちょっとプロ」ってな雰囲気だったけど、そんな難しいことは抜きにして楽しく模造ステンドグラスを作れてしまうその遊びに、なんだか楽しそうなものを感じてしまった。さすがに版権の厳しさでは宇宙でもガイナックスと1、2を争うディズニーだけに、無茶苦茶なフレームは許してくれなかったみたい。だったらそうだな自分でフレームを作ってしまって、中に勝手に透明なアクリルを流し込んで好きなアニメのステンドグラスを、作ってしまえば良い(権利的には良くないけれど)んだよな。早速描こうかもちろん自分の似顔絵を。

 謎といえばつぶれたパンダの縫いぐるみが結構な人気ってことで、会場には顔が甘食以上につぶれたパンダが座ったり積み重ねられたりして無い愛想をふりまいていた。世の中本当に何がはやるのか(本当にはやっているのかも含めて)解らないけれど、少なくとも寄せられたファンレターは結構な枚数に及んでいたから、それなりの人気はあるのかも。あるいはネットの利用者数を上積みするために自分でアクセスを繰り返す行為を会社ぐるみで行ってことなのかもしれないけれど、少なくとも展示してあった字はどう見ても子供の字(写真の子供じゃないとは言い切れないが)、だったからやっぱり人気の的、なんだろーね。ってことで年末はこのパンダが大ブレイクだぁぁぁぁ(希望的観測)。

 得体の知れ無さでは人後に落ちないのがその名も「ニセモン」ってグッズ。坂本文具って会社が発売していもので、見るとどこかなんとなくコンセプトが「ポケモン」っぽく、けれども実態は「ニンキモン」であったり「ドザエモン」であったり「スキモン」だったりとかいった、微妙な(あからさまだよね)違いを高らかに表明している。パンフレットに「にせものにご注意下さい」と書いてあるあたりはいかにも挑戦的、だけどニセモノ作ったところで爆発的に売れるとも思えないだけに、何を意図してどのあたりまでを意識してこの製品を作ったのか、いつか問いつめて聞いてやりたい気がするなあ。いっそJR東日本に対抗して営団地下鉄で「ニセモンスタンプラリー」でも開くか。無理なら名古屋の環状線がない地下鉄でも良いぞ(って僕にはそんな権限ないんだけど)。

 「文具はメディア」だけど使えば使うほど減ってやがては崩れてしまうってのは、一種独特なメディアなのかもしれないなあ。消しゴムのケースってのはとっておいても無くなってしまうしノートだって書けば埋まってしまうし下敷きも使っているうちに傷だらけになってやがては捨ててしまう。玩具のようにセカンダリーマーケットがあればそれでも良いけれど、へたくそな字でつまったノートなんて買わないし、けれども使わなければノートとしての用途を果たしてない。情報は伝達するけれど記録性のないメディア、一過性のメディアってことで草創期の電波媒体にちょっとは似ているのかもしれない。

 とは言え存在するだけで使う必要など一切無い文具ってのもある訳で、それは例えば極めて限定される人にとってのことになるけれど、ショウワノートがこの秋に発売する「カードキャプターさくら」のシリーズは、とくに浜松方面の熱狂的なカードダスコンプリーターなんかにとって、文具としてではなくやはりコレクションの対象としてのみ存在することになるんだろー。子供のためとか行って街の文房具屋さんに入り、ごっそり何冊もまとめ買いしている光景が目に浮かぶ・・・・ってこりゃ鏡に映った自分の姿じゃないか。


【7月9日】 直線でだいたい3メートル、同じビルの向こうは3階でこっちは5階なんだから、静岡とか岡山にメールなんか出してないで聞きに来ればいーのになー、リンクスのことだって630の事だってリアルタイムで見てたからいくらでも(主観的に)話してあげられるのになー、でも教授でも助教授でもないインチキな会社のオタク野郎に聞くなんて一応は親会社なプライドが許す筈もないもんなー、なんて子会社ならではの悲哀を味わい劣等感に自らを苛みつつ(意味不明)、草木はぐっすりな午前3時に目を覚ます。午前3時の船橋ベイは(by中原理恵)、きっとこれから江戸前で漁をする漁船がポンポンとエンジンを鳴らしていただろーけど、港まで直線で500メートルはあるのでそんな音は聞こえてこない。ただシーンと静まり帰ったアパートで、目覚まし時計の音だけが最初はピピピピッと小さく、そしてだんだんピピピピピピッと大きくなっていく。

 布団をどかしてテレビを付けて、いよいよ始まったワールドカップの「クロアチア対フランス戦」を見る。昨日の「ブラジル対オランダ戦」は起きられなかったんで見逃したんで、今日はそのために前日の午後の10時には就寝、おかげでモカもタウロポンの助けも借りずにパッチリと開いた目が、予選の時から10倍増しの旨さと速さ(これは大袈裟か)を誇るクロアチア、そしてその更に上をいくフランスの強さと凄さを見極める。

 ヤバいんで(そうなんですわ)理由は言えないけれど本当はクロアチアに買って戴きたかったんだけど、1点を取って喜んだ直後に点をとられて茫然、さらに追加点までくらって頼みのボバンは途中で交替と、これでもはや勝ってウハウハ(何故だ?)な気分は味わえないだろーと覚悟を決める。当たって欲しくないけれど当然の如くにやっぱりクロアチアは負け、最後に幾度となく点の取れそうな場面もあったけど、それ以上にフランスの方が10人しかいないにの押しまくっていたから、まあ順当な結果といえるだろー。

 しかし前回優勝のブラジルと今回開催国のフランスがともに決勝に残るなんてできすぎ君なノビタ君。これが例えば次回の日韓共同開催で、さてはて日本と韓国のいずれが決勝まで残るであろうや。んでもって仮にブラジルが勝つにしろ、あるいはフランスが初優勝を遂げるにしろ、日本と韓国のいずれは両国に勝てるであろうや。ってな事を考えるとますます暗くなる。こうなりゃ次回から出場は16カ国にして(うち2つは日本と韓国)いきなり決勝トーナメントだ。ダメ?

 うわぁぁぁぁ読まれてるぅぅぅぅぅ。これはちょっとな驚きで、だから滅多なことは書けないなあと思ったけど、ついでに言ってしまうなら、個人的には電信柱に電線を、街の景色を疎外するとか貧乏くさく見えるとかいう理由で忌避するつもりはまったくなく、むしろ日本的なガチャついた街並みにはあってしかるべき「風景」なんじゃないかと思ってる。理由はとくに無く言うならば理由は「見慣れているから」の一言で、仮に無くなってしまって10年なり20年が経ってしまったら、電信柱に電線がない風景にも違和感を覚えなくなってしまうのだろう。

 丸の内とかにある大正時代とか昭和初期の格調高いオフィスがどんどんと取り壊されて新しいビルヂングへと立て替えられていく様なかを見ても、どうも日本人は街並みとか景観に対する意識が京都のよーな所に住んでいる人は別にして乏しいよーな気がするなあ。一生懸命前しか向かずに生きていくよー条件付けされてしまった弊害かなあ。これが静岡県の人が例えば富士山がなくなった場合だと、10年たったらその光景に慣れてしまえるんだろーか。スモッグに煙る東京のように富士山が見えなくなってもう30年は経つ街では、誰も富士山が見えないことに違和感を感じていないように。

 昨日の「パチカ」とそれから「スタイリッシュキャンディ」は下に写真が入ったので関心のある人は重たいのを我慢してスクロって下さい。どーです薄いでしょ(だから何が?)。 それはさておき昨日のトミーの内覧会で見掛けたもう1つのブレイクな予感はその名も「ヤキューマン」って玩具。入っているのはバットを持った高さ10センチくらいの人形で、頭についているボタンを押すと「ピュン」ってな勢いでバットを振り回す。オリックスのユニフォームを着た「ヤキューマン」の人形には、ちょっぴり値段は高いけど付属でバッティングマシンがついていて、昔の任天堂のピンポン球野球機みたく小さなボールをぴょんぴょんと投げて来る。バッターはこれを打つわけやね。

 言ってしまえば立体タイプの野球盤ってとこだけど、用意されている人形には実はバットの大きさとか靴の高さとかにそれぞれ微妙な違いがあって、マシンの特性に応じてプレイスタイルを帰られる「ミニ4駆」とか「ビーダマン」的な遊び方を楽しめる。改造が両者のキーワードだけど、この「ヤキューマン」にも間もなく養成ギプス的、パワーアンクル的、シークレットブーツ的な改造パーツが用意されていて、相手によって使い分けたりしてどんどんと自分の「ヤキューマン」を強くしていくことが出来る。ピッチャータイプも9月には登場の予定で、2人がそれぞれを揃えればちょっとした「お座敷野球」を楽しめるし、1人でも場外ホームラン合戦みたいな大会の場に出て技術なり改造の腕前を披露することだって出来ちゃうんだ。

 聞いているだけで楽しくなって来た人は、ブレイク直前な今こそが入手のチャンスだから、週末のデパートか玩具屋で既発のオリックスバージョンとジャイアンツバージョンと後はヤクルトバージョン(だったかな)をコンプリート、週明けの会社で早速「ヤキューマン大会」を開催だぁぁぁぁ。ちなみにロッテバージョンはピッチャーが発売の予定、でもこのままだと売れそーもないぞ。それにしても、店頭での玩具の大会ってゆーとバンダイの「ハイパーヨーヨー」を嚆矢に、「ジターリング」に「パチカ」に「ヤキューマン」が追っかけている感じ。タカラだってデジタルけん玉通称「デジケン」で同様のイベントを開いていくみたいだから、このままだと日曜日とかの店頭は指にヨーヨー右手にジターリング左手にパチカ腰のポケットにヤキューマン胸のポケットにデジケンと、全身これ玩具な野郎で溢れ帰ることになるんだろー。まるで僕みたいだなあ。

 なんとまあ、あの「彫刻の森美術館」で明和電機の展覧会が8月9日から31日まで開かれるとかってサンケイスポーツで見て吃驚。何でもこれまでに製作して来た全作品が展示されることになるらしー。「彫刻の森」ってったらピカソとかヤマガタとかってポップでメジャーで商業主義まみれな美術が大好きってな所だとばっかり思っていたけど、こないだはアンゼルム・キーファーなんて尖った作家のもやっていたし、これはちょっとばかり見直さんといかんかなーなんて思っていたところに、今世紀の掉尾を飾る美術界の最終兵器を投入するとは、まさに「楽しくなければ」な会社の系列の美術館だけのことはある。系列の末端に属する某新聞社はずえんずえん「たのしくないけど」。

 さてもちなみに「製品デモンストレーション」ってのが企画されていて、日時は8月8日の午後の3時から3時半までと午後の6時から午後の6時半まで、いずれも先着150人様ご入場で当日整理券を開場入り口で30分前から配るとか。でもきっと大勢のナッパーズが集まって、美術館始まって依頼の大混雑をきたすだろーと勝手に予言をしておこー。さらには会期中に毎日「ワークショップ」ってのをやっていて、午前の10時と午後の2時に受付を行うらしー。8月9日と10日だけは作家つまりは土佐兄弟(オヤジはいらんぞ)が参加してのワークショップってことらしく、この両日だけは当日整理券を開場入り口で30分前に配布する予定。ちなみに作るのは空き缶を使って作る「カン楽器」。叩いてパーカッションとか吹いて笛とかじゃーありきたりだから、参加する人は明和の無表情な弟を驚愕させるアイディアを引っ提げて乗り込もー。詳しくは彫刻の森さんに聞いてやってね。


【7月8日】 こないだの「ビーストウォーズ」映画化ん時にもらいそこねたオミヤゲが届く。ってもまんま「ビーストウォーズ」の敵方ボスキャラ「ガルバトロン」で、ホントはライオコンボイが欲しかったのにいぃぃぃなんて汚職な考えが頭をよぎるも、気を取り直してパッケージを開けて恐竜にしか見えないおもちゃをガショガショ。うーん解らないこれがどーやったらロボットに変形するのかずぇんずぇん解らないので説明書を取り出しプラモデルの組立説明書より長い変形説明書を読みながら、どーにかこーにかいじってロボット型にする。

 恐竜の尻尾が腕になりクローラーが足になって胸から頭が出て腰が一回転してって、それこそヴァルキリーの3段変形より複雑怪奇な手順を辿ってようやくにしてロボットらしき形になる、が今度は元に戻せない、ひねって折り曲げて叩いて(叩いちゃいかん)バラして(バラしてもいかんよ)何とか元のパッケージに入っていた時のよーな形に戻すことに成功。熱中しすぎて机の上の珈琲をこぼしジャケット1枚お釈迦にしたのは余事だけど、かくも男の子(元)を熱中させる玩具には、ここんとこ終ぞお目にかかったことがなかっただけに、今の売り切れ続出な人気の程を肌身によって実感する。なんてジャーナリスティック!

 星が6つの難しさだからきっと5歳の子供には無理、なんて思っていたら同僚ん家は3歳でライオコンボイをがちゃこんがちゃこんいじって遊んでいるのだとか。つまりは大人の賢しらな(byエボシ御前)論理では説明できない、直感と探求心を持って子供達は目の前の玩具に取り組むのだとゆーことを、大人はもっと知る必要がある。からって社内で大人ががちゃこんがちゃんいじっている姿は、やっぱり奇異でかつ異様、らしく寄ってくる社員各氏の目は・・・・・厳しくないぞ、むしろ労(いたわ)るよーな目で見ているぞ、そうかつまりは俺はそーゆー奴だと諦められているってことなんだ、わあーい(by碇シンジ)、やったー(by広末涼子)。出世は、もうないな、これで(したくもねーけど)。

 トミーの年末商戦の内覧会をのぞく。やっぱりな「ポケットモンスター」グッズがどっちゃりだけど、夏商戦の時に見た「ピカチュウかき氷機」ほどおインパクトっちゅーかキュートさを持った商品がなく、バリエーションばかりが増えているよーな気がしてよっと首をひねる。ANAのポケモン飛行機をデザインしたデフォルメミニチュア飛行機玩具はそんな中でもピクっと来た商品、だけどきっと街売りはしないだろーから、買うなら飛行機に乗るかしなくちゃいかんのかなあ。あとはやっぱりロケット団の2人のフィギュア。それから胸にでっか「R」をかかれた黒いTシャツかな。ルアーはおもちゃショーでは緑色のピカチュウなんかが出ていたよーに記憶してるけど、今は黄色い色しかなく、食いつきでデザインしてもやっぱり相応しくないとクリーチャーズに跳ねられたんだろーかと邪推する。緑のドラえもんはOK(バンダイのガーデニング商品にあんのよ)なのになー。

 フィギュアでは他にロードス島戦記のメンバーのがあってこれは冬に見たけど未だ監修中とかで、発売はまだ先になるとここと。それからこれは筋肉が最高な「新造人間キャシャーン」と「破裏拳ポリマー」のフィギュア。ほかに「ガッチャマン」の大鷲のケンとかもあるよーで、タツノコ筋肉バトルがこの冬あたりには楽しめそー。旧作テッカマンも欲しいよね。それ以上に物欲バリバリなのがスタジオぴえろと組んで作る2製品。もちろんわれらが「クリィミーマミ」とそして「マジカルエミ」の投入だぁぁぁぁぁ。マミは優とマミの両方があるけどどちらかと言えば優に食指が伸びそーなあたり、我が性向が出ていて良いですなあ(良くない良くない)。期待はちゃんとはいているか。何を? なんて聞きっこナシだよ。

patika  優が良いって延長ではないけれど、似たような薄ぺったんこな体型の女の子2人が壇上でしきりにパチコンパチコンやっている光景に出くわして、これは何かと訪ねたらトミーがバンダイの「ハイパーヨーヨー」を超えて新たなブームにしよーと画策しているその名も「パチカ」って名前の商品の、デモンストレーションをしている所なんだとか。聞くとこの「パチカ」、アフリカを源流にした一種の楽器で日本でもミュージシャンが入れて楽器店なんかで販売していたそーだけど、トミーではこれに「ヨーヨー」とも似た一種の技能ランキングを付けて、店頭なんかで技を競って到達度を計ってもらうよーにしたのだとか。

 説明すると「ガッチャマン」でじゅんぺい君が使っている(古いなあ)あの「アメリカンクラッカー」のヒモを短くして1本にした、つまりは両脇についた丸い玉を10センチくらいのヒモがつないでいるって単純な仕組みで、これを片方の球を手のひらにいれてヒモを指で挟み、もう1方の球を手首を使って振り回しながら手のひらにある球に当てて「カチャンコカチャンコ」と音を出して楽しむのだとか。球の中にはシャラシャラとなる砂か何かが入っていて、一種マラカスにも似た音が出て、慣れてくると球を振り回したり手首を振ってシャコシャコとベースの音を馴らしながら、カチャンコカチャンコと球をぶつける音を出して、パーカッション代わりに使うことだって出来ちゃう。

 値段は1コ580円からと超お得。「ジターリング」みたいに大きくもないから腰にぶら下げて歩いてもそんなにカッコ悪くないし、球にはラメとかロゴとかいろいろな模様が描けるから、ファッション性はいくらでも高くできる。トミーに頼んで会社のロゴ入りとか、似顔絵入りとか作ってもらうってことが出来たら面白いかな。PR媒体に使えるからね。ファッション性の高い奴だったら、例えばストリートでおもむろに取り出して指に挟み、カチャコン・シャカシャカとやって見せるってのが、子供ばかりじゃなくって兄ちゃんとか姉ちゃんとかに流行る可能性は少なからずあるから、これはトミーにして珍しいヒットの仕方をするかもしれないと、デモンストレーションのプレイをよくよく観察しながら、やっぱり薄いなあと思ってしまう僕は当然のことながら外道です。

 同じ建物の1つ上のフロアでやっていたエポック社の内覧会ものぞく。目新しい商品はこれといって無かったけれど、1点この24日から発売する「スタイリッシュキャンディ」って商品が、エポック社にしては珍しく雑誌とかのタイアップを派手に展開していてやっぱりちょっとしたヒットの予感が。コンセプトとしては「リカちゃん」とも「シルバニアファミリー」とも近い人形とドールハウスの組み合わせ、ってとこだけど、何しろこの人形がたったの4・5センチしかない。例えていうなら親指姫ばかりがいる国から、4人の小さな女の子がやって来て、アイドルとしてデビューするってストーリーが設定してあり、タイアップの漫画ではおそらくそんな小さな少女たちの、夢あり冒険ありの大活躍が描かれることになるんだろー。ますますタカラの「スーパードール リカちゃん」に似て来たなあ。

candy  ただしこちらは「スーパードール」とは違って4・5センチのくせにちゃーんと着せ替えが可能。ゴム製の服を着せ替えすれば、ドレスからカジュアルからどんな格好にだってなれちゃう。ドールハウスもキャンピングカーも用意してあるけれど、これは英国の企画会社の商品をまんま持って来てあるから、日本人のライフスタイルとはちょっと違和感が出るかもね。オリジナルな商品を望みます。人形はもちろんオリジナル、だけどねえ4・5センチしかないからなのか顔の造作がイマイチで、これじゃー200円のバンダイの「ガシャポン」にも及ばないんじゃないかと、それだけがちょっと心配だね。

 まあいずれは改善もされるでしょーし、1体が500円ってリーズナブルさもこれありで、展開によっては「スーパードール リカちゃん」と激突! なんて事態も想定できる。どっちにしてもここんところイマイチだった女児向け玩具で期待出来そうな新製品が相次ぐってところに、冬への扉も開かれたってところでしょう。しかしなあ、小学館なり講談社なりの雑誌と組まなきゃいけなってな傾向が、ますます強くなっているのはどういった事態なんでしょう。玩具もそれだけでは売れないってことの現れ? これは商品の訴求力ってよりも、むしろ単体の玩具に物語を見出し得ない消費者の発想の硬直化なり貧困化が、始まっていることの現れなのかもしれないと、少しばかりの心配も抱く。さてどっちなんだろー? 研究するか、バイトして金ためて商品すべて買い込んで。


【7月7日】 これはもしかしたらとんでもない出来事に立ち会っているのかもしれないと、朝起きて録画しておいた「lain」をビデオで見ながら、そう思って忙しい時間にも関わらず支度中の手が止まる。前のイリャテッセとは製作しているスポンサーがとても同じとは思えないくらいに、キレてトんでいるアニメーション。オープニングのシャーディにも似た女性ボーカルの歌声と、主人公の顔とくまちゃんの縫いぐるみに惹きつけられた瞬間から、一瞬たりとも目が離せず耳も休めることのできない、濃密にして緊張感に満ちた時間が始まった。

 苦しんでいる眼鏡っ娘が次の場面では幸せそうな表情でビルの屋上からダイブする。そして始まった物語は、どこかコミュニケーションに消極的に見える主人公の玲音(レイン)のナビ(パソコン?)に死んだ少女からメールが届き、これは何かと興味を持った所へと話が進み、やがてレインは視聴者ともども、現実と虚構とが入り交じり、生と死が交錯する不思議な空間へと連れていかれる。押し殺したような展開、思わせぶりなセリフや文字が時に説明不足との不満を招くかもしれないが、むしろ説明がなされていない故に、次にいったい何が起こるのか、どこへと進んでいくのかを、抑制された描写から推理しつつ裏切られるのを期待しつつ、爆発しそうな心を抱えて楽しみながめていくことが出来そうだ。

 見上げた空にシルエットで浮かぶ電線と電柱がなんだか「エヴァ」っぽかったりもするけれど、これは脚本をシリーズで担当した小中千昭さんの関心の現れであり、ただ画面を構成する上での見栄えだけではなく、電線と電柱が持つ属性を「つながっている」ことの象徴として見せようとした、お話の上での必須のカットをいえるみたい。だから真似だなんて言わない。レインの部屋に並ぶ熊のぬいぐるみや熊耳がついた帽子やレインが来ていたとーっても可愛い熊パジャマも、やっぱり小中さんの趣味なのかなあ。和哉さんとの会社はこぐま兄弟舎だし作ったビデオも「くまちゃん」、だものなあ。

 ほっぺたも膨らんでいなければ顎もとんがっていないABさんのキャラクターはアニメでは異色の部類に入るかもしれないけど、実際に動いてしる様を見ても違和感はなくむしろ可愛いなんて思えてくるから(熊ちゃんパジャマはホント可愛い)人間の趣味なんてあてにならない。作品のトーンともマッチングが良くって、こうなるとまず作品ありきだったのか、それともキャラクターありきだったのかが解らなくなってくる。どっちにしても当代随一のクリエーターが参加している事には変わりがなく、かつ既存の作品とは1味どころか四川料理と宇宙食くらい違うテイストが果たして如何なる評価を持って迎え入れられるのか。これは世紀末ニッポンアニメ界を揺るがす”事件”になりそうだね。

 熊帽子のレインや熊パジャマのレインならコスプレも楽そーだなー、夏コミでは暑いけどとか思いつつ会社へ。「デジタルモンスター5」が年内に出るとかいったリリースを処理し、アメリカで人気の自動車レース「NASCAR」のレーシングスーツを着たバービー人形が9月に発売されるとかいったリリースを適当に処理してから青山で開かれたジャストシステムの発表会へ。今や飛んでいるところを落とされた鳥も同然の浮川和宣社長が登場したのは良いものの、横に専務で奥さんのえっと初子さんだったっけ、が日にちにちなんで織り姫と彦星、みたく並んで座っていて、この会社が未だにやっぱりなところを見せつけられる。とはいえゲーム業界にはジャストの2人を足しても持てる迫力の足下にすら及ばない奥様がいらっしゃれるので、それほど非難がましい思いは浮かんでこないんだけどね。

 8月の新刊文庫の案内からあれやこれや。早川書房から遂についにつーいにあの森岡浩之さんの最新巻「星界の戦旗」第2巻が出るみたい。あと東京創元社は遂に邦訳なったキム・スタンリー・ロビンスンは「レッド・マーズ」が上下巻で発売される予定とか。新潮文庫からは須賀敦子さんの「トリエステの坂道」が出て真保裕一さんの「ホワイトアウト」が出てとなかなかのラインアップ。とどめはメディアワークスから、上遠野浩平さんに緒方剛志さんのコンビがまたまた贈る「ブギーポップ・リターンズVSイマジネーター」の「パート1」「同2」だぁぁぁぁぁ。ってもどんな話になるのかは一切不明だし知ってもないので、今はとにかく予定どーりに8月10日に発売されて、再びの興奮を与えてくれることを信じて止まない信じてます。

 日販の週報でこれらキラ星のごとく並ぶ(我が趣味的キラ星)本の名前を見てもなお、その上を行く驚きを与えてくれたのが8月21日に発売されるとかゆーその名も「ポケットハローキティ」だ。中身はほとんど一緒だけど、こっちはどーやらピンクに塗られているらしく、あっちが吉備団子ならこっちは桜餅だな、ってな印象を抱く。すでに社内社外でのウケが良さそうなんで、これが売れたら任天堂も「次は・・・」とさらなるキャラクター展開にちょっとは腰を入れるだろーね。値段は2500円と同じだけど、プレミアムなしでさっさと手に入るかなあ、と既に購入の意志を固めたおっさんが約1人。


【7月6日】 小沢一郎があれやこれやらしいが、関係なく先に進む。えっとAMD(マルチメディア・タイトル制作者連盟)って団体からリリースが来ていて何でもネットワーク上だけで発表するとゆー初のケースとなる「白書」を7月14日に創刊するんだとか。紙媒体とネットとの連携とゆーか紙媒体に発表したものをままネットにも出すってなケースは多分前にもあったと思うけど、ネットだけってのは聞いた記憶がない。まあ何しろ「ネットワーク・コンテント白書」ってくらいで扱っている内容がネットワーク上にある様々なコンテンツだったりするから、ネットだけって発表の形態もアリかな、って思う。

 しかし聞くとネットワーク上にあるコンテンツをままリンクして、最初に「こんなんありまっせ」的説明を付けるその内容は、意ってしまえば他人の褌で相撲を取るような雰囲気があって、これはAMD実に旨くやったもんだとその手法に目からウロコが落ちる。紙だと最低1年は変更が出来ないけれど、ネットだとリンク元はともかくとして実際の運用に供されているリンク先はのべつまくなし更新されるから、見かけ上は常に最新のデータが入ってる「白書」ってことになる。紙をするより正直安いし、これは一挙両得どころか3得、4得だあ、なんて思ったら「どこからもお金もらってないし広告だってないし購読料だってとれないし」とまあ事務局の人に言われてなるほど先駆者は常に逆風にさらされるものだと同情するけど金はあげられない。とりあえず宣伝だけしときましょう。オープンは14日の午後1時。場所はここらへんですぢゃ。

 スポンジにプリンってことは食い物かそれも甘くて美味しいカステラ入りなプリンアラモードの話だな、なんて思って買ったらなんと食い物は食い物でも食うのが恐ろしくなって夜も眠れなくなる狂牛病の本だった、とはちょっと作った話だけど、リチャード・ローズの「死の病原体プリオン」(草思社、1900円)はニューギニアの奥地にいた食人習慣を持つ人たちの間に流行っていた奇病から筆を起こして、やがてちょっと前に全世界の牛肉ファンやらハンバーガーファンやらをヤキモキさせた「狂牛病」へと至るその原因に、「プリオン」と名付けられた蛋白質の存在を解っている範囲でつまびらかにしていて、読んでこれはもしかしたらエボラ出血熱とか後天性免疫不全症候群とに匹敵するかそれ以上の恐怖を、今この世界に生きている僕たちい与える可能性があるんじゃないかと、そんな気がして夜が眠れない。昼にはぐっすり眠れるのに。

 難しいので詳しい研究の概要はそっちの人に譲るとして、面白かったのはカート・ヴォネガットの「猫のゆりかご」がこの「プリオン」を解く鍵になっているって事と、ノーベル賞をめぐってしっちゃかめっちゃかな科学者のバトルが繰り広げられたって事。とくに前者は最近はとみにその地位が手かしているとついに朝日新聞にまで書かれてしまってどうするんだタッチーマリッペ! ってな思いすら浮かんでいる「SF」が、アメリカではまだまだ現役の「未来予言書」としての昨日を果たしてってことが解ってSF人(えすえふびと)としてちょっぴり嬉しくなる。「いまさら何言ってんだか」ってなヴォネガットのセリフが自信にあふれていて良いなあ。でいったいどーゆー話だったんだったっけ、「猫のゆりかご」って。

 劇場公開も間近な映画の原作本って触れ込みながらその薄さが手にも目にも最高のバーバラ・ガウディ著の短編小説「キスト」(新潮社、1500円)を買ってあっとゆー間に読み上げる。よーするに死姦しかできない女の子の話なんだけど、つき合っていた彼氏が死んでしまってもなおその腰にまたがろうとする主人公の心境を、これは理解するなんてたぶん絶対に不可能だと思う。けどそういう女の子がいたって不思議じゃないことくらいは認識しており、だからごくごく当たり前に死体と添い寝する彼女の物語を、冷静に淡々と読むことができた。昨日読んだ本からの学習効果、かな。

 ついでにフランス書院ってなエロ小説の老舗から出たハードカバー「花闇」(1500円)を買う。秋元玲於奈って男性か女性かも解らない「覆面作家」の作品らしーけど、中身はフランス書院的やったもんがちぬいたもんがちな小説とは趣を事にして、やったもんぬいたもんは確かに登場するけれど、その土台となる京都は島原の遊郭に引き取られた少女の陵辱と調教の物語は、少女がプロの遊女となっていく様を描いていて歴史小説としての役割も果たしている、ような気がする。すべてが歴史的に正しい考証なのかどうかは確かめる術を持たないから解らないけれど、頭に結構な勉強になり、ついでに下半身にも結構な勉強になる、稀にみる官能小説に仕上がっている。あとは作者の正体だが、さて本当にいったい誰なんだ?


【7月5日】 クロアチアが買って権利が残った(何のだ?)ことに祝杯を上げつつ惰眠。目覚めると朝の10時過ぎで今日も「ファンシーララ」を見逃したと残念な気持ちにちっともならず、むくむくと起き出して「サンケイスポーツ」をポストから抜いて来て中を広げて茫然。いや別にカズがどこのチームに行くのかなんて関係なくって、文化芸能の欄でどう見たってヒットしそうもない西洋アニメの「ムーラン」と「アナスタシア」が、超ワイドで取りあげられていて「アニメ戦争勃発」なんて感じで紹介されていたことに、書いた奴の時代錯誤ぶりを感じて嫌な気分になる。

 ってのはあくまでも「サンスポ」が未だに口にするところの「ジャパニメーション」好き故の事なのかもしれないけれど、昨年の「ヘラクレス」その前の「ポカホンタス」の惨敗を見るにつけ、「ノートルダム」なり「ライオンキング」なり「美女と野獣」といったロマンスなり成長といった世界に普遍のテーマならまだしも、西洋の神話とか伝説とか伝記とかいった故事来歴にのっとった事柄など、日本人は微塵も有り難く思っていないのだという事だけは確実に言えるような気がする。秋の「キャメロット」に来年の「プリンス・オブ・エジプト」も同じ理由で却下、ね。

 それに何よりあの絵だもん、動物だったらまだしも人間のそれもベムベラベロを更に醜くしたような印象しか持てないあのキャラクターに、どうして感情移入できようか、ってのもあるいは「サンスポ」がこの期に及んで使うところの「ジャパニメーション」に脳神経まで犯された人間の偏見に満ちた意見なのかもしれないけれど。どっちにしたって結果は夏には出る。勝つのは当然「ナデシコ」だあって、やっぱ莫迦ばっかだなフジサンケイ。だたし少なくとも僕は「甲殻機動隊」なんて書かなかったけどね。

 へなへなになったところで気を取り直して銀座へ。日曜日の銀座を1人歩く僕は誰? ってな世間の秋風をはや感じつつも、修理を依頼してあった「ロイドフットウェア」まで靴を取りに行く。すでに履き始めて5年は軽く経つUチップはこれが2度目のオールソール(靴底の全とっかえ)でもう1足のストレートチップはこれが1度目。すでに崩壊してから2年近くは放ってあった両靴だけど、珍しく初台やら永田町から有り難い寄付を頂けそうだったので、これが最後のチャンスと思った次第。さても次の寄付は頂けるのかな。

 1足で9000円の修理代を高いと見るか安いと見るかは人それぞれで、同じ金を払えばスニーカーの新品が1足買えてしまうってのも納得できる意見だけど、たったの9000円でちゃんとした革靴が手に入るってのはお得なんじゃない、って言えばそう理解して頂けるでしょう。ただしここんとこ真っ当な仕事から離れて革靴を履いて仕事に行く機会がめっきり減ってしまってるんで、治したは良いけれどいつまでも履かない可能性だってある。それでもここんとこの状況にいっそリクルートスーツでもなんて思っているくらいだから、機会は遠からず訪れるかもしれず、そうならなくても貧乏の果てに食べ物が尽きた時、革靴なら煮れば食えるから良いかって考えもあるから、今直してやっぱり正解だったのかも。旨いかな?

 まま秋葉原へと出て「秋葉原デパート」でサングラスを作る。度付きで1万円はたぶんお買い得、だけどこのツラ(とゆーか頭)に似合うサングラスなどあるはずがなく、出来上がってもきっとかける機会なんて滅多に来ないんだろーなーと散財をちょっとだけ後悔する。ついでに今かけている眼鏡のレンズを計測してもらった当たらしい度に変えてもらい、かけると世間のなんとくっきりすっきりしていることか。今まで何となくぼやけていたものが、それこそ目尻の皺に頬の染みまで(たとえが悪いぞ)見えてしまう。もちろん逆に美しさだって倍増される訳だから、当該な人は安心して僕の前に立ってやって下さいな。えっ、あなた、誰?

 近所の西武百貨店の書籍売場でなぜかレンタル落ちのビデオの安売りをやっていたのでごしゃごしゃと漁り、かの大張正己さんが監督からキャラクターデザインまでを務めた「ゴウカイザー」の2巻と3巻をそれぞれ500円で購入する。1巻はすでに冬のブックショウで購入済みで、これで一応全巻がそろったことになるのかな、それともまだまだ続きがあるのかな。まあアクションやら迫力やら確かめる意味で買ったようなもの(もちろん女性陣のド迫力なボディもだ)、「VIRUS」が終わって寂しい思いをしていた身にはこれでも慈雨に違いない。

 あとはかの横山智佐さんが顔出ししてコスプレまでやったってくれている「時空戦士魅鬼」をゲット。昔AMDが新宿で開いたイベントで、実際に着ていたコスチュームってのを見たことがあったけど、自らがスタント抜きでやったアクションは果たして「シャイダー」のアニーかそれとも昨日の「ロゼッタ」か。その姿を早く間近に見てみたいって気持ちがあるけれど、一方でせっかくの「トリスアギオン」で感動した智佐さんへの賛辞が崩れるのも怖かったりするので、見るのはしばらく先に置こう。これ、面白いですかあ。

 期待の森博嗣さんの新刊「数奇にして模型」(講談社ノベルズ、1100円)を買う。いわゆるモデラーたちの生態を扱った物語と言えるけれど、ちょっぴり問題視されそーな部分があって評価に苦しむ。つまりはモデラーの「異常性」をクローズアップされかねない(そんなものがあるのかないのかは別)部分があるってことで、これが作者の理解している「モデラー」の生態なのかととられてしまった時に、物議を醸しそうな予感がする。作者のファンには一般からは理解されそうもない趣味の持ち主だって結構多いから、これは裏切り行為だと非難が出る可能性も皆無とはいえない。

 が、おそらくはそうした部分ではなくむしろ、異常とか正常とかいった規範を理解しあうよりも個々の違いを認識すべしってな事を言いたいんじゃないか、だからつまりは「そういう人もいる」けれど「それがすべてではない」と言いたいんじゃないか、とまあそう考えてなんどか読み終えることが出来た訳だが、さて果たして世間はどう読むか。自分を含めて都合の良いように「理解」しちゃうのがファンってものだから、あるいはなんら問題は起こらないかもしれないけれど、それって逆に作者の意図から離れているような気もするし、つくづく難しい作家だと、今さらながらに森博嗣ぎさんのことを「認識」する。


【7月4日】 せっかくなので「ウィンドウズワールドエキスポ/トウキョウ」に行く。朝の10時だってーのにもう30度超えてんんじゃーねーかってな暑さ、にも関わらず幕張メッセの通路にはぐじゃらっと人が並んでいて、昔「マックワールド」でよく見られた光景が、「ウィンドウズワールドエキスポ」の開場時にも見られるよーになったことに、今の圧倒的なまで開いた彼我の差を痛感する。いくら無理難題押しつけられよーとも、あのままイベント仕切ってりゃー、もうちょっと良い目もあったかもしれんなーと、未だ「マックワールド」だけは開き続けているどこかの会社の裏目な人生を嘆く。ひと事じゃないんだけど。

 場内を散策、っても目当てはコンパニオンなお姉さんたちで、トレンドマイクロは「ウィルスバスター」の宣伝に動員したピンクの看護婦さん姿のコンパニオンに、惹かれたけれど恥ずかしいから写真はとならない。富士写真フィルムだったかなのブースでは、壇上でポーズを取るハイレグなお姉さんをデジタルカメラで取り放題ってな企画をやっていて、すかさず近寄ってカメラでぱちぱち。ワールドカップのスポンサーだからかボールを持ったり人形を持ったり立ったり座ったりするお姉さん、群がる男をものともせずにホホエミを絶やさない当たりに、プロの根性を感じる。撮ってる自分もプロの根性で最前列に抜け出して正面からさらに何枚かパチパチ。望遠が壊れている悔しさに地団駄を踏む。

 抜け出して駅前のプレナでUFOキャッチャー800。400円を投入してパンダを1つゲットして、これで前回寄った時にゲットした「バーバパパ」に続いて、幕張では2つめの釣果となる。とはいってもその後でスヌーピーを狙って失敗し続けたりプーさんに苦労させられたから、1つ900円はするパンダになってしまい、こんな事ならおとなしく船橋西武が突如売り出した「お買いもの熊」の縫いぐるみでも購入しておけば良かったと後悔する。「おかいもの、おかいもの」のあの熊を型取った縫いぐるみ、大きいのが35体限定4800円で出ていたのを金曜日に見掛けて週末にでも、と思って後で寄ったらすべて売り切れ、115体限定の小さい3800円の熊しか残っていなかった。嗚呼我が人生やっぱり裏目続きだ。字画が悪いのか?

 幕張から秋葉原へ出て新作LDなんかを見て遊ぶ。行き着けのお店で劇場版の「エコエコアザラク3」を購入、これでTV版のBOX1、2とあわせて佐伯日菜子版「エコエコ」をコンプリートだぁぁぁ。ってことはもうこれ以上は佐伯版「エコエコ」は楽しめいないって事でもあるので手放しでは喜びたくないんだけど。考えて見れば97年の2月からスタートした佐伯版「エコエコ」、某工業新聞がでっかく取りあげると売れない、ってな自慢にもならないジンクスに引っかかって放映打ち切りの憂き目に会い、けれどもじわじわと盛り上がる人気にやがて劇場映画化なんて栄光もつかんだ貴重な1作、なのでこれでうち止めなんてことにならずカルトでも良いからさらなる人気を獲得して戴きたいってもんだ。その方がLDの値段も上がるし、ね。

 ものはついでと帰りに「リバティー」で佐藤嗣麻子・吉野公佳版「エコエコアザラク2」の箱ってゆーか「1」も入れられるケース付き初回限定バージョンを購入。付録のポストカードが1枚ちぎられていたのが業腹だけど、値段も安かったから良いでしょう。いずれは「1」も買って「エコエコ」映像版はコンプリートにして、こないだ買った「ねらわれた学園」と会わせてテレビ東京&円谷映像深夜カルト特撮シリーズもうち止めにしたいところだけど(「女神転生」は1話でパスしたから)、今日から始まった「仮面天使ロゼッタ」に再びなカルトの香りを感じてちょっとビビビッ(byねずみ男)と来る。

 街に頻発する吸血鬼の事件とは関係になく、ストーカーしてるんじゃないかと疑った父親(潮哲也さん)が実は謎の戦士ファラオンと知って驚く娘(吉井怜ちゃん)、吸血鬼につかまって襲われていた時に現れた父親は娘の前では変身できず、親子ともども地獄行きか? と思われた瞬間、少女の持つペンダントが輝き出して、少女は「仮面天使ロゼッタ」となって闘うのだったぁぁぁ、って展開はまるで日曜日朝に放映していた「トトメス」か。真夜中のローカルじゃなければきっときっと全国に散らばって存在する「トトメス」ファンをはじめ、あの「パイパイ」「イパネマ」「ポワトリン」「トトメス」「竜宮城」「シュシュトリアン」と流れた(抜けてるのないかな)美少女変身ヒーロー物のファンたちを、再び驚喜乱舞させることだろー。

 円谷映像のくせして派手な特撮もCGもほとんど使われておらず、変身シーンも適当で戦闘場面のアクションも迫力不足で怪人の造形もイマイチと、真夜中らしい低予算が透けてみえる造りだけど、そんなこたあお構いなしに「えいえいっ」とか叫びながらパンツ見せて闘う「ロゼッタ」の姿に、美少女変身ヒーロー物の醍醐味をきっと感じて頂けることでしょう。ただし主役の風見あすか役の吉井怜ちゃんは、変身した「ロゼッタ」には入ってませんから気を付けて。いくら見せてくれたって「仮面」とったらポン! だったら興醒めだし。どこかの雑誌で「ロゼッタ」やってる人の顔を取りあげてやってくれないかなー。


【7月3日】 せっかくだからタカラの内覧会の続き。今や国民的なんて小さい言葉じゃ収まらないくらい全世界的な人気を獲得するに至った「ビーストウォーズ」で、新作やら参考作やらがグジャラグジャラと出ていた。中でも注目はたぶん冬の映画化でアニメ版「ビーストウォーズ」に、ゴリラのコンボイとライオンのコンボイが一緒に出演することを記念して作られた製品2体。うち1つはゴリラのコンボイ指令が真っ赤になった俗称”血塗れコンボイ”正式名称「バーニングコンボイ」で、その迫力たるや海洋堂が限定で発売した返り血を浴びたケンシロウもかなわない。

 もう1体は「フラッシュライオン」と名付けられたライオンコンボイの特別版。といってもこちらは見かけは通常のライオンコンボイと代わらず、ただ手足の差きっぽが金色に塗られてちょっとしたゴージャス感を出している。いずれも値段も発売日も詳しいことは解らないけれど、おそらくは年末に向けて何らかの商品展開があるのかも。劇場化記念ではブリスターパック入りの特別バージョンが他に幾つか発売されるみたいなので、コンプリート狙いの人は忘れずタカラをチェックだね。「ビーストウォーズ」関連ではリング内で駒回しして倒れたら負けなゲームとか、ボードゲームが発売される予定だけど、期待しているトレーディングカードゲームは今のところ出てくる様子はなさそう。「ピカチュウ」にも厭きた男の子ならやってみたいんじゃないかと思うから、是非ぜひ検討してやって下さいな。

 「東京キャラクターショー」の主な出展内容が解ったのでチェーック! まずは期待の声優ショーでは角川書店に桑島法子さんが登場してサイン会を開くみたい。ナデシコはルリルリが主役だけど法子さんはやっぱり人気者、だからね。ハドソン・タカラの「ボンバーマンビーダマン」の方には寄らないのかなあ、あっちも一応主役なのに。せからこの会社ちょっと知らんのやけど「VITAL MUSIC JAPAN」って会社に芝原チャコさんが来るみたい。もう1人の浅田葉子さんって有名な人? 実はあんまり声優って詳しくないんで、当日はよーっく観察してみよー。あとはボトムアップが「ドキドキON AIR2」に出ている永島由子さんかな。ををこれは「時空転抄ナスカ」に柳原竜子出演している水野愛日さんがパイオニアLDCのブースに登場だ! でも柳原竜子って誰だったっけ? もはや覚えていないのであるイリャ・テッセ。

 ホビー関連ではやっぱりなタカラの「ネオ変身サイボーグ」が勢揃い。ついでにサイボーグ研究所の安彦さんも来場して、きっとその異色なキャラクターをご披露してくれることでしょーね。アンバランスでは9月発売予定とかゆー「ラングリッサフィギュア」の展示と予約受付を実施、せからコナミが前にも書いた絵が結構好き系な「かってに桃天使!」関連グッズがいち早く「こなみるく」にお目見えだ。等身大フィギュアで有名なペーパームーンが新作を展示するとかってあるけど、エヴァにナデシコにサクラはやったのかな、次はいったい何なんだろー? しかしもっと凄い出展社はなんと言われようとキャラクターストーン/高尾コンクリートに決定! 「著作権使用許可のキャラクターを自然石に手彫りしたもの」って一体何なんなんだ?

 たしかに湯川専務は「専務」だが、僕たちが認識している企業の専務取締役ではない。つまりセガ・エンタープライゼスはこの6月26日に開かれた株主総会以降、執行役員制度ってのを導入していて商法でいう取締役は例の秋元康さんを含む外部取締役3人を合わせて合計たったの10人になってしまい、鈴木裕さんを含めて取締役連中はすべて役員を退任し、「執行役員」という対外的には1従業員に過ぎない役職に戻された。その「執行役員」にもたぶん社内的な意味での「専務」と「常務」とうタイトルがついていて、湯川専務はだから「専務執行役員」ということになる。だからきっと宿帳には「会社役員」とは書けないんだよね。

 ってことを取材して「じゃあ湯川さん専務じゃないじゃん」と言ったら「だから取締役とは言ってないでしょ」とかわされたのにはギャフンとしたけど、すぐさま返事があったところを見ると、社内的にもその返ありゃこりゃ議論があったんだろーね。「聞かれたら?」「こう答えろ」ってな議論が。けど演技が素人とは思えないくらいに板についてる湯川さんが、実はセガの1社員であることには変わりがなく、ってことですでに大量のマスコミが、湯川さん宛の取材を申し込んでいて今は引っ張りだこなんだとか。本業のサードパーティー慣らしの仕事も11月20日に向けていよいよ正念場って時だけに、しばらくは忙しさに酔っぱらってバッティングセンターなんかに行くヒマもないでしょう。なにぃ第2弾が来週撮影だ? そんなヒマあるのか?? でも見てみたいって思わせる、さすがは太っても秋元さん、なんだねぇ。


【7月2日】 1マスコミ人としてやはり今朝のスポーツ新聞はすべて買わずにはおかれない。それは過去を反省してその過ちを認めつつ、よりよい紙面とは何かを考え未来に向かっての糧とするためであり、常識的に考えれば当然であってもヤジ馬的には異例とも言える事態にメディアがどんな反応を示したのかを監視するためでもある。

 一般紙にははなから期待はしていない。欲望という人間において最大の欲求を斜に構えてやり過ごし、おためごかしであたりさわりのない言動でお茶を濁すか、いっそはじめから一切無視するに決まっていると予想していたからだ。その点でスポーツ紙は正直に、欲望を満たすべく口はばったい真似をせずにストレートに物を言う。それが裏目に出ることもままあるが、しかし人の煩悩をありのままに見せてくれることも少なからずある。だからスポーツ紙には期待して、昨日のあの事態をいったいどういった具合に報道するのか、とても興味があった。

 だが、今朝ポストに届けられた「サンケイスポーツ」を見た時に、まず起こったのは怒りだった。どうしてこうなるのか、いったい何が起こったのか。人権に配慮する気持ちは解るが、だとしたらいつものような扇情的な、けれども時に鋭く本質を付く報道姿勢はいったいどこに行ってしまったのかと、非常に嘆かわしい気持ちになった。あるいはメディアとしての特質かもしれないと、他の「スポーツ報知」「日刊スポーツ」「東京中日スポーツ」「デイリースポーツ」を買って当該の箇所を探した。

 だがどれをとっても同じように、人権への配慮かそれともさらにバックに控える権力への配慮か、扱いは小さくかつ写真はモノクロというおとなし過ぎる報道に徹して、読者としての僕の心をわくわくさせてくれなかった。唯一「スポーツニッポン」だけが大きく扱っていたが、これとて写真はモノクロに過ぎず、どこかタイミングをズラしたような違和感がうかがえた。

 なぜジャストミートしないのか。考えて至った責任はやっぱりミウラカズヨシさんにあるのでは、ということだった。ミウラカズヨシさんといっても中の面で「始動」と書かれたサッカー元日本代表の三浦和良のことではなく、当然のごとく東京拘置所から釈放された、三浦和義元社長のことだ。彼がいたからこそ、新聞はかくも及び腰な記事しか掛けなかったのだと、邪推とは解っていてもどこか釈然としないやるせない思いにとらわれた。

 今朝づけのスポーツ紙は「スポーツ報知」を除くすべての新聞が1面からカラーでドーンと三浦さんのことを報道していた。芸能面も社会面の関連記事で埋め尽くされていた。だからなのだろう、あの空前の事態にメディアは紙面を割くことができなかった。そして想像だが事務所的な配慮から、扱いも小さくか非扇情的なものになってしまった。そう考えるしか合点がいかない・・・えっ、おまえは三浦さんへの集中豪雨的報道を反省するためにスポーツ紙を全紙買って読もうとしたんじゃないのかって? 誰がそんな面倒なことをしますか。決まっているじゃないですか、昨日あった事態とはそう、あの江角マキコが「ショムニ」姿で「ヤクルト×巨人戦」の始球式を努めたことに。そして期待していた報道はそう、「見えたら見えたでしょ」と言ってのけた対象が、しっかりとカラー写真ででっかく写っていることに。

 だがしかし。「スポニチ」は写真こそ10段ぶち抜きながら巧みにその”瞬間”をはずしているようで、かつ後からエフェクトを加えたのかかどうかは判然としないものの、見たい場所をうまく影にして視認を難しくしてある。「デイリースポーツ」は5段抜きながらこれもフォロースルーに入った瞬間で微塵も見える角度ではない。カメラ位置からすればモーションから足を挙げた瞬間を、後ろから取ればチラくらいは行きそうなのに、わざとしか思えないツマラナイ写真でお茶を濁してくれている。

 他紙にいたっては問題外。2段から3段と小さくかつ球を頭の上から振り下ろす瞬間を撮ってあり、足は伸びているもののうまーく暗くしたり薄くしてあって(エフェクトか)、見えそうででも見えないように配慮してある。各社ともまるで計ったような構図に、あるいは謀ったのではとの思いもムクムクと頭を持ち上げてくる。こうなれば期待はゲリラな週刊誌だが、果たして明日発売の「フライデー」はどんな処理をしたのか、希望は当然中央カラーページでの連続写真だが、今をときめく女優だから、意識してその”瞬間”は外してあるかもしれない。となれば次は来週発売の「フラッシュ」だけど、しかしそうなるとネタ的に古くなるからキツいかも。

 中山美穂ならいざしらず(一番搾りは前の「味噌サザエ」の方が良かったよーグスン)、たかが江角になんでそこまでと突っ込む人もいるけれど、たとえ何であれかんであれ熱血熱中に突き進むのがスポーツ紙の心情、それをこの程度の写真で手を打つとは、やはりメディアとして義務を果たしていないと断ずるより他にない。そうでないと言いたいのなら、担当者は昨日の写真をすべて焼き、前面を使って掲載すべきだとここに広く訴えよう。ついでに「焼き増しサービス」もやってね。

rika  などと書いていると、自分が「とても」下劣なヤツに思えてくるが、とんでもない決してそんなことはありません、僕は「とてつもなく」下劣なのです。だからタカラが浅草の産業会館で開いていた年末商戦に向けた商品の内覧会にも、朝1番で駆け付けて目当てのフィギュアの前に陣取って、バチバチと写真を撮りまくっているのです。

 目的は当然のことながら今朝づけで新聞の記事にしたアニメ版「リカちゃん」の放映に合わせて発売されるとゆーアクションフィギュアを見物するため。息急ききって駆けつけて、飛び乗ったエレベーターを降りて受付を済ませて一番手前にある一番賑やかしいブースへと向かうと、そこには燦然と輝く「スーパードール リカちゃん」が、お立ち台に変身前と変身後の2パターンづつ、3人分の計6体並んで微笑んでくれておりました。ああ感動。

 手足の間接が曲がるタイプの人形に、一体成型の髪がついた首がのった過去の歴史では極めて異例の「リカちゃん」は、パンツスタイルの紫色の衣装に身をつつんでいるの普段着が「ドールナイト」で、短いスカートにスパッツ姿(これが残念)のソソる格好が変身後の「スーパードールナイト」。髪型に若干の差があって、単に衣装をかえれば済むってもんじゃないから、ファンなら絶対に両方買わずにいられない。

isam  ズルいけれどウマい戦略、でもこれだけのクオリティで値段がたったの1980円ってんだから、3人分の6種類をコンプリートしたって大した出費にはならないよね。ついでに変身アイティムも揃えれば、あなたも明日から「ドールナイト」のマスターである「香山リカ」になり切りだぁ。ってもねえ、流石にアイティムは男には似合わないかもしれない。あと男の子の人形「スーパードールナイト イサム」も。

 ただ、ちょっぴりハネた髪型はどこか「ミッチー」を思わせるところがあって、素体を利用して衣装を作って着せれば本当の「ミッチロイド」が作れるかもと、ホビー屋魂をきっと動かすことだろー。ちなみに半ズボンはないのでショタな人には向きません。アニメ版「リカちゃん」ブースには主役キャラと同じ衣装を来たコンパニオンが立っていたけれど、そこはプロ向けの展示会だけあってむらがり写真を撮る人も、僕1人くらいでありました。なかなか良かったんだけどなあ。このコスプレで、一足早く夏のコミケでデビューすれば、先取りな人だと後に賞賛されるかもしれんのに。頼んで連れ出すか。

miyu  コミケと言えば期待したいのが冬ではあまり見なかった(寒いからね、裸足だし)「吸血姫美夕」だけど、タカラではアクションできる素体を供給して作らせたと思われる、「吸血姫美夕」ほかいろいろなアクションフィギュアを展示していて、それ系なメディアの関心をぐぐぐぐっと惹きつけていた。ちょっぴり陽気な格好で暗い雰囲気が微塵も感じられなかったけど、顔立ちが「ツクダホビー」同様微笑んでいるから、地味な格好はやっぱり似合わないのかもしれないね。

 ホビー系のブースだけに、隣りでは例の「ネオ変身サイボーグ」が、最初に出た黄色いバージョンだけでなく、ガンメタバージョンやら外側がグレーのバージョンやら金色のバージョンやらといろいろと出展されていた。サイボーグ研究所の変な髪型をしたお兄さんも先頭に立って客引きに勢を出していて、タカラのこっち系にかける意気込みの本気(マジ)さが伺われた。変身サイボーグの敵にあたる「宇宙人ゼロス」も再販される予定なので、ファンならやっぱりコンプリートだ。懐かし系では「鋼鉄ジーグ」が昔のパッケージもそのままに再発の予定。あとは「ミクロマン」を待つばかりだね。

 タムソフトが9月に発売するコミュニケーションRPG「ナイト&ベイビー」の発表会に行く。会場には入り口にピンクのカバな「ベイビー」が立ち、行き過ぎる人たちから頭をポカポカなでられて、はや結構な人気を見せていたけど、男の子的な期待はやっぱり女性で固めた「ナイベビ隊」の面々。「ナイト」の格好をした女性軍団が会場内のそこいら中に立っていて、タイツだけどムチッとした足から色気を発散させていた。イベントが始まってからは舞台に上がって音楽に合わせて腕をフリフリ、この格好にあたしゃヤラれました。ビンゴで当たると発売日に会社に来てくれるってことになっていたけど、この時ばかりは本気で当てに行きましたからね、あたしゃ。

 まあウチみたいな会社に来て貰っても逆に困るだけなので、遠慮して当てはしなかったけど(負け惜しみ)、ソフト自体は完成にはまだ時間がかかるにしても、オープニングのCG部分の出来はそれなりに3Dで食べて来た会社だけのことはあって、キャラクターの可愛いしぐさも相まって結構なクオリティーを見せていた。先頭場面はこれはシステムだから解らないけど、テレビで見れば角もとれて結構美麗でかつスムーズに、キャラクターの仕草やエフェクトを楽しめるのかもしれない。キャッチに必須なTVコマーシャルはインパクト最高。ミリオンはちょっちキツいかもしれないけれど、そこそこの見当はしそうな予感は今のところしてる。とこのくらいに止めておき、もっと誉めて欲しければ「ナイベビ隊」を今すぐわが社へ派遣してちょ、っとお願いしてみましょー。


【7月1日】 超人気だという割には1度も見ずに終わってしまった「ショムニ」だけど、あの椅子に座って足組んだ美女軍団(1部割愛)のポスターの迫力だけは、はがしてもって帰りたいくらいの衝撃度があったよね。でもやっぱ見るならナマが良い、ってことで天気の良い日は「大手町ファーストスクエア」と富士銀行なんかが入っている「ファイナンシャルセンター」(だったかな)の間にある広場に行って、椅子とか花壇の淵とかに腰をかけて足組みながら弁当食べてるOL軍団の御足を、横目で眺める今日この頃でありました。

 その数無数、とまではいかないまでもプライドでなる丸の内OL気位でなる大手町OL(どっちもおなじか)ってなくらいの日本でも有数のOL地帯。オープンエアな環境で弁当食べてる姉ちゃんたちの見かけは「ショムニ」も吃驚で、歩く速度もついつい緩みがちになる。これだけ揃うといっそ「大手町ショムニスクエア」とか呼んで名所にでもしちゃえばいーんだろーけど、あんまり有名になるとそこで弁当食べることがステイタスになって、昼の1時間前から下っ端OLが場所取りに勢だし、やがて遅れてご登場のお局様軍団がお重でも開けてる光景が予想できたりするので、ここは今のまま若手OLの密やかな一時の場としてやって戴きたい。でも時間間違えるとお掃除のおばちゃんがお茶飲んでたり、不景気でヒマなサラリーマンのサボリでいっぱいだったりするから、くれぐれもご注意、ね。

 めずらしく原稿書き。すでに一部報道では流れていたもののどこもその価値を解らなかったのが使っていなかったタカラ関連の記事を書く。すでに昨日のうちにすべてを聞いてはいたものの、締め切りが早いハンディに今日まで記事にすることができず、別の経済な新聞に「出てないか」ってビクビクしてた。まあ仮にでたところで上っ面な記事しか掛けないだろーし、別の流れた記事もやっぱりヌルくて、これでは正直オタクのニーズには答えていない、ってことで世界で第3位(実は最下位)の工業新聞の頑張り所と、筆をとり慣れないアニメやフィギュアの記事をしこしこと書く。むずかしいなあ。

 タカラと言えば昨日も「ビーストウォーズ」の映画化の話があってメディアミックス花盛りってなイメージを徐々に強めつつあるけれど、今日書いた話はそれより1億倍は凄い、何ってったってあの「リカちゃん」がアニメになってそれもTVシリーズとして半年にわたって放映されるってんだから驚きだ。えっ、驚かない? すでにビデオにはなっているからどーせそんなもんだろー?? ちっちっ違うぜそんなに世の中甘かぁねえぜ。何せ今度のアニメの「リカちゃん」、タイトルからして「スーパードール リカちゃん」ってんだ、「リカちゃん」一家が「リカちゃんハウス」でほのぼのホームドラマを繰り広げていると思ったら大間違いだ、悔い改めて先を読め(ちょっといばりんぼ)。

 まずこのアニメ、主人公は「香山リカ」とゆー女の子。なんだそれならとそこで思ってはいけません、この女の子が持っている人形が実は「リカちゃん」とゆーのです。でもって女の子の「リカちゃん」がその美貌故なのか、それともドジでノロマな性格故かひとたび危険に巻き込まれるや否や、人形の「リカちゃん」は変身して「スーパードール」となり、かけつけて主人公のピンチを救うのだ。仲間には女の子の人形とか男の子の人形とかもあって、闘う様はさながら美少女変身ヒーロー物、おまけにあのおかっぱ頭の「リカちゃん」と、違い「スーパードール リカちゃん」は真っ赤でおまけに「ダーティーペア」のケイみたく逆立っていて、可愛らしさとか優雅さからはまるで対極の位置にいる。

 これを果たして「リカちゃん」と呼んで良いのかタカラも最初は迷ったらしいけど、先代の社長で「リカちゃん」生みの親でもあるご老体が「オッケー」を出してプロジェクト実行。かくしてソフビな着せ替え人形の「リカちゃん」とは似てもにつかない、全長20センチのアクションフィギュア「リカちゃん」が、10月6日のアニメの放映とほぼ同時期に発売されることになっている。何があるとしたらこの「リカちゃん」、スパッツなんぞ履いていやがるんだけど、天上ウテナやイサミや電脳組を見るにスパッツは流行みたいなので、あのタカラもトレンドを入れているんだと理解して・・・やっぱそこだけは理解しない。パンツにしなさい。やっぱり。

 なにせ「セーラームーン」からこっち、大ヒットのない女児玩具の世界だけに強力な吸引力を持つ「リカちゃん」の名前を美少女変身ヒーロー物の世界に入れ込んで、グレートな売上を狙うってのは確実性のより高い戦略だろー。イメージの崩れを心配する声もあるけれど、なあに「ウルトラマン」だって「キッズ」になっているし「ガンダム」だってSDが人気回復の原動力になった。31年の歴史を積み重ねた「強い」キャラクターたる「リカちゃん」のファン層が、アニメ化で広がることはあっても経ることはないとタカラでもきっと踏んだんだろう。

 じっさい10月にフィギュア買おーかなんて考えている某記者もいたくらいだし、実際絵柄も結構キャッチーで、かつアニメの監督が「銀河鉄道の夜」の杉井ギサブローさんとあって、結構期待は面っている。「はれぶた」の後番組ってのが気に入らないけど、ここは再びな女児玩ブームの火付け役となってもらい、その元となるアニメなりコミックなりの隆盛をも、引き出して戴きたいものですね。世界でも初のTV版リカちゃんの絵が明日付けの新聞に出るので、リカちゃんファンは買って読もう。滅多に売ってないけれど(それは大問題だ)。

 「週刊ファミ通」500号記念のイベントに関するリリースが着ていたのでちゃらちゃらと書く。ふーん500号、凄いねえと昔からの読者じゃない気楽な気分で傍観者的に見ているけれど、JR山手線を1編成借り切って2週間にわたってゲーム関連の広告で埋め尽くすって発想は、今のアスキーには信じられない大袈裟ぶりで、大乗深いなとちょっと心配になる。まあ人の褌なんだろーけど。それは秋葉原駅前で7月末に開かれるイベントにも言えることで、旗艦雑誌「アスキー」が20周年をそれほどたいそうには祝われなかったのと比べると、今のドル箱がいったいどっちにあるのかを、顕著に示しているといえなくもなかったりして。

 金曜日発売だから中身はまだ言えないけれど、1つ凄い企画があって、それはもう亡命した金玉姫に偉大なる首領様が話を聞く? でなければ亡命したパーレビ国王にホメイニ氏が質問する? ってなくらいの意外性のある対談が組まれていたりして、だから何だったって思うけど業界的には結構世間を騒がせることになりそー、かな。お馬挟んでこれからも結構つばぜり合いがありそーだし。あとマカロンが壊した「ペコちゃんあさごパンマシーン」は・・・・ってこれも内緒、でも結構凄いことになっているから首を長くして発売を待て。柴田亜美ぃぃぃぃ、ハードな人生だぜいつもいつまでも。


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