縮刷版2005年4月下旬号


【4月30日】 ようやくやっと「ハチミツとクローバー」の第3話を見る。前半はほんわか。牛タンを貪り食った後で原始人の衣装を作るはぐちゃんの見かけと言動とのギャップが凄いすごい。ずっとこんなキャラで行くんだろーか単行本も。竹本はそんなはぐちゃんに頼まれロココなタンス(人形の衣装用)を作ることに。だけどロココなタンスってどんな感じなんだろう? ロココ風呂でも付いているんだろーか。ってかロココってどんな様式だったっけ? それに原始人の服を入れるはぐちゃんがまたしても。ギャップ。

 そんなはぐちゃんの心が透けて見えるエピソード。食堂て食事中。周囲の話し声が耳に聞こえて迫って来るような感じになって、居づらくなって飛び出す。対人恐怖症? その割には竹本とか真山たちとは普通に接してる。不明。単行本では描いてあるんだろうけど読むとこれからの楽しみがなくなるんで半年間は封印。ゆえにだから山田さんの先週までの楚々とした感じとはうって代わっての突然のダッシュ&かかと落としも楽しめる。未読者の勝利。既読者はでも「キターーーーッ!」って喜べるんだろうな。どっちが良いかは不明。

 そんな山田。ストレートにも真山に告って告り続けて満たされず逃げられ轆轤に向かって涙。うつむいた胸元がなかなかにせくしい。横を向いた時の脇の感じも以下同文。そーいった所への配慮が行き届いている演出に拍手。涙をこぼしながらの山田のモノローグは切なくって痛くって10代だったら心引かれていたかも。そーゆーのに夢があったし。今? 無縁を続けて数十年を経て諦観した心にはただただ微笑ましく映ります。若いって良いねえ。できれば森田先輩にも盛大なかかと落としを見舞っているシーンが見たかったけどそこは原作にはないのかな。振り上げたまま膝を曲げて脳天にかかとを何度も打ち付ける技、食らいたいなあ、目の前に白い世界を見ながら昇天、したいなあ。

 人は何歳からジョルジュ・ルオーを好きになるのか。それは寿司の山葵をまるで気にならなく年齢なのか。それとも塩辛をご飯のお供としてたべられるる頃なのか。43歳の現役アイドルが水着になって微笑むのを笑って赦せる年齢なのか。考えても今ひとつピンと来ないけど、現時点の心境で言うなら僕はジョルジュ・ルオーが好きでもしかするとゴッホよりもピカソよりもルオーの方を奥深くって面白いと感じているかもしれない。歳を取って辛気くさいものが好みになっただけ? そうかもしれないけれどそれだけとも言い切れない。

 太い線と分厚い塗りで描かれたキリストだったりサーカスの団員だったりする絵は正直野暮ったい。ゴッホの様な熱情もなければピカソのようなひらめきも表だっては見えて来ない。けれども美しい。いや、美しいと思えるようになった。どこが? 黒い線と厚塗りの筆致で描かれる絵の構図も色彩もとことんシンプルで、けれども様式めいてはなくかといって原始的でもない描き手の知性めいたものが、そこにはあるような気がする。というか絶対にある。ゴッホは確かに凄いしピカソも同様。けれどもそうした凄さは、構成の権威による評判とか、絵の表に現れているタッチとか、形状とか、画家自身のプロフィルといった情報に寄ってプラスされたものも少なからずある。もちろん本質としてのゴッホなりピカソの凄さは揺るぎないけど、後付けの評判は時として本質を見失わせる。

 そんな時にながめるルオーから湧き出てくるのは描くことの率直さと、描かれたもの純粋さ。太い線で囲われたキリストの顔は写生的な美麗さはないけれど、キリストとしての本質は失われておらず、それが単純な線と色彩によってストレートに見る者へと伝えられる。サーカスの団員たちを描いた絵も同様で、鍛錬された肉体によって繰り広げられる非日常的な世界への驚きが、同じように単純かされるつも様式化されてない、生命力をもった絵からわき上がる。

 マティスの軽さとは違うしドガのきらめきともロートレックの喧噪さとも違う強さと深さがルオーにはあるんじゃないかと、今なら考えられる。師匠にあたるギュスターヴ・モローの闇から浮かぶ絢爛さともやっぱり違う、ルオーならではの落ち着き。それは日本の絵画に近いものがあってだからこそ、日本画に造詣の深かった出光佐三さんが気に入り散逸しそうだったシリーズをすべて買い取り、のみならず他の作品も集めて世界屈指のルオー・コレクションを日本の「出光美術館」が持つに至らせたのだろう。そんなコレクションが間近で、「ゴッホ展」の何十分の一の静けさの中で見られる機会はまさに僥倖。たこわさや辛子明太子が食べられる年齢の貴兄は行きたまえ、東京都現代美術館の「ルオー展」に、今すぐに。浮かび上がる神々しさに跪きたくなるよ。

 「ジョルジュ・ルオー展」の貴重さに感激している横では「ハウルの動く城」に関する展覧会が開かれている「東京都現代美術館」。ゴールデンウィーク中のファミリーを集めるイベントとしてはこれ以上のものはないだろーけど相も変わらずな「ローソン」での予約発見システムが問い入れられててゴールデンウィークだからと言って大混雑していないのが来る人には有り難いけど知らず来て見たいと思う人間には何とも歯がゆい。まあ表にある「ローソン」に行けばチケットも買えない訳じゃなかったみたいなんで知らず訪ねて来た家族も見られたみたい。だったらフリーにすれば良いのに、できないところが最近のジブリの頑なさを伺わせてなんともかんとも。「サツキとメイの家」じゃないんだからさあ。

 届いた「ザ・スニーカー」の2005年6月号で「スニーカー大賞」の発表。大賞は出ず優秀賞1編と奨励賞が3編あってそれぞれがそれなりに面白そう。だけど奨励賞ってことはきっとそのままは出ず鍛え直してからの刊行となるのかな、だとしたら出るのはやっぱり年末か。その前に「角川学園小説大賞」で優秀賞を獲得した日日日(と書いてあきらと読む)さんが受賞作の「アンダカの改造学」を改稿の上で刊行するとかで、「ザ・スニーカー」にはその顔見せ興行的短編も載ってて”今読める日日日”の刊行済み長編2冊に続く1編としてファンの関心を集めそう。魔法学園物っぽいけどそこは日日日だけあってあれこれ仕掛け(主人公が首にかけた髑髏とか)がありそーで、それが長編でどんなスパイスとなって現れるかに興味。イラストはエナミカツミさんかあ。良い人を当てたなあ。売れそうだなあ。売れなきゃ困る? ごもっとも。


【4月29日】 録画した「ハチミツとクローバー」を見ないまま起き出しては「西が丘サッカー場」へと向かい「L・リーグ」の「TEPCOマリーゼvsスペランツァ高槻」を見物。午後1時の開門ちょっと前に到着すると正門の方では来場する人にくばるパンフレットにメガホンが用意されてちょっと驚き。その大盤振る舞いぶりはさすが東京電力と感じ入る。マスコットまで作っちゃうんだもんなあ。女子サッカーでは他にいないよなあ。「レイナさま」はイラストだけだったし。

このいきものは、福島の海にいまでもいるのです、たぶん  ちなみに名前は「マリ」ちゃんで人間で言ったら16歳? 裸じゃ恥ずかしいのか12番のゼッケンまで入ったユニフォームを着て「西が丘サッカー場」を歩いてた。照る日にきっとお肌も乾いた事だろーけどそこは流石に「TEPCO」の福島原発が操業する海より生まれたアトミックなイルカだけあって、二本足でしっかりと立ち最初とそれからハーフタイムに登場しては、巨大に発達した脳を働かせて人間たちに愛嬌を振りまいていた。いずれこのマリちゃんから生まれ育ったイルカが偉大なイルカとなって世界を「イルカの惑星」へと変えるのだ。きっとそうだ。

 それにしてもマリーゼの恵まれっぷりと言ったら、下手したら男子のJFLのチームより上かも。もともとはYKK・APがっていた女子サッカーチームを東京電力がまるごと引き取って出来たチームだけど、経営が変わって環境が一気に改善したみたい。なにせホームは国内屈指のサッカー施設「Jビレッジ」。グッズはタオルマフラーがありキーホルダーがありメガホンがあってレプリカユニフォームまである。選手着用のオリジナルだって販売するみたいで、スタイリッシュなデザインはアディダスってメーカーと背中に入れられる金色のゼッケンの鮮やかさとも相まって人気を呼びそう。ってか欲しいよこれ。

 オフィシャルチームソングまであって作詞作曲は何とあの尾崎亜美さん。静かに始まり途中でテンポがよくなる歌は聴くと元気が湧いてくる。去年までだと1番恵まれていたチームは田崎真珠がまるまる抱える「TASAKIペルーレ」だったけど、今年は「マリーゼ」が断然トップ。雇用面も付いてるってことで「浦和レッドダイヤモンズ」がバックについた「さいたまレイナス」改め「浦和レッドダイヤモンズレディース」よりも恵まれているかも。耐えた甲斐があったねえ、大部由美さん。日本代表として活躍していた大学生の丸山桂里奈選手がペルーレでも日テレ・ベレーザでもなくマリーゼを選んだ理由もそんなところにあるのかな。

 残念なことに今日の試合では丸山さんは欠場でスタンドの関係者席でビデオカメラによる試合の撮影準備をしたり、ハーフタイムには補給用の水を詰め替えたりと裏方の仕事に回ってた。その辺りはやっぱり人数のそれほどいない女子サッカー。澤穂希選手だって復帰前は水替えとかやってたし。そんな選手がレギュラーも補欠もベンチ外も一丸となって戦うってひたむきさが、女子サッカーがこれだけ支持を集めるよーになった理由なんだろー。けどやっぱり見たかったなあ、桂里奈ドリブル。高槻のディフェンダーが上手くてトップがなかなか突破できなかっただけに、空いたスペースに飛び込み詰められても切り抜ける丸山選手がいたらもっと早く決着が付いていたかも知れない。間近で見られる次のチャンスは5月8日の大宮での浦和レッズレディース戦。是非とも行こう。仕事が終われば。

 本蓮沼から三田線で神保町へと回り早売りの「ヤングキングアワーズ」2005年6月号を購入。なるほど背中が平たくなってて月刊漫画誌っぽさ急上昇。けどこれでコンビニエンスストアでは売られにくくなってしまったのかなあ。表紙は「HELLSING」で下に「原作版アニメ化決定!!!!」の文字。「原作版」ってことはつまり前にアニメ化されたのは「原作版」ではなかったってことなのか。そんな物が作られてしまったってことなのか。 難しいなあ大人の世界。その「HELLSING」はアンデルセン神父とアーカードとの対戦が佳境に。ヒゲから元の顔へと戻ったアーカードの吐く「倒すんだろ? 勝機はくらだ 千に一つか万に一つか億か兆かそれとも京か」という言葉に答えてアンデルセン。「それがたとえ那由他の彼方でも俺には充分すぎる!!」。格好良すぎる奴らに乾杯。しかるに結果は? 楽しみ。

 「ジオブリーダーズ」はパソコンから何やら発生でこれまた展開が楽しみ。馴れ合いっぽいバトルが続いていたのも四日市シリーズまでで今はシリアスさ溢れる中で本当に命がかかっているっぽい展開になっているだけに、真相へと迫ってしまった神楽綜合警備の面々がどんな運命を辿るのかに興味が及ぶ。酷い事にならないと良いけど。おまけに神楽の会社のマークと化け猫封印用のお札のシールが付いて来たんで今度パソコンに接続して何かをデリートしてみよう。いっしょに付いてきた「HELLSING」のシールは貼ると吸血鬼が逃げるのかそれとも寄ってくるのかどっちなんだろ? セラスだと良いけどアーカードは勘弁。

 歩いていたら人だかりに見ると鈴木敏夫さんがサイン会をやっていたんで「映画道楽」(ぴあ、1500円)って本を買って行列の後ろに並んでサインをもらう。最近取材に言ってないんで顔も忘れられたかと思ったけれど何となく覚えられていた感じ。だからといって別にネタをもらえる訳じゃないんだけど。

 それにしても「映画道楽」。アニメのプロデュースに関する話も満載だけど中に鈴木さんが描いたコンテみたいなのとか「魔女の宅急便」でキキが暮らすことになった街の地図の絵なんかが添えられててそれがどれもなかなか上手い。そういえば「ハウルの動く城」のポスターを描いたのも鈴木さんだって話があって、元から上手かったのかそれとも宮崎さん高畑さんの側にいると自然に上手くなったのか、ちょっと知りたくなってくる。それとも人手不足で原画とか手伝っていたとか。

 読んで気になったのは”動き”を描けるアニメーターが少なくなって来たって下りで例えば「千と千尋の神隠し」で豚になるお父さんとお母さんが食べ物をガツガツと食べるシーンをガツガツとした感じに描けるアニメーターがいなかったんだとか。そうやって食べた経験がないってこともあるらしーけど、だからといって経験はなくても映画とか、いろいろな映像で見ればそれなりに描けるはず。あるはそーゆー蓄積がなくなって来ていたりするのかもしれないし、勉強したくても忙しくって勉強できなくなっているのかもしれなずアニメの未来がちょっぴり不安になる。

 本には押井守さんがそーゆー事態にだったらそーゆー人が描ける動きを使った映像を作るしかないって観念してる話も紹介されてて、これからの日本のアニメがどんな映像へと向かうのかが示唆されているよーで興味深い。スタイリッシュな動き、見て快楽だけがわき上がる動きばかりになってもアニメは見られるものになるけれど、表現できることはどんどんと限られていってしまう。果たしてそれで良いのかそれとも拙いのか。人間の醜さ滑稽さが表現できないアニメに果たして未来はあるのか。あるかもしれないしないかもしれない。その辺り、続くクリエーターたちの作り出す映像を見ながら考えていきたい。四つん這いになったロボットの映像がアニメにおける光明なのかそれとも絶望なのかも含めて。


【4月28日】 エコスーツに替わる「クール ビズ」とかゆー新しい用語が”発明”されてその具体例として環境省の小池百合子さんから示されていたデザインに苦笑。夏だぜ。暑いんだぜ。でもって涼しくなりましょうって服なんだぜ。どーしてシャツの襟を閉めるかねえ。ネクタイをしないんだったら開襟シャツでいーじゃねえか。襟がオープンになったあれ。ループでボタンを閉めるタイプのだったらいざという時ネクタイだって締められるのに。

 高校とか中学の男子学生が冬服が夏服に変わった時に着る白い開襟シャツを、大人も着るよーにすれば学校みたく冷房が入ってなくたって、それなりな涼しさでしのげるはず。なのにスタンドカラーシャツ。それも襟のところが妙なデザインになったシャツ。でもって上下はピシッとしたスーツ。思い出したのはエイベックスの会長だった依田巽さん。いつもスタンドカラーのシャツだった。もしかして小池環境省、依田さんが好みだったとか。うーむ。

 昔のテレビとか映画なんかを見るとサラリーマンの刑事も新聞記者も夏は開襟シャツで過ごしてた。手には扇子。でもって刑事だったらそれをぱたぱたやりながら聞き込みに回り、サラリーマンは上にジャケットを羽織って頭にパナマ帽とか被って銀座の街を闊歩する。格好良いねえ。何だかパナマ帽が欲しくなってきた。夏はムレるんで帽子を被らないよーにしていたけれど、直射日光がますますキツくなって来たんでムレない帽子が欲しかっただ。

 それにしてもネクタイなんてものを日本人の誰も彼もが締めだしたのって何時からなんだろう? 高度成長の頃なんだろうか? 冷房なんてものが生まれネクタイしてても暑くないってオフィス環境になったからなんだろうか? そもそもネクタイって何なんだ? 何の役に立ってるんだ? 格好良いのか? 男の首根っこに着けられた鎖なのか? 考えるとどんどん奇妙に思えてくる風習が、名前は最悪でデザイン案も愚劣な「クール ビズ」運動を通して忘れられ、ジャケットすらもどうでもよくなってくれれば有り難い。とか言ってるとネクタイなんて無縁の状態へと叩き込まれたりするんだ。大丈夫かなあ。

 というわけで桑島由一さんの「神様家族」シリーズ最新刊「神様家族6 鉄棒工場」(MF文庫J、580円)の方も読んでみる。完璧。神様の子供で見習い神様の佐間太郎とそして彼といっしょに育てられた天使のテンコとの腐れ縁的関係を洗い直しつつ神様って存在の深淵ぶりとか、さらには世界の多層的に重なっているっぽい設定とかを垣間見せては次への興味を引っ張り終わる。

 シリアスさはちょっぴり。大半は腐れ縁的関係にどう決着をつけようとかと迷う佐間太郎とそんな佐間太郎を引っ張り引っ張られするテンコのジタバタぶりを中心に、元悪魔の久美子が佐間太郎に寄せる気持ちも絡めつつも久美子を雪だるまにしてみたり、佐間太郎の母親姉妹を戦国武将にしてみたりといった突拍子もない展開で押し切り笑わせる。そんな隙間に人の気持ちの曖昧さを付き忍び込む悪魔の誘いとか、素直になれない人間の心の不思議さとかを描いてピリッとさせる。

 良いバランス。これぞバランス。「大沢さんに好かれたい」ではそこんところが今ひとつ、こっちが心地よいと思う範囲に収まっていなくって難渋させられた。まあそれは「神様家族」を5巻に渡って読んできて、そこで繰り出される世界のバランスに浸りはまってそれこそがスタンダードと思わされてしまっているからで、あるいはそれが変化球であるにも関わらずストレートを謝り、他の桑島作品をすべて変化球だとハネ手島っているからなのかも知れないけれどさて。ともあれいよいよ何か始まりそうなエピローグもあって期待の「神様家族」。続きは早いと良いな。ところで表紙のテンコの頭に七位か刺さってるように見えるそれは何?


【4月27日】 怖いもの見たさという言葉があるとしたらそれは、松田聖子さんの新しい(これ重要!)写真集を買って眺めることに他ならない。という訳で買いましたよ講談社から出た篠山紀信先生ご撮影による松田聖子写真集「赤いスイートピー」(3200円)。御歳いったい幾つだったっけ? 娘も1人いてそれが来年には二十歳になるって年齢にも関わらず、表紙の写真は上ビキニ、下はパレオかミニスカートか何かを身につけた聖子ちゃんがこちらを振り向き半身で微笑むポーズになっててすらりと伸びた足と手の、細さ白さ瑞々しさにまず驚く。脇腹から腰にちょっぴり余りも出ているけれどこれは腰を捻っているからで気にする程ではない。

 ひっくり返すと同じ衣装でこちらは向こうへと駆けていく後ろ姿で、ひるがえったミニスカートの下に着けてる同じ布のアンダーなウエアがチラリ、のぞいているよーに見えて衝撃1万トン。かつてデビューしたてだった当時に出た写真集で、コンサートの途中にくるりと身を翻した時にあれは白いスカートだったっけ、それがふわりと上がって下に着けたものを見せてしまった写真が掲載されていて脳天にクラリとくる衝撃を受けたけど、あれからおよそ23、4年の時を経てその衝撃が、ぶり返して来たよーな思いに駆られる。肩胛骨のあたりにちょっぴり余りがあるよーに見えるけどこれも腕を後ろへと伸ばした関係で出来たもので気にする程ではない。気にしちゃいけない。そういうものだ。

 中はそんな衣装ではね回ったりこちらは正真正銘のアンダーなウェアをモロではなくってチラチラほの見せたり泡の立ったバスダブで上半身だけを見せたりするといったソフトでマイルドな写真集。これをデビューしたての新人アイドルがやったらそれこそ「金返せ」的な攻撃を受けるだろーけどそこは芸能界を25年に渡り歩み頂点に君臨し続けてきた偉大な現役アイドルだけあって、どんなポーズどんな笑顔にも重みがあって拝見できるだけで有り難いと思うより他にない。鼻筋に寄った皺? 違うそれは笑顔が産んだ顔に差す虹だ。気にするな。断じてするな。

 まあ総体的には20代後半でも通用しそーな肢体でやや顔に加齢の後がのぞいているもののそれとて30代前半で通る反意のもの。光を全身に当てて輝かせる篠山紀信さんのシノヤマキシン@アカルイハダカ的手法が行かされていて眺めてそれほどご苦労な感じはしない。アップにされた顔には目尻や鼻の根本や唇の端にいささかの重ねられた年輪がのぞくけど、昨今のデジタル技術だったら綺麗さっぱり修正できるものしないで出してきた所に本人の余裕ってものが伺える。怖いもの見たさで見たけど怖くなかったホーンテンッドマンション。これなら荒木経惟さん撮影でもう1度ヌード写真集だって。いける。か。な。

 何か突然ヒーローにされてしまって襲って来る敵と戦う羽目になってしまった、って変身ヒーロー物のパターンを入れたライトノベルって結構あるけど、特撮パロディの域を超えて読む人にオリジナル的な感銘を与えられているあかってゆーと話は別。最新刊の「嵐を呼ぶ整形魔人」が出たばかりの夏見正隆さんの「たたかう! ニュースキャスター」シリーズだと変身してしまうおかげで生放送のリポーターとゆー仕事がいつもギリギリになったりするスリルと、それからテーマとして繰り出されるメディアの愚劣さ政治の下劣ぶり官僚の高邁さが読む人に痛快な感じを与えてくれたりするんで楽しめる。

 んで桑島由一さんの「大沢さんに好かれたい。」(角川スニーカー文庫、552円)は、いつも側にいた物静かな大沢さんとゆー少女と仲良くなりたいと思っていながら知り合い以上の関係に進めなかった少年が、何者かと戦っていたヒーローから力を受け継いで変身ヒーローになってしまってさあこれから、って時に今度は別の特撮好きらしー美少女が近づいてきて少年を横取りしてしまう。少年を狙って学校には敵がどんどんやって来て、ヒーローを管理している政府の機関のバックアップで少年は敵を葬り続けていくけれど、大沢さんからはどんどんと遠ざかっていってしまう。そんなラブコメチックな学園ドタバタが途中で一変。ヒーローの力が何で怪物の正体がどういったものかが分かって物語は陰鬱な方向へと進んで少年を苦しめる。

 うーん何か不思議なバランスの上に立っている小説。ヒーローになってしまった少年を、幼なじみの清楚な少女と特撮好きの美少女が取り合うドタバタにしてしまっても悪くなかったところに言い出せない苦しみに悶える少女の心理とか、ヒーローがヒーローであるために背負う罪とかいったシリアスな話が重なって来て、特撮好きの少女の奇行ぶり我が儘ぶりがどこか浮き上がってしまっている感じ。とりわけラストがグロテスクでシリアスなだけに前半のドタバタチックな部分が余計目立ってしまうんだけど、まあそこはそれ、漫画や小説に描かれるすべてがうまく収まるドタバタでコミカルな世界なんて存在しない、いずれ訪れるシリアスな展開にリアルな社会を生きる痛みを感じなさい、ってことなのかも。放電映像さんのイラストは最高に美麗。あの変身ベルトを巻いて誰にも気づかれないセーラー服ってのが存在するかは不明。


【4月26日】 蘇我スタちけえ。川崎製鉄千葉製鉄所の跡地にできる「フェスティバルウォーク蘇我」ってのの見物に蘇我まで行ってさて、例の「ジェフユナイテッド市原・千葉」の本拠地になる「蘇我スタジアム」ってのはどこにあるんだろう? スタジアムに付き物の高くそびえたライトも見えないからもっと海っぺりの方なんだろーかと思いつつ、「フェスティバルウォーク蘇我」へと向かうバスに乗って道路を街道まで出たらそこに何と! すでに外観を固めた「蘇我スタジアム」が見えて歩いておよそ10分くらいと、京王の「飛田給」から「味の素スタジアム」へと行くよりもしかしたら近いかもしれない距離にあってその利便性にこれなら客も増えるだろーと期待が膨らむ。

 四方がぐるりと屋根付きのスタンドで囲まれたデザインははっきり覚えてないけど仙台市にある「仙台スタジアム」みたいな感じ? 5万人とか入れる訳ではないけれど、数万人が集いサッカーを観戦するには絶好のサイズでホームの試合、ここが黄色いレプリカで埋まる場面を想像すると秋のオープンが楽しみになって来る。とはいえ国立競技場でやっても相手の鹿島アントラーズに及ばない観客しか集められないところがあるからなあ。近くなったからといって1万2万と増えるか否か。そのときの順位次第ってこともあるんで経営の人には失点をこれ以上増やさないよーディフェンスの穴を塞ぎつつ、オシム監督を日本代表に奪われないよう注意しつつ夏の折り返しまでをせめて3位以内に入るよー名チームを作って下さいと平にお願い。藤田俊哉選手を村井選手茶野選手の代わりにくれると嬉しいな。くれないか。高そうだし。

 んでたどり着いた「フェスティバルウォーク蘇我」はセガグループが初めて大々的な商業施設開発に臨んだだけあって気合いも十分。得意技のゲームセンター「セガアリーナ蘇我」はビデオゲームがズラリと並びプライズゲームも山ほどあって選び放題遊び放題。2階には26台もの「甲虫王者ムシキング」が並べられていて「ムシキングライド」みたいな乗り物もあって、今がまさしく旬な「ムシキング」を心ゆくまで楽しめる。マシンの置いてあるコーナーは16歳以上は子供連れでなければ入場禁止。何出もカードを大人集めして子供を脅かす大きなお友達が「ムシキング」コーナーのそこかしこに出没しているらしくって、そーゆー措置を講じることになったらしー。大人もすなる「ムシキング」って、悪くはないけど子供はめーわく、なんだろーなー、やっぱ。そのうち18歳以上はプレー禁止な「ガチャポン」コーナーなんてものも出来そーだな。

 ゲーセン以外にはスパがあってシネコンがあってそれから獲れたてぴっちぴちな魚介類を売ってるコーナーがあってこれがなかなかの充実ぶり。言ってしまえば大きな魚やさんなんだけど、大きな生け簀が何個もあってそこを魚が泳いでいる様が間近に見られ、深い生け簀では釣りも出来て釣った魚を持ち帰り可能で、魚好きにはたまらない。魚嫌いはちょっと大変だろーけど魚嫌いは最初っから行かないから別に良いのか。テラスでは魚介類をバーベキューにして食べられるよーになってて内覧会中も貝を焼き魚を焼いて食べているおじさんたちが多数。海っぺりにありながら工業地帯で風向明美じゃないのが残念だけど、「蘇我スタジアム」でジェフ千葉の試合を見て勝利に喜ぶ人たちが、その足でやって来て凱歌を上げるには結構最適な場所かも。ただ蘇我駅から遠ざかるのが難点だけど。試合後に市場からバスを出して客を呼び込めばあるいは。

 一兆歩譲って”ゲーム脳”なる現象があるかもしれないと仮定しよう。それはゲームにあまりに熱中するあまりに情動に不安定なところが生まれ集中力が散漫になりちょっとしたことで激昂しやすい性格になってしまうというものらしいが、1兆歩譲って”ゲーム脳”なる現象があったとして、注意力に欠けたところが出るような”ゲーム脳”的状況へと陥る人は、当然にしてゲームを遊んでいる人、ということになる。たとえ似た状況にある人がいたとしても、その人がゲームを遊んでいなければ”ゲーム脳”とは言えないし言うべきではない。原因でもないゲームに責任を負わせる卑劣にして愚劣な行為に他ならないからだ。

 しかるに「夕刊フジ」が2005年4月27日付けで掲載した福知山線での列車脱線事故に関する記事「運転士、異常行動“ゲーム脳”の特徴 」は、その生死が未だ不明で家族も安否を心配している最中にであるにもかかわらず、オーバーランを幾度かしたとかいった過去をあげつらってはそれが本人の資質であるかの如き印象を与える内容。あまつさえそうした行動がゲームのやり過ぎによるものだとゆー証言も何もないままに”ゲーム脳”であると言い、かの”ゲーム脳”の提唱者を引っ張り出しては”ゲーム脳”の特徴に当てはまると言わせていて驚き呆れひっくり返る。

 なるほど運転士の当時の情動に不安定なところがあったのかもしれない。それが原因でかかる大惨事が起こったのかもしれない。けれどもそれが当人の持って生まれた資質というものなのか、それともそうした精神へと追い込むほどに過酷な勤務状況にあったのか、調査結果はまだ出ていない。1分の遅れを許さない、それがいかな原因でも認めないといった風潮があって精神的に追いつめられていたのかもしれない。だとしたら責任はそうした労務管理を行った会社側にある。そしてその可能性は未だ否定されていない。”ゲーム脳”云々よりもまず、調べ必要ならば叩くべき相手がいるにも関わらず、個人の責任へと追い込もうとしている。国土交通相が拙速だと会社側を非難したことをマスコミがやってしまっている。

 この記事を読んだ人は、ほとんどが「かように甚大な被害をもたらす事故を引きおこした人間が生まれた原因はゲームにある」といったロジックを思い浮かべるだろう。そして”ゲーム脳”という言葉が”悪”とイコールで一人歩きし”ゲーム”も同時に悪い物の象徴として扱われる。けれども”ゲーム脳”を作り出すらしい”ゲーム”の存在をまるで欠きながら,帰納的に未だ生死が不明な運転士を”ゲーム脳”であると断じ非難し、結果”ゲーム”そのものにも”悪”のレッテルを貼るよーな手法がはたして真っ当なやり口と言えるのか。ゲーム業界は反意を示すべきだろう。

 ましてや”ゲーム脳”そのものへの否定論が主流になりつつある現在において、牽強付会もはなはだしく”ゲーム脳”なる現象を引っ張り出し、人を貶ゲームを辱めるような記事を掲載する意図はいったいどおにあるのか。オヤジが面白がるネタなら真偽はとわず掲載すべしってゆー”マスコミ脳”のこれが賜だとしたら、なるほどマスコミが世間からどんどんと乖離して来ている理由も伺える。否、自身を犠牲にしつつこじつけぎみに”ゲーム脳”を引っ張り出しては提唱者の勘違いぶりを白日に晒して嘲笑してやろうってゆー、ジャーナリズムの精神に則った天晴れな振る舞いかもしれない。いやそうだそうに違いない。そうだと言ってくれ頼むから。でないとキレちゃうよ。「あんた”ゲーム脳”」。だからやってないってゲームなんて。


時々見せたマリーゼの攻めも守護神小野寺が護りきって首位、首位、首位! 【4月25日】 「エル・ゴラッソ」の2005年4月25日号で「L・リーグ」の第3節を確認したら「日テレ・ベレーザ」が首位に立ってた。勝ち点では「TASAKIペルーレ」と並んでいるけど得失点差でいちおうの首位。とはいえ下に勝ち点7で「浦和レッドダイヤモンズレディース「TEPCOマリーゼ」が付けていて1試合で逆転も可能。混戦模様で迎える次節は29日に「西が丘サッカー場」で何故かマリーゼがホームとなってスペランツァ高槻を迎える予定。「なでしこジャパン」きっての美貌を誇る丸山桂里奈選手をピッチ間際で見られるチャンスなんでファンは何を置いてもかけつけよう。チャック開いてるかもしれないし。

 「L・リーグ」の国立での試合があった関係で涙を呑んで行かなかった「柏レイソルvs名古屋グランパスエイト」の試合で起こった乱闘事件に関しても「エル・ゴラッソ」は大きな記事。読むとなかなかに過激な状況だったよーで柏だとたいていメインスタンドの右端の、アウェイのゴールライン際で見ることが多いんで試合後に残って凱歌を上げるグランパスのサポーターを眺めていれば、その後に間近で起こった乱闘を目の当たりにした可能性も高かった。100人が入り乱れての騒動はきっと凄まじいものだったんだろー。それにしても煽られようと口撃されようと、暴力が出てしまってはもはやスポーツではない。

 「何を甘いことをこれがサッカーってものだよほら海外では云々」なんて言われたって「出もそれは日本じゃない。日本には必要ない」って蹴飛ばすのが幸せなこと。海外から日本に来た選手もサッカー関係者も、そんな日本の良さを誉めているのに敢えてひっくり返そうとする動きはやっぱり宜しくない。ならば煽られたらどうすれば良かったのか? ってなると難しいけど、そんなことも含めてこれから判断の下される処分と、それを受けた両チーム及びサポーターたちの行動が、明日の明るいスタジアムを作る糧となる。要注視。

 それはそれとしてまだ今年1度も見ていないグランパス、結構強そーなんだけど何が代わったんだろー。本田圭佑選手の加入か中村直志選手の確変か。ニセ中村と言われた直志がここに来てよーやく天才を発揮してくれたんだとしたら嬉しいもの。ウェズレイが拗ねて出てこなくなってフォワードの薄さが気になるけれど、それでも着実に得点を重ねつつ相手に奪われない(これ奇蹟!)試合でのし上がってきた勢いを、是非にも続けていって頂きたいもの。次の来京は1日の対浦和レッドダイヤモンズ戦。かつての再開決定戦も今では和製”赤い悪魔”たちの大激突ってことで、頑張ってチケットを手に入れたいけどきっと無理だな。しゃーない等々力に我らがジェフユナイテッド市原・千葉の試合を見に行くとしよー。

 「AERA」の2005年5月2−5月9日号でホリエモン騒動の記事。「メディア参入を考えてきた堀江氏は昨年、日本証券新聞やジャパンタイムズの買収を断念後、実はフジサンケイグループの日本工業新聞(現フジサンケイビジネスアイ)との提携を探った。中面4ページをライブドア新聞として、ライブドアの記者や市民記者が記事を書く計画だった」とか。へー知らんかった。どんな形での契約を模索したのかが分からないけど純粋にひとつのニュース源として活用しようとしたのか、それとも「ライブドアにはニュース部門があります」的なアピールを行ってもらう広告的な面として貸与する内容だったのか、聞いてみたいけどどっちも喋らないだろーからなー。下っ端には。「金銭面が折り合わず挫折した」ってあるけどどのくらいだったんだろ? 888億円ってことはあるまいな。

 あーつまらん。「CD」が「クリスチャン・ディオール」ではなく中日ドラゴンズの略称で、「名古屋駅」を「めーえき」、「名古屋大学」を「めーだい」と呼び、味噌煮込みうどんにご飯が付き、トーストにあんが挟んであり、スパゲッティにもあんがかかっていることくらい知っている。「喫茶マウンテン」のスパゲッティが甘口で抹茶が練り込まれていて、小倉あんとクリームがかけられていて、おまけに暖かいのは当然。「「スターバックス」より「コメダ珈琲店」だしスーパーは「ユニー」でショッピングセンターは「アピタ」。そんな誰でも知ってる話を書いて「名古屋式。」(マガジンハウス、905円)なんて本にして、この雷門獅篭という落語家は何を伝えたかったのか?

 ってのはまあ冗談。「めーだい」は名古屋大学で机は「つる」ももではなく「動かす」もので喫茶店の珈琲にアーモンドもピーナッツも亀田の「小粒っ子」も前田の「セサミハイチ」も付くって場所は名古屋以外の世界のどこにも存在しない。だから珍しくって面白がられて本になる。立川志加吾め雷門獅篭が流れ着いて「大須演芸場」で落語をしている名古屋のそんな不思議を文章を漫画で描いた「名古屋式。」は名古屋の人以外にとって、すべてが新鮮で驚きに溢れていてそして面白いはず。都落ちだったはずなのにタイミング良く万博が開かれ景気も絶好調な名古屋で獅篭さんが何をしているのかってのを確認する意味でもファンは買って読んでみよー。でも名古屋のことを自慢したくてもそれを表だってはせずに横目で知らん顔するシャイな名古屋で生まれ育った身としては、やっぱり「どえりゃー、つまらんて」って言っておく。


【4月24日】 「新世紀エヴァンゲリオン」では碇シンジはロボットに乗りたくなくって仕方がなかったけどやるしかないのかって「エヴァ」に乗り込んだものの、出てきた使徒の強さに怯えて鬱々とした中に敗れてしまう。対して「交響詩篇エウレカセブン」でレントン少年はロボットに乗りたくって仕方がなくって追い掛けて「ニルヴァーシュ」に乗り込んでは居合わせたエウレカに「好きだ」と告白して、ついでに「ニルヴァーシュ」でもって敵を倒そうと操縦桿を握る。

 シンジは敵に倒され気がつくとすべてが終わってた。レントンも敵に倒されそうになって気がつくとこれまたやっぱりすべてが終了。でもって適正を見込まれたシンジにレントンはロボットに乗って戦う主人公となるんだけどとことんポジティブなレントンとネガティブなシンジとでは印象は正反対だし展開もまるで逆。ってことは最終回の「エウレカセブン」は父親のプレッシャーを軽々と踏み越え青い頭の少女も手に入れ迫る危機も退けては、セカンド・サマー・オブ・ラブを発動させて地球の全てを己が欲望の翼下に納めて王として君臨するのだ。なんだかなあ。

 いやまあ別にポジティブ・エヴァで行ってくれても良いんだけどそーした誰もが予想しそーな展開すらも超えて大きな物語を見せてくれるものと信じたいもの。今のままだとレントンの直情径行気味の言動が、「創聖のアクエリオン」のアポロの野性味あふれる行動に比べるとどうにもガキっぽくってわがままで、見ていて結構鬱陶しいものがあるんだよなあ。同じ莫迦げた展開でも計算を超えて本音が出まくっている「アクエリオン」的莫迦と、このくらいが見る人も納得させられるんじゃないかって計算がほの見える「エウレカセブン」的な莫迦では前者に惹かれてしまうんだよなあ。

 いっそだったらレントンのじっちゃんは実はさる国の皇子で、海賊と戦った果てに共倒れとなり流され辿り着いた街で子を成し孫のレントンを得たんだけど、そこに現れたのが元いた国で許嫁だったお姫様でレントンに許嫁の面影を見て迫り始め、一方で孫が遺跡の中で見つけた海賊のた少女も復活してはレントンに迫る、なんて展開にしてくれれば同じ懐かしさでもあまりなかった懐かしさを得られるんだけどなあ。何のこっちゃ。つまりは青野武さんは偉大だってことで。もしかしてレントンの父親も声は青野武さんなのか(違うって)。

 新装なって初の新作ってことになる豪屋大介さん「A君(17)の戦争 8」(富士見ファンタジア文庫、560円)は戦争大好きシレイラちゃんの指揮でもって人間の国ランバルトの軍隊が小野寺剛士率いる魔族やら何やらがいろいろいる魔王領の都ワルキュラへと迫る攻防編が端緒について緊迫の度合いを増しているけど、物語が綴られる途中で軍事とか戦争とか宮廷での序列とか、何だかんだな知識蘊蓄情報の類が作者の地の声って形でびっしりと書かれてあって読む速度がとっても遅くなる。

 どれもが勉強になる知識なんで物語が足踏みするのも悪くないとは想うけど、そーゆー描写でふるいにかけて蘊蓄が平気な人を掬い上げ、真の「A君(17)の戦争」シンパを作ろうとしてるんだって見られて敬遠されかねない可能性も浮かんで悩ましい。読めば納得の架空戦記的長編ファンタジーなんでみなさん、蘊蓄に臆さずオタク的な要素に引かず手に取り読んでやって下さいな。

 ちょっぴり早めに届いた「SFマガジン」の2005年6月号を手に取り来月予告を見て唖然呆然。「ぼくたちのリアル・フィクション2」って特集が7月号には予定されて手そこに桜坂洋さんと新城カズマさんが登場するのは良いとして、「ラス・マンチャス通信」の平山瑞穂さんとそして、あの名作にして怪作「左巻キ式ラストリゾート」の海猫沢めろんさんが短編で登場って紹介されてて、SF作品かと言われると口ごもる人も多々いそーな作品しかない、ってゆーかライトノベルと言うにもやっぱり困難のつきまとうレーベルからしか本の出ていない人を、招き作品を書かせ掲載までしてしまう「SFマガジン」の度量の広さ、許容範囲の広さにただかだ感じ入る。

 それにしてもあの「左巻キ式ラストリゾート」を「SFマガジン」の編集長は良く読んだ。認知するだけでも大変なのに見つけて買ってたってことで、面白い作品ならどしどし取り入れようって前向きな信念がきっとあったんだろー。これなら次の長編も早川書房からかな。早川書房でも異例の不思議ペンネーム作家ってことになったら楽しい。幸いにして海猫沢めろんさんはSFマガジンに認知されたけど、これなら長森浩平さんなり平坂読さんといった文章に特徴があり展開も凄まじい作家だって「SFマガジン」に厄介になる資格は存分にある。今回は無理でも「3」「4」「5」と続ける中で起用しSFにもその名を知ってもらえるとちょっと嬉しいかも。それにしてもホント、海猫沢めろんさんをよく認知した、「SFマガジン」は。


【4月23日】 DVDで「舞−HiME」を見返す。海での大騒ぎエピソードで玖珂夏樹がお尻をふりふりしながら「はぁーい、のっ・せっ・てっ」とヒッチハイクをする名シーンからケーキ作り対決で奈緒となつきが仲むつまじくもいがみあうシーンを経て、ピクニックで丘へと出向いてアリッサと深優がこちらは本当に仲むつまじくしているシーンと3連続でギャグ&ほのぼのとした内容で、当時はこのあとの物語があんな方向へと流れてあれほどまでに爆発するとは想っていなかった。何もかもみな懐かしい。

 流れで「爆笑問題のススメ」を見物。三浦しをんさんテレビ初登場(だったっけ)ってことで一体どんなことを喋るのか、ってよりも爆笑問題を相手に上がらず臆さず普通にしゃべれるのかって心配になったけどこれがどうして実に堂々とした喋りっぷり。下手に出ようとも無理して受けようともせず、考えついたことを真正面からストレートに出しててそれがどれも絶妙で、はきはきとしたしゃべり方とも相まって良いリズムを作り出していた。爆笑問題の太田のボケもハイレベル。相手に合わせてその上を行く芸で鳴らす人にそれだけの技を繰り出させた三浦さんの喋りのレベルの高さが伺える。

 しかしこれで世間に胸毛好きだとバレてしまった三浦さん。最愛の人を「ロード・オブ・リング」に出てきたヴィゴ・モーテンセンだと明言し彼の胸毛への愛着をあれだけ言ったんだからきっとヴィゴの来日時には記者発表にゲストで呼んでもらえて目の前で直接胸毛を頂戴できる栄誉を、これで得たんではなかろーか。ああ羨ましい。初級中級上級を発展させていく”妄想”はどれもが秀逸で、あの爆笑問題を唸らせたほどなるほどエッセイの類がこれほどまでに注目を集めているんだってことも伺える。ちなみに太田さんは「むかしのはなし」をすげえってベタ誉め。読書好きで鳴る太田さんが誉めたってことは小説かとしてもやっぱり凄い人だったんだと改めて感心。そんな人の最初の本をサイン入り(おそらくは最初から100人以内には入るサイン)で持っているんだけどこれ、やっぱり相当な価値になるのかなあ。だったらもっともらっておけば良かったなあ。

 早起きして池袋へと「プリモプエル」の入園式を見に行く。それはお前の子供か誰かかってゆーとそんなはずはなく、バンダイが99年とかに発売した喋る縫いぐるみのことで、それが大人の人に子供代わりになるからってヒットしてもう5年近く? その間に折角子供代わりになっているんだから幼稚園への入園式みたいなのも開いて親御さんたちに喜んでもらおうって最初は引っ越す前のバンダイの本社ビルで行っていて、去年は向かいに移転した新ビルで開いたんだけど今年は世間の人にも見えてもらうってことで「サンシャインシティ」に噴水広場での開催になった。

 いい歳をした大人がぬいぐるみを抱えて持ち寄っては入園式へと臨む光景は、事情を知らない人にはやっぱり不思議なものだと映って不思議はないけれど、すでに縫いぐるみのパーソナリティが世間に浸透しているからなのか、あるいは「ごっごあそび」を昔からやって来た日本人にとって縫いぐるみの入園式くらいは別に奇異でも何でもないのか、分からないけど冷たい視線を浴びながらのイベントにはなっていなかった。むしろ暖かい眼差しの方が多かったかな。仮にこれをボークスのスーパードルフィーの入園式だってことで男の大人が手に手にスーパードルフィーを持って集まったら、世間はやっぱり引いただろーけどおばさんおばあさんに若い女性に子供が大半を占めるイベントでは、縫いぐるみの入園式なんて別に不思議でも奇妙でもないってことなのかも。スーパードルフィーの入学式は時代がもーちょっとオタクに優しくなってくれるまで祈りつつ待とう。

 午後7時から始まる「L・リーグ」の日テレ・ベレーザとTEPCOマリーゼのナイター試合を見るために前座の東京ヴェルディ1969とアルビレックス新潟の試合をまず見物。金も無いんで自由席のゴール裏に陣取って見たけどこれもなかなか。ゴール前へと迫ってくる選手の表情が見られて面白い。最前線でプレッシャーを跳ね返してボールを捌き続けるワシントン選手のすさまじいばかりのキープ力を初めて見たけどゴール前であれだけ自在にボールを扱わせてしまうのってディフェンスに問題があるの? それとも位置取りも含めてワシントンがそれだけ上手いの? 圧倒的。ただワシントンが2点を決めても他の選手が外しまくっては勝てはしない。逆にスピーディーなカウンターでもってアルビレックスが2点を取った上に何度もゴール前へと迫って1対1を作り出す。万事休す。

 かと想ったけれどゴールキーパーの高木義成選手が1対1に抜群の冴えを見せてそのことごとくをゴール外へとはじき出す。1点差から押せ押せとなってチアリーダーもベンチを飛び出し踊り始めた終盤の迫力ある攻防は両軍、走りまくってなかなかの見物だったけどこれだけの動きを前半からしてればヴェルディが圧勝して終わりだったかもしれない。微妙に動きつつ足下でボールをもらいパス、ってあんまり走らないサッカーだったからなあ、前半は。ともあれ前座にしては素晴らしい試合をありがとう、ってそっちが世の中的にはメインなんだけど、有料だったし。

スピードもテクニックもある。あとはボールだけ。走れ。もらえる場所に。  それで帰る人が大半だった、「L・リーグ」が国立競技場へと初登場した去年の10月(新潟地震が発生した日だ)の「Jリーグ」の後座試合と比べて残る人もやや増えた今回は、相手がYKK・AP東北女子フラッパーズからチームを譲り受けて体制は万全、チームも強化を行い現在首位に立つマリーゼが相手ってこともあって、福島県辺りから応援団が乗り込んでスタンドは賑やか&華やか。マルセイユみたいな旗もひるがえって応援の勢いでベレーザを圧倒する。その昔にジェフユナイテッド市原レディースとの試合を成田にあるグラウンドで見たことがあるけれど、集まって精々が100人くらいだったことを想うとなんだか隔世の感がある。代表人気ってやっぱり効果があったんだなあ。その日本女子代表で活躍している丸山桂里奈選手がマリーゼに加わったってこともあって、モデルだった母親譲りのモデルばりの美貌を目の当たりにしたいってファンも多かったのかもしれない。

 そんな期待の丸山選手、なるほど美貌は健在ながらもトップとして最前線に張り付きひたすらボールを追い回す。前傾姿勢で眼光するどくボールの流れを見てチャンスがあれば一気にトップスピードへをギアを切り替える動きはネコ科の動物の様。雰囲気だけならハンブルガーSVの高原直泰選手に似てるかも。だけど後方からスペースに放り込まれるボールがなく、中盤からトップへと渡るボールも少ないためスピードに乗って突破して受けて切り込んだり、警戒にして怪しげなドリブルを見せてディフェンダーを翻弄する場面がほとんどなく、全体の印象としては不完全燃焼だった模様。代表クラスの揃うベレーザのディフェンス相手では、ドリブル突破したくても自由にさせてもらえないのが分かって、これからどうプレースタイルを変えて来るのかが楽しみ。今度はもっとピッチが近いスタジアムで見たいなあ。

 ベレーザは沢穂希選手が圧倒的な存在感を見せて中盤で鮮やかにボールを捌きトップではダイレクトなボレーを決めて得点&アシスト。だけどそんな沢選手にドンピシャのボールを放り込む川上直子選手がいて、沢選手からスルーされたボールを受け取りキーパーの動きを見て冷静に流し込む大野忍選手がいてと、沢選手に負けず劣らない選手たちが揃っていることがベレーザの凄み、なんだろう。出だしはくノ一に苦戦したけど、川上選手をサイドバックではなくボランチで使い中地舞選手を元からの右サイドに入れて近賀ゆかり選手とも共存させる布陣へと変えてどーやら波に乗った模様。小林弥生選手に荒川恵理子選手と代表クラスが復活してないチームでこれだけの機動力ってことで両名復活後がさらに楽しみ。使う場所があるかなあ。


【4月22日】 ハハハハハハハハハハハハハ。って笑いならはぐちゃん追い掛けたいなあと想う春の1日。アニメーション版「ハチミツとクローバー」は森田先輩のコロボックルページ制作への熱意がいったいいつごろ恋心へと変わるのか、それとも変わらないままいくのか原作読んでないから分からないけど原作読んでないだけに先がどうなるのか分からないまま毎週毎週を楽しめるのが何か嬉しい。あと評判の結構あれやこれやはなぐちゃんの声も別に全然気にならないどころかむしろピッタリって思えてしまえるのも原作を知らない者の特権って奴で。喋ってる当人の和風コロボックル的可愛さを目の当たりにしたって贔屓目もあるけれど。

 声といったらオールチェンジした「ドラえもん」の声を初めて聴いたけどこれもまるで違和感なし。のび太って初期の頃ってこれくらいに高かったんじゃなかったっけ。それからドラちゃんの方も大山のぶ代さんの25年前ってこんな感じだったんじゃなかったっけ。違うかもしれないけれどそう聞こえるくらいにハマってた。耳慣れた人たちにもひと聴きでそう思わせてしまうくらいに絶妙なキャスティングだったんだなあ。ジャイアンとスネ夫とのび太のママはまだ聴いてないんで判断保留だけど大丈夫、だろー。しずかちゃん「気持ちいい」って言ってくれないかなあ。

 森田先輩からプレゼントされたピンクのラメラメのミュールを喜ぶはぐちゃんのことを思い出して胸を痛め背負った森田先輩の重みを急に感じる竹本のエピソードの芽生える恋心に気づかない鈍感さを込めるお話作りの巧さに感嘆。これは原作から? 人気になる訳だ。挿入歌は「クローバー」の元ネタのアルバム「Clover」のスガシカオさんが登場で原作者もきっとお喜びで御座いましょう。スネオヘアーさんのエンディングに重なる映像が次回予告あとようやく発見。泣きながら「バカッ」と吐き捨てる山田と真山のあれやこれやに注目だ。

 某作品をゲラで途中まで。空の次は海と来てこれだときっと次は陸か地中だって想像をめぐらせつつ吉岡平さん「二等士物語」シリーズなんかを思い出す。途中までなんで前の某作みたいにエンディングにハートまみれのハッピーエンドがあるかどーかは分からないけど高校生で大人しげで繊細な少女なんかが出てきて絡み始めているんで、その辺りがヒロインとなって2人いるっぽいヒーローのどちらかと良いことになるのかもしれない。ただなあ、そのヒロイン、名前が森生望(もりお・のぞみ)って言うんだよなー。健気で儚げで頑張りやなところを見せるたんびにその名前が出てくるんだよなあ。んでもって浮かぶのは……。ネーミングって難しい。

 秋葉原を歩いていたら万世橋の上で何やらロケ。背中に秋葉原のネオンを背負って若い男女が神田方面へと歩いていこうって場面らしかったけど女性が清楚な、それこそエルメスかクレージュかヴィトンって感じのファッションに身を固めているのとは対称的に男の方は胸に大きく「百式」と書かれたTシャツで、背中に回るとそこには「百式」なんかのイラストが。つまりは「機動戦士ガンダム」絡みのアニメTシャツってことでそんなオタクな扮装と、エルメスっぽいファッションの女性のカップルにこれはおそらくきっと絶対「電車男」の映画か何かのロケだと気づく。

 とゆーことは「百式」のTシャツを着ていたのは劇場版で主演を勤める山田孝之さんってことか。見るとなるほどそんな気もする。アーティスト然とした顔は二枚目なんだけどそれが秋葉原で衆人環視の中を「百式」のTシャツを着せられ歩かされるのって、どーゆー想いがしたんだろー。秋葉原の住人がスーツ姿で六本木ヒルズに行かされるよーな屈辱感? どんな気持ちだったか映画関連で山田さんに質問する人はそのあたりよろしく。

 いやそれよりもあれが「電車男」のロケだったってことは、隣りに立ってた楚々とした女性はもしかすると中谷美紀さんだったのか。どーりで美しかったはずだ。こんなことならもーちょっとしっかりと眺めて瞼に刻み込むんだった。またロケとかしてくれないかな。その時は「百式」なんてヌルい奴じゃなくってアニメな美少女のTシャツ姿で後ろを何度も横切って、ヌルめの恋愛ストーリーになるっぽい映画版「電車男」に秋葉原の熱を入れ込んでやるから覚悟しろ。


【4月21日】 2000年代の東京はどこもかしこも萌えまくっているけど1960年代の東京はどこもかしこも燃えまくっていたらしい。その名も「60年代『燃える東京』を歩く」(JTBパブリッシング)って本は60年安保で国会議事堂に7000人が乱入した中で樺美智子さんが圧死した騒乱を始まりに、戦後初だったかの幼児誘拐殺人事件「良展ちゃん事件」に「東京モノレール開通」に「東海道新幹線開業」に「東京オリンピック」に「ビートルズ来日」に「永山則夫連続射殺事件」と来て「東大紛争」「新宿騒乱」「三億円事件」といった感じに60年代に起こった事件を解説しつつ、今その現場がどーなっているかを訪ね歩いて紹介してる。

 時代でいうなら半分は生まれる前で半分は生まれた後ながらも事件として刻み込まれているのは1972年の「札幌オリンピック」に「浅間山荘事件」くらいからで、60年代の事件で覚えているのは1つもなし。ただそれほど遠くない時代を生きていたこともあってメディアを通してその熱さの残り火だけは感じていて、とりわけ「東大紛争」から地続きの連合赤軍事件から連続企業爆破事件からロッキード事件といった、世間を震撼させた事件が放つ熱さをきっと何倍にもしたほどの、熱が日本や東京を包んで心を燃やしていたんだろう。そんな熱さにほんのちょっとで乗り遅れた世代が欠乏感を埋めるべく、80年代を突っ走った結果があの金ピカのバブルだったのかな。違うかな。いっそタイトルも「燃えるるぶ」にしたら「萌えるるぶ」と対になって面白かったかも。同じ出版社だし。

 またしても来日のサー・ボビー・チャールトンを文京区のフォーシーズンズホテルまで見物に行く。グレーターズ・フェスティバル・トーキョーって東京を舞台にお祭りしようぜってイベントの目玉に鹿島アントラーズとマンチェスター・ユナイテッドとの試合が決まったって会見で、99年の「トヨタカップ」で来日してパルメイラス相手に勝利し世界一に輝いて以来の来日がこれで正式に決定した。これでベッカム選手が在籍している時代だったらメディアはテレビもワイドショーがやって来ては莫迦騒ぎをする所だけど、当時に比べて遜色のない戦力を誇り強さも同等ながら、どのワイドショーも午後に中継していたりしない辺りにメディアの事大主義が透けて見て取れる。まあ惨敗したって北島康介選手なり宮里藍選手をメインに書いて優勝した選手を添え物にするのが日本のメディアって奴だから。ホンモノを求めるユーザーに見放されるはずだよこれでは。

 それにしても元気だったサー・ボビー・チャールトン。1月だか2月だかにオリエントコーポレーションとマンチェスター・ユナイテッドとの提携カード発表で来日してからそれほど時間も経っていない時期の来日は、昨日来て1日を東京と埼玉で会見に当て明日には帰途につて土曜日午後3時のオールド・トラフォードでの試合に臨席するってゆー強行軍で、それなりな年齢にもなってこれほどまでに精力的に動く偉大な選手がいるって事実にマンチェスター・ユナイテッドとゆーチームの歴史と伝統の重みを覚える。まあサー・ボビー・チャールトンって人の凄みに依る部分も大きいんだけど。

 気になるのは夏のシーズン前にどれだけの戦力を集められるかってところだけどそこはサー・ボビー、ベストメンバーで臨むって明言してくれたんでルーニーにニステルローイにギッグスにロナウドにファーディナンドといった面々が、日本のピッチを縦横無尽に駆け回ってはアントラーズとレッズをチンチンにしてくれる場面を見せてくれると期待しよー。いっそレアル・マドリッドからベッカム復帰なんてことになったらさらに面白いんだけど、それは流石にないだろーなー。チェルシーに入って年末のトヨタカップに登場してくれる方に期待だ。

 2000万円株価企業と4倍爆上げ株価企業が共に揃って会見するってんで六本木ヒルズで行われたガンホー・オンライン・エンターテイメントとブロッコリーとそれからネットワークゲーム開発会社の新オンラインゲーム発表会をのぞく。ガンホーにとっては国産オンラインRPGの投入は初ってことでそれもそれなりに話題性があるけれど、ブロッコリーが”萌え”のリーディングカンパニーってことで参加しているのも話題性たっぷり。そんな期待に沿うことができなければ先週末からの株価の爆上げもここで一気に反落へと転じるところだけれど、出てきたタイトルは絵柄も内容もそれなりに面白そーでこれが本当に予定通りに稼働すれば、爆上げはなくとも爆下げもなしに収益を維持し株価もそれなりに維持することが出来る、かもしれない、希望半分。

 天白川を歌にする名古屋出身の偉大なデュオ、「スキマスイッチ」がニューシングルを発売したんで買いに行く。DVDがおまけについたそのタイトルは「全力少年」で、最初字面を見た時には「念力少年」と思って笹公人さんが詞でも書いたのかって思ったけれど違ってた。ちょっと残念。テンポの言い曲は相変わらずのスキマスイッチ風。詞は「あの頃の僕らはきっと全力で少年だった」 「セカイを開くのは誰だ?」 「紛れもなく僕らはずっと全力で少年なんだ」 「セカイを開くのは僕だ」って感じに子供の頃も今も変わらず頑張ってますって内容で頑張ってる元少年たちを勇気づける。「セカイ」ってのが片仮名になっているのは何かの流行? まさか「セカイ系」とは関係ないんだろーけれど。ツアーも始まるみたいだし、1度生で聞いてみたいなあ。アフロも見たいし。喋りに名古屋なイントネーションは出ているのかなあ。


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