ピーコ著作のページ


1945年神奈川県横浜市生。シャンソン歌手、ファッション、映画評論家。高校卒業後、アパレル会社、文化服装学院を経て衣装デザイナーとして芸能界で働く。双子の弟おすぎと共にラジオ番組「おすぎとピーコ」にてデビュー。以後テレビ、新聞、雑誌等で活躍。

 


   

「ピーコとサワコ(阿川佐和子・共著) ★★

  

 
2005年2月
文芸春秋刊

(1300円+税)

2005/09/--

とても愉快で楽しい、毒舌ピーコと佐和子さんの対談集。
1冊でこれだけ楽しめるのなら、本書はとてもお買い得。

冒頭第1〜4章はピーコさんの毒舌が遠慮なく発揮されて、仰天もしますけれど、とても愉快。
ひとつには的を射ているという面白さもありますが、カラっとしていて陰湿さがまるでないから、ケラケラと笑っていられます。
“NEWS23”の筑紫哲也さん、元“ニュースステーション”の久米宏さんは相当に遠慮なくやられていました。後任の古舘伊知郎さんは歯牙にもかけられず、というところでしょうか。
このピーコさんに比べると、佐和子さんがごくフツーの人に思えるから面白い。でも佐和子さんの合いの手は、実に反応が良くて勘所を抑えていますね。ピーコさんを前にして佐和子さんの良さが改めて良く感じられました。
第5〜6章は、ピーコさんのこれまで。ピーコさんの経歴のことは殆ど知らなかっただけにフムフム。第7章は一転して佐和子さんの話になりますが、これはもう既知のこと。楽しいのはピーコさんの突っ込み位でしょうか(それでもう充分)。
第8〜9章はピーコさんの交友歴というか、世話になって感謝している人たちとのこと。石井好子さんとか永六輔さんとか、実のこもった話が主体で、心に受け止めておくべきことが多いです。

ダンフミさんとサワコさんの友達同士の愉快な対談集とはまた違った面白さを味わえる対談集。ピーコさんの経歴、視野の幅広さがあるからこその面白さでしょう。お薦め対談集のひとつです。

はじめに/テレビのウラ話をめぐるホンネで爆発!の巻/テレビタレントをめぐる寄らば斬るゾの巻/ファッション・チェックをめぐる卑しさと品格の巻/子どもとペットをめぐる腹の立つこと限りなしの巻/ピーコの家庭の躾をめぐる優しさと豊かさの巻/ピーコの愛と性をめぐる愛欲とガマンの巻/サワコの恋愛と結婚観をめぐるおどおどと豪胆さのあいだの巻/ピーコを育てた大物たちをめぐる泣きながら学んでの巻/ピーコのゴージャスな交友をめぐるゲイは身を助くの巻/おわりに

 


     

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