秋、だね。
月の輪郭がはっきり見えてオリオン座がすごく大きくてこのあいだ山にいったら紅葉がはじまっていて外でるときに上着がほしくて寝るときも長そでのパジャマきて仕事おわるころにはもう暗くて。おまけにサッカーの季節はもうおわりそうだしF1だってあと一戦だし野球もあと七試合だし。
そういうことみんなひっくるめて、秋だね。
なんか泣きたくなるよね。
それはべつに夏が遠くなっていくとか春が近くなってくるとかみんな遠くにいっちゃうとかだんだん身動きがとれなくなってくるとかいうことではなくて、泣きたくなるよね。
むかし、オフコースとかの「泣きなさい」歌謡曲って、避けてたじゃん。女の子とかみんな泣いてるときに、みんなにわかる涙なんてうそだあれにはまってはいけないって、でもきいたらはまりそうで、避けてたじゃん。
でも、ある日ふっと、そうかはまってもいいんだなって。
すごく楽になるよね。
あの心地いい音の世界に浸ってるときは泣けるけど、かといってそこから帰れないわけじゃなくって、音がとぎれたらもう普通の世界にいる。そういうスタンスがとれるんだってわかると、すごく楽に、心地いいものが心地いいって、思えるじゃない、いえるじゃない。
なんかそういう心地よさに、思いっきり浸りたいなって、思うよね。秋って。
それが秋の夜長、っていうことなのかな。どんどん寒くなっていくのに、肌をすりよせて暖めあう人がいないと、刹那でもいいから、そういう心地よさに浸りたいって、わかるなあ。
読書でも芸術でも運動でもいいんだけれども、その心地よさは。
でも今回のぼくの場合は、それはテレビドラマ。あいかわらず音消して、ほかのことやりながらちらちらみる程度なのだけれども。
そういうドラマでも、はまっていいんだよ、泣いていいんだよ、っていうのが今回の主旨でした。
AKI、だからね。