縮刷版96年4月中旬号


【4月20日】 渋谷琴乃とゆー名前だったと思う。セブンイレブンのコマーシャルに最近まで出ていた女の子。テレビ朝日の「やじうまワイド」を見ていると、必ず1度はセブンイレブンのコマーシャルが入って、半分ぼーっとした頭に、けたたましい声で叫ぶ「ジカマキおむすび!」「ナマカップめん!」といったセリフが響いてきた。最近静かになったと思ったら、そうか違う人に替わっていたのか。ちなみに渋谷琴乃、セブンイレブンのコマーシャル以外では、雑誌「クレア」だったかのファッションページに1度だけ登場していた姿を見たことがある。その後の消息は寡聞にして知らない。
 図書館から借りっぱなしになっていた摩耶雄嵩さんの「翼ある闇」(講談社、1600円)を読み継ぐ。「美しく戦いたい、空に太陽がある限り」「愛あるかぎり戦いましょう。命燃えつきるまで」とゆー、日曜の朝9時台によく聞いたセリフをつぶやく探偵が登場する。新本格のお歴々が大絶賛で送り出した新鋭のミステリー作品に、かくもオタク心をくすぐるセリフが出てくるとは。ストーリーとは全然関係がないのだけれど、これだけで作品への親近感が湧いてくる。そーいえば「美少女仮面ポワトリン」の花島優子も、「不思議少女ナイルなトトメス」の堀川早苗も、その後ぱっとした役がついたとは、やっぱり寡聞にして知らない。「魔法少女ちゅうかなぱいぱい!」の小沢なつき、「魔法少女ちゅうかないぱねま!」の島崎和歌子は、けっこーあちらこちらで名前を見掛ける。「有言実行三姉妹シュシュトリアン」の広瀬仁美だって、なんかのポスターになって船橋駅に貼ってあったとゆーのに。
 話がどんどんとディープな方向へ向かいそうなので軌道修正。横浜フリューゲルスが横浜マリノスに負けて、名古屋グランパスエイトもジェフユナイテッド市原に負けてしまった。上位陣ではほかに鹿島アントラーズが勝ち、ジュビロ磐田が負け。リーグ1年目に大活躍して以降は鳴かず飛ばずだったアントラーズだが、今年は爆発的な得点力でトップ集団を突っ走っている。グランパスは守備の要となっていたトーレスの不在が響いたようだが、それにしても得点が0点とは。小倉の復帰が待ち遠しい。

【4月19日】 金曜日は若手記者の研修会があって朝が早い。6時に起きて7時に家を出て8時前には会社に入って、研修会が始まるまでの時間を「ポンキッキーズ」を見て過ごす。8時を早いなんてゆーと、ふつーの会社の人には怒られてしまうかもしれないけれど、新聞業界の人間にとって、8時は空前絶後の早朝、9時だって驚天動地の早朝なのだ。その証拠に、8時台の会社には、研修会に出席する若手社員とお目付役の年輩記者を除くと、編集の人間はほとんどいない。誰もいない会社って気持ちがいいなー、ってな具合には全然いかなくって、やっぱり家でせんべー布団に挟まれながら、ぬくぬくと寝ていた方が気持ちがいい。
 もっとも昨日と今日は、いつもならシンとしている早朝から、青い服を着た人たちが大勢、会社のあるサンケイビルをとりかこんでいて、なかなかの賑わいを見せていた。今の時期、青い服を着た人といえば、就職活動中の学生に決まっている。昨日と今日の2日間にわたって、会社のあるサンケイビル5階と同じフロアで、就職セミナーが開かれていて、開場の何時間も前から、整理券を手にいれようと学生が詰めかけていたのだった。それにしても、見事なまでに統一された学生のリクルートスーツ姿には、少しばかり違和感を覚える。奇抜な服装では採用されないと考えてのことだとは承知しているが、何もネイビーブルーのスーツでなくてはいけないってわけではないだろう。茶色はもちろんグレーのスーツだって10人に1人もいない。まだ女性のほうが、チャコールグレーにライトグレー、ダークブラウンにライトブラウンにカーキといった具合に、バラエティーに富んでいる。
 遠い将来、自分が面接する側に回ったとき、居並ぶブルーのスーツ姿の学生を見ながら、何と声をかけるだろうか。「没個性だね」。学生は返すだろう。「内面を見て下さい」。そんなもの解るわけがないよ。服装からだって何も解らないよ。じゃあ何で判断するんだい。判断できそうもないから、自分は面接する側には回りたくない。逃げっぱなしの人生だなーと我ながらあきれかえる。

【4月18日】 「新世紀エヴァンゲリオン」のフィルムブック第5巻(角川書店、590円)を買う。1冊に第拾参話から第拾六話まで4話分を収録しているから、1話分の説明が短い短い。それに第3使徒から第11使徒までの来襲を振り返った第拾四話なんて、写真をベタ焼きにした感じで、絵と字を交互に繰り返すレイアウトになっていて、1コマ1コマが小さい小さい。最後の2話がフィルムブックに収録される時も、同じような編集方法が採られるのだろーけど、果たしてテレビ放映バージョンのままで収録されるのか、あるいはビデオやLDにカップリングで収録される別バージョンが収録されるのか。フィルムブックもカップリングだったりして。
 夕方は渋谷で、アトラス21、宇宙企画、ジャパンホームビデオ、マックエー、九鬼の大手AVメーカー5社が共同で提供するホームページ「THE CITY」のオープン記念イベントに出席。AV女優がドリンクサービスをしてくれるってふれ込みだったのに、会場はスシ詰め状態の満員電車状態で身動きが取れず、ドリンクを飲むなんて余裕はカケラもない。ほんの5メートル先で行われているAV女優の撮影会にも、なかなかたどりつけず、人混みをかき分けようやく前に出ると、4人並んだAV女優は、卑怯にも全員服を着ていやがった。AV女優がストリッパーでも、服を着ていたらただの若い女性に過ぎない。いっそコスプレでもしてくれていれば別の楽しみ方もできたのにと、二次コンの気がある僕としては思った次第。
 コスプレならこちらとばかりに、近くにある古本屋の「まんだらけ」に寄ってコスプレ店員をながめる。でも全員イマイチ。仕方がないので吉村明美さんの漫画を探すと、「薔薇のために」(小学館)が10巻までそろって並んでいた。1冊250円はほかの漫画に比べて高い部類に入るけど、人気があるし出版年次も新しいから仕方がない。で、10巻をわしづかみにしてレジに持っていき、アタッシェケースに詰め込んで表通りに出る。まわりは道玄坂のホテル街。男1人で歩く場所ではないし時間でもない。おまけにアタッシェケースの中は漫画とフィルムブックとアダルトホームページのチラシでいっぱい。ここで行き倒れて、警察官にアタッシェケースの中身を見られた日には、ご先祖様に申し訳がたたないと、渋谷駅までの道のりを気張って歩く。

【4月17日】 電子ブック版の日本大百科全書が売れているとゆーことで、小学館に話を聞きに行く。昔からあるビルなので、昔ながらの雑然とした編集部風景を想い描いていたら大外れ。訪れたインターメディア部の部屋は、綺麗な内装に整然とした什器類、パソコンが何台も稼働しているのに、LANが完備しているのか足下を邪魔するコードがない。我が"表"日本工業新聞の編集局とは比べるべくもない。
 さて電子ブック版日本大百科全書、8万円とゆー高額商品であるにも関わらず、すでに2万セットのバック・オーダーを抱え、年内には倍の4万セットに届こうかという勢いで売れている。電子ブックにソフトがついて8万円と思えば高いが、25万6000円の百科事典が8万円で買え、おまけにポケットに入れて持ち歩けると考えれば安い。この品が、ソニーが受け持っている家電ルートよりも、小学館が受け持っている本屋で売れている理由は、比較する対象を明確にして、電子ブック版のアドバンテージを前面に打ち出して売っているからだろう。
 日本大百科全書とは対照的に、今ひとつなのが漫画をCD−ROMにした「マンガロム」。マルチメディアでございと、いろいろ工夫をこらしたのが仇となり、高くて解りにくい商品になってしまったらしい。17日から発売する第2弾は、値段をぐっと下げて、中身も普通の4コマ漫画を踏襲するものにした。ラインアップがつげ義春、山科けいすけ、相原コージってのが僕の趣味ではないが、CD−ROMならではのオリジナル企画もあって、ちょっと期待できる。
 そうそう、漫画のCD−ROM化といえば、扶桑社が5月25日にCD−ROMコミック「DiGi4」を発売する。こちらは「コニーちゃん」「ウクレレマン」の木原庸佐さんや、名前はよく聞くるじるしさんら、18人のデジタルアーティストの新作50本を収録している。簡単なインタラクティブ性、ゲーム性を持っていて、ゲームソフトやインタラクティブムービーほどではないけれど、「マンガロム」よりはマルチメディアに近い。既成の紙のメディアを拡張していくアプローチと、何でもありのマルチメディアをブレークダウンするアプローチのどちらが受け入れられやすいのか。答えは簡単に出せないけど、CD−ROMというメディアの可能性を探る意味からも、興味はつきない。そうこうしているうちに、新聞だけがデジタル化の波に置いていかれる可能性も、決して小さくないのだが・・・。

【4月16日】 大手町のKDDホールで「インターネット1996ワールドエクスポジション」の記者会見。いまや押しも押されぬインターネット界の有名人、村井純・慶応大学助教授が出席するとあって、広い会場にギッシリと記者や編集者がつめかけていた。村井先生は相変わらずのミカン顔。元気いっぱいに卓上のパソコンを操作して、参加している企業のお歴々をバックに、エキスポの進み具合をしきりにアピールしていた。
 日本ゾーンのグランドオープンと銘打たれた会見だったけど、発表の中身は日本ゾーンのリニューアルをするとか、新しいパビリオンがオープンするとかいった、中間報告めいたものばかり。もっとも当方、1月のスタート以来4カ月が経過しているのに、日本ゾーンに行ったのは片手で数えられるほどとゆー、担当記者にあるまじき怠慢ぶりを発揮しているため、リニューアルされたといっても、どこがどう変わったのか解らないし、どこがどう変わろうと興味がない。「アクセスする」「見に行く」という能動性が求められるインターネットというメディアでは、「アクセスさせる」「見に行かせる」ような仕掛けが必要なのに、このエキスポでは、その部分がまだまだ足りないような気がする。言い訳ね。
 会見もそこそこに、ななめむかいにある経団連会館へ。富士通のCD−ROMタイトル「TEO」のウィンドウズ95対応版が出るとゆー発表で、手塚治虫のご子息、ビジュアリストの手塚眞さんが出席していた。前にテレビで見たとーり、髪の毛に幾筋か金メッシュが入っていて、会場で流されたビデオでは、なんと金メッシュの部分を、ピンとアンテナみたいに立てていた。さすがビジュアリスト、見た目を気にする。会見では「TEO」に出て来る羽根の生えたイルカをぬいぐるみにして出すとか、小学館から絵本を出すとかいった話もあったけど、メディアミックスって、アニメやゲームのようにキャラクターががっしりしていないと、なかなか難しいと思う。少なくともCD−ROMだけは、いいソフトだから売れて欲しい。
 テレビ東京のお宝鑑定団に「コルナゴ」のロードレーサーが登場。パーツはすべてカンパニョロで、自転車をかじったことがある人なら、その豪華さに思わずよだれが出てくるシロモノだ。20年前の50万円が、鑑定の結果40万円に。自動車なんて10年もたてば査定はゼロだから、はるかにマシではなかろーか。ちなみに我が愛車の「ビアンキ」も、イタリアでは結構知られたメーカーだけど、フレームは台湾製でパーツは国産品、ホコリまみれでドロまみれとあっては、おそらく査定はゼロだろう。こうなれば乗り倒すしかないんだけど、最近エラくて(名古屋弁で疲れるので、大変なのでといった意味)よー乗らん。困ったもんです。

【4月15日】 世界文化社の記事を書く。同社のドル箱雑誌「Begin」のオンライン版が、16日からNECの運営しているインターネットサービスの「メッシュ」から提供されるとゆー話。インターネットブームのなかで、出版各社が「オンラインマガジン」なるものを数々提供し始めているが、インターネットというメディアの性格上、コンピューターとかネットワークに関するものがほとんどで、「Begin」のようなグッズ情報誌はなかった。どんなコンテンツになるのか楽しみといえば楽しみ。ところで、実際の雑誌とオンラインマガジンを並行して出していく上で、忘れてはいけないのが、お互いの連携とお互いの独自性をどう確保していくか。「Begin」の場合は、月刊誌の1歩先をいくリアルタイムな情報提供もあるし、雑誌で紹介している商品をネット上で販売する計画もあるから、この点はクリアしている。問題はトレンド情報満載のオンラインマガジンを、ネットワーカーが読むかということ。総編集長は「理工系のネットワーカーにシップスやユナイテッド・アローズの服を着せるんだ」と、意気盛んなところを見せていたが、果たして思惑どおりにいくのだろーか。
 午後は東中野に新しくできた学校「テラハウス」の完成披露会。小山学園とキャリア開発研究所が運営する、社会人教育・生涯教育を目的とした学校だが、昨今のコンピューター流行りを反映して、マルチメディアにパソコンにインターネットが設備の中にふんだんに取り入れられている。遅れて行ったので、6階で開かれていた披露パーティーで食い物をかき込むヒマもなく、上から下までグルリと周って、時間がなかったので、そのまま飛び出して電車に飛び乗った。何しに行ったんだろう。
 本屋で「パタリロ」(魔夜峰央著、白泉社、400円)の60巻と、劇場版「天地無用!」のノベライズ「天地無用! in LOVE」(ねぎしひろし著、富士見ファンタジア文庫、470円)を買う。「パタリロ」はもう60巻かあ。アニメになった頃から読み始めたから、もう15年くらいの付き合いになるのかなあ。最初の頃の「パタリロ」は、緻密な絵で怪しい雰囲気が漂っていたのに、次第にギャグ中心のストーリーになって、絵柄もすっかりギャグ調になってしまった。最初の頃はとんがっていたバンコランのアゴも、今ではパタリロほどじゃないけれど、ほっぺたが膨らんでまあるくなってしまった。でも、パタリロは相変わらず守銭奴だし、バンコランはクールだし、マライヒは嫉妬深いし、ヒューイットはロリコンだ。オレも相変わらず◯◯◯◯だ。さて、この◯に入る文字はなんでしょう。正解者には、"裏"日本工業新聞の優先購読権を差し上げますって、こりゃあ昨日と同じ引きだ。

【4月14日】 サッカーだサッカーだ。サッカーの試合ができるので、朝早くから起き出してユニフォームとスパイクとボールをバッグにつめてウキウキとしている。今日の相手は強敵と評判の産経浦安工場と、前に1回試合をして2点を取られて負けた産経営業局の2チーム。今日こそはこんてんぱんのけちょんけちょんにしてやるからな、などと妄想を抱く。実のところは、ディフェンス陣の1員として、得点を取られるようなミスをしやあしまいかと、内心ビクビクしているのだが。
 荷物を持って昼前に家を出る。集合場所はこともあろうに京葉線舞浜駅。そう、知っている人は知っている、天下にその名を轟かす「ディズニーランド」から1番近くにある駅だ。当然、向かう電車の中には親子連れとカップルと若者の集団がいっぱいで、でかいバッグをかかえたロンゲー(てっぺんは薄い)は、思いっきり浮きまくっている。舞浜駅に降り立つと、その浮き具合も極限にまで達していて、周囲の視線を気にしつつ、おどおどびくびくしながら改札口を抜けた。次に来るときは、ミッキーマウスの耳つき帽子を被ってカムフラージュをしようと心に固く誓う。眼前に広がるのは「なんとかマウンテン」をはじめとするアトラクション施設。霞んだ空のかなたには「シンデレラ城」がそびえ立つ。初めて舞浜駅に降り立ったとゆーのに、これがディズニーランドに行く用事じゃあないってのは理不尽きわまりない。でも、男1人で行くところじゃあないからな、ディズニーランドって。えっ、女性と行けばいいって?聞こえない、そんな声は聞こえないぞ。
 気を取り直し、やっぱり日曜日にディズニーランド以外の用事で舞浜駅に降り立つ不幸な仲間と合流して、会場となった浦安市総合運動場に向かう。砂ホコリの舞うグランドでアップをして、いよいよ試合開始。最初に当たった産経浦安工場は、さすがに強敵といわれるだけあって、中央突破を中心としたパワーサッカー、スピードサッカーで押してくる。ディフェンス陣がマークを取れずにいるうちに、バタバタと2点を決められ前半で勝負有り。後半はディフェンス陣が奮起して0点に抑えたが、得点力のなさをさらけだして1点も取れずに終わった。次の相手の産経営業局は、強力なフォワードが中央に張って、頭越えのスルーパスか、サイドからのセンタリングを通して、得点を取ろうとするパターンだったが、連ちゃんの試合もなんのその、我がチームのディフェンス陣が頑張って0点に抑えた。しかしこちらの得点も0点。3チーム総当たりで1敗1分けはたぶん最下位。得点力が欲しい。誰かいないものだろーか、全国ベスト4クラスのチームで補欠でもいいから1軍に入っていたとゆー逸材は。もとLリーガー(女性サッカーリーグ)も大歓迎だ。入ってくれた逸材には、"裏"日本工業新聞の優先購読権を与えて進ぜよう。

【4月13日】 朝7時に起きて朝8時に寝る。次に起きたら午後1時。これで半日が潰れた。何やってんだか。トレーナーをはおってスニーカーをつっかけて、船橋西武とイトーヨーカ堂に行って昼飯と晩飯の材料を買い込む。船橋西武の受け付けのお姉さんは、今日は色白細面美人の島田さんだった。別に知り合いってわけじゃあなくて、通りかかるたびに綺麗なお姉さん(といっても僕より若いんだけど)だなあと思って見ていただけ。名前は胸の名札で覚えた。船橋西武のお姉さんにはもう1人、丸顔目元ぱっちりの後藤さんとゆー綺麗なお姉さんがいる。もちろん2人とも声なんかかけたことがない。柱のかげからけなげに働くデパートガールを見守る僕って何てプラトニック。ただのヘンタイとゆー声もあるが聞こえないフリをする。
 船橋西武で奇妙な食物を買い込む。「ARMOUR」とゆーブランドの「アメリカンソーセージ」で、値段はなんと100円。パッケージをひっくり返すと「アメリカで最も人気のある加熱ソーセージです。発色剤・着色料等は無添加。化学調味料も使わず、肉本来のおいしさを引き出しました」を書いてある。フンフン無添加、それなら健康にいいのかもなと思って、2箱ばかり買い込んで、さっそく晩飯のヤキソバに入れて食べてみる。カライ。味が濃い。保存料とかを入れていないかわりに食塩やら香辛料やらをたっぷりまぶしてあるらしい。健康にはいいかもしれないけれど、心臓には悪いかもしれない。味はまあまあでバーボンに合いそう。それにしても100円てのは安すぎる。ヤバいもんでも入っているのだろーか。
 船橋西武の本屋で「これから出る本・5月上期号」をもらって来る。面白そうな本がいっぱいあって、来月もお金がたくさん吹っ飛ぶなあと、財布を見ながら息を付く。目についたのが矢内原伊作さんの「ジャコメッティ」(みすず書房)、今村庸平さんの「映像メディアと報道」(丸善ブックス)、三井吉俊さんの「知られざる奇書の世界」(同)、坂田靖子さんの「階段宮殿」(文春文庫)など。今村さんの本はTBS問題でテレビ・ジャーナリズムのあり方が問われている時期だけに、グッドタイミングといえなくもない。坂田さんは僕が好きな漫画家の1人。ほのぼのとした描線で、どこかズレた登場人物たちがおりなす、面白くて恐ろしくて悲しい世界を描き出す。「階段宮殿」もたぶん、そんな話のひとつだろう。ちょっと楽しみ。
 先週の土曜日に続いて、明日もサッカーの試合がある。場所は舞浜駅のそばにある浦安市総合運動場・球技場で、時間は午後0時半から。今度の相手は産経営業局と産経浦安工場の2チームで、営業局はまだしも、浦安工場は恐ろしく強いと評判だ。噂では、軽自動車だったら軽く押しつぶしてしまうほど巨大な新聞用紙のロールを、片足でゴロゴロと転がしているのだとか。足の親指1本で、センターサークルからゴールネットを突き破るだけの強烈なシュートを放ってくることだろう。バックス陣は死にたくないから逃げる。悪いな、ゴールキーパー。オハカニハキレイナハナヲソナエテヤルカラナ(byダニエル・キイス)。

【4月12日】 先だって提起された「デジタルカメラで念写は可能か」との課題に、国立大学助教授が詳細なリポートを寄せている。結果は芳しくなかったよーだが、かわって国立大学助教授は、「デジタルカメラで心霊写真は可能か」との課題に取り組みはじめている。結果を期待したい。国立大学助教授の住む浜松の宿舎からクルマで30分ほどの、静岡県と愛知県の県境にある本坂トンネル旧道は、ホンマもんのユーレーが出ると豊橋市民に評判である。ぜひチャレンジして戴きたい。真夜中にいくとホント怖いよーっ。
 午前中はNECで取材。といっても、パソコン通信の「PC−VAN」が10周年を迎えたのを記念して開いた講演会を聞いていただけで、朝が早かったせいもあって、途中ちょっと意識を失って(寝て)しまった。壇上に立ったのはマルチメディア担当の吉川英一取締役。講演後の懇親会でいろいろ話を聞こうと思ったけど、懇親会場のテーブルに山と積まれた料理を見て、ついフラフラと足がテーブルに向かってしまい、気がついたら皿の上に、ソーセージやギョーザやチャーハンや海老フリャーや鳥のカラアゲを積み上げて、もりもりと口に運んでいた。海老フリャーはちょっと冷たかったけど、ソーセージは暖かかった。会場の一角で通信カラオケのデモンストレーションをしていて、広報部員だか宣伝部員だかの女性社員が、アムロの歌を高らかに歌い上げていた。仕事のためなら恥も外聞もかなぐりすてる根性に、海老フリャーを口に運ぶ手をしばし止め、涙する。あーおかしい。
 世界文化社が発行している雑誌「Begin」の総編集長とゆー偉い人に会う。刈り込んだヘアースタイルに金ブチだったかフチなしだったかの眼鏡をかけ、大きなアタッシェケースを持った姿は、編集者とゆーよりはオシャレなビジネスマンといった感じ。ヨレたスーツにくたびれたネクタイ、底のすり減った靴を履いて取材に行った自分が情けなくなる。「Begin」はグッズ情報を満載した雑誌で、聞くと僕が学生時代に読んでいたグッズ情報誌「モノマガジン」を、発行部数で抜いてしまっているとのこと。発行部数を掛け値なしで口にするあたりからも、内容への自信がうかがえる。出版関係の人って、なんかみーんな元気で押し出しが強くて自信たっぷり。そーじゃないと企画が通らないし、怠惰なライターから原稿を巻き上げられないからなのだろー。でも僕が、そんな態度を見習って、自信満々で取材にいこうものなら、たちまち見すかされてナメられてしまうからなあ。いっそ坊主頭にしてヒゲでも伸ばすか。怖いぞーっ。

【4月11日】 今日付けの新聞にキノトロープを取り上げた企画記事の「コンテンツちえくらべ」を掲載。掲載紙を"表"の日本工業新聞の封筒に入れて郵送する。物覚えの悪い私のこと、いくつか間違っている点があるかもしれない(なんていーかげん)が、よろしくお納め下さい。生田様、河合様、伊藤様ほかご一同様。
 朝からアスキーの記者会見。地下2階の大会議室で、アスキーが15日から始める「インターネット接続無料サービス」の説明を受ける。ハイパーネットとゆーベンチャー企業が開発した、強制的に広告を見せられる代わりに、インターネットへの接続料がタダになるシステムを、プロバイダーとして初めて採用したものになる。6月の本サービスの開始までは、10000人に限って無料接続サービスが受けられる。広告専用のウインドウが、ブラウザーの横に別のウインドウとして表示されるようになるが、思っていたよりも気にならず、むしろ1分置きに画面が切り替わるため、それだけ見ていても結構楽しめるんじゃないかと思った。専用の接続ソフトがウィンドウズ対応版だけってのは、ちょっと心外。アスキーの眼中に、もはやマックはうつっていないのか。
 夕方、新宿に行って劇場版「天地無用!」の試写を見る。昨年秋にテレビ放映が終わってからというもの、一日千秋の思いで待っていた「天地無用!」のシリーズ最新作。それも大画面の劇場版とあって、期待いっぱいで会場にかけつけたら、すでに人、人、人の行列で、今さらながら「天地無用!」の人気の凄さを思い知らされた。ギャラクシーポリスを逃げ出した犯罪者が、過去に戻って天地の母親を殺害するのを阻止するために、天地、阿重霞、魎呼、砂沙美、美星、清音らご一同も過去に向かうとゆー設定を聞いて、おおよそのストーリーは見えていた。だから関心は、絵とか音とか演出とかが、ちょっぴり不満が残ったテレビ版から、どれだけ進歩しているのかって点にあったけれど、少なくとも絵柄に関しては、十分に満足できるものだった。お楽しみシーンもたっぷり。封切り後にまた見に行こうっと。


"裏"日本工業新聞へ戻る
リウイチのホームページへ戻る