川上弘美作品のページ No.2



11.風花

12.どこから行っても遠い町

13.これでよろしくて?

14.東京日記3−ナマズの幸運。

15.天頂より少し下って

16.七夜物語

17.なめらかで熱くて甘苦しくて

18.猫を拾いに

19.水声

20.大きな鳥にさらわれないよう


【作家歴】、物語が始まる、椰子・椰子、おめでとう、センセイの鞄、ゆっくりさよならをとなえる、光ってみえるものあれは、ニシノユキヒコの恋と冒険、古道具中野商店、東京日記、東京日記2

 → 川上弘美作品のページ No.1


ぼくの死体をよろしくたのむ、森へ行きましょう、某、三度目の恋

 → 川上弘美作品のページ No.3

  


        

11.

●「風 花(かざはな)」● ★★


風花画像

2008年04月
集英社刊
(1400円+税)

2011年04月
集英社文庫化



2008/04/26



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川上弘美さんというと、のっけから風変わりな雰囲気を漂わせている作品が多いと思うのですが、その点では珍しく、本書はごく普通の現実的な小説。
少し目立つのは、主人公が特筆したいくらい受身で、自分で何も決められない女性である、といった処でしょうか。

日下のゆりは33歳。システムエンジニアである夫の卓哉と結婚して7年という専業主婦。
そんなのゆりが、夫が浮気しているという事実に突然として直面することになります。さぁ、それを知ったのゆりはどう対処すればいいのか。
夫の浮気を知らされても怒る訳でなく、むしろ途方に暮れて哀しく思うだけ。浮気相手於と別れさせたいのか離婚したいのか、自分の気持ちを定められないまま、流されるように時間を過ごしていく。そればかりか、浮気相手の女性から呼び出しをかけられれば、素直に出かけていく。それが本書の主人公、のゆりという女性です。
結婚が色褪せていくストーリィを激情に捉われず傍観者的に描いていくという狙いであれば、こうした主人公の方が都合良いのかもしれませんが、読み手としては釈然としない思いを抱えることになります。
それでいながら、なんとなくストーリィに惹き付けられるのは、甲乙の決着をただつければいいという姿勢ではなく、時間をかけながら自分の気持ちを思い定めていこうとするストーリィだからでしょう。
なお、勝負というのはとかく先に動いたほうが負けるという経験則がありますが、本書の卓哉・のゆりという夫婦の関係もそれと同じ道を辿るのが面白い。所詮、男というのは一人になりきれない、意気地のない性なのでしょうか。

静かな余韻に味わいが残る、そんな長篇小説です。

    

12.

●「どこから行っても遠い町」● ★★☆


どこから行っても遠い町画像

2008年11月
新潮社刊
(1500円+税)

2011年09月
新潮文庫化



2008/12/11



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東京の東の方にある小さな商店街が舞台。
アンダスン「ワインズバーグオハイオ」に連なる、町を舞台にした連作短篇集。

すっかり「ワインズバーグ」スタイルも定着したようで、いろいろな作家が書いています。趣向が同じといってもそこは作家毎に異なる味わいがあって、この川上作品の場合は緩やかな時の流れを感じさせてくれるところが、快い味わい。
どの篇もこの町の住人が主体となる話なのですが、一時点の話だけでなく、それぞれに長い時の流れが描かれています。その長い時間が経過した果てに今のこの状況がある、といった風。
本書を読んでいると、物語は長い時の流れがあって初めて成り立つものだなぁと感じる次第。

冒頭の「小屋のある屋上」では、魚屋の平蔵さんと源さんの関係がまこと不思議。これまでにどんな経緯があったのか、本篇でそれが明らかにされません。
「午前六時のバケツ」では、息子のが「あまり穏当ではない父親」であるについて語る篇。いくらなんでも学校へ父兄参観に来て、息子の同級生の母親をナンパするなよ!と思うのですが、それにひっかかる相手も相手。おかげで母親が「あんまりこっちのことかまわなくて、楽なんだ」と語る娘の一言が可笑しい。
どの篇も捨て難い味わいがあるのですが、その中でも抜群に良いのは、割烹料理屋を一緒にやっている板前=廉ちゃんと15歳年上のおかみ=央子さんの関係を綴った「四度目の浪花節」。くっついたり別れたりしたのが3度という間柄。
「年上のよさを知っちゃうと、若い子とちゃんとつきあえなくなっちゃうでしょ」という央子さんの一言は殺し文句ですねぇ。
何となく風変わりな人が多い中、きわめて平凡という時江さんの姿の方がむしろ印象的に心に残ります。でも、姑の弥生さんに言わせると、それこそ底の知れないところがあるらしい。
普通そうなところがかえって普通とは違うのかも。そんな可笑し味、楽しさある連作短篇集。
所々でポツポツと呟かれる登場人物の言葉も、実に胸に効いてきます。上手いなぁ。

なお、最後の「どこから行っても遠い町」「ゆるく巻くかたつむりの殻」は、冒頭の「小屋」に至る経緯を明らかにする2篇。
この2篇のおかげで平蔵さんの奥さん=真紀さんの姿が鮮やかに浮き彫りになり、ぐっと本短篇集を引き締めてくれます。
最後、冒頭に戻ってまた最初から読み返したくなるのは、きっと私だけではない筈。

小屋のある屋上/午前六時のバケツ/夕つかたの水/蛇は穴に入る/長い夜の紅茶/四度めの浪花節/急降下するエレベーター/濡れたおんなの慕情/貝殻のある飾り窓/どこから行っても遠い町/ゆるく巻くかたつむりの殻

   

13.

●「これでよろしくて?」● ★★


これでよろしくて?画像

2009年09月
中央公論新社
(1350円+税)

2012年10月
中公文庫化


2009/10/15


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31歳の時に結婚して8年目、子供なし、専業主婦という菜月
昔付き合っていた彼氏の母親=土井母に偶然再会し、誘われるまま「これでよろしくて?同好会」に入会。
老若女性たち4人に加わり、小さな洋食屋に集まっては、その月の議題について好き勝手にあれこれと、フリートークを繰り広げるという趣向。
くえない女たちと思う一方、年代を越えてあれこれ語る中に家族のような団欒を見い出して居心地良いと感じる菜月。
その一方、義弟夫婦と同居していた義母が弟嫁と諍いして菜月夫婦のマンションに転がり込み、毎日の暮らしでは窮屈な思いが続くという日々。
夫婦とは何? 家族とは? 疎外感を抱え込んでしまった菜月を支えてくれるのが「これでよろしくて?同好会」という次第。

特にこれといったドラマが展開する訳ではありません。むしろ、主婦ともなれば当然にして一度は抱える迷い、悟りかもしれませんが、そこに至る過程を「これでよろしくて?同好会」を以って描いているところが面白い。
終盤、同好会仲間4人の正体についてドキッとさせられ、ああ川上弘美さんらしいところかと思いかけたところで、再び鮮やかに足を掬われました。これもまた楽しからずや。

何はともあれ、「これでよろしくて?同好会」の繰り広げるフリートークがユニーク、耳を傾けているだけで充分楽しい。
これって、女性同士だから生まれる、遠慮なしの内緒話、というものでしょうか。

         

14.

●「東京日記3 ナマズの幸運。」● ★★


ナマズの幸運。画像

2011年01月
平凡社刊
(1200円+税)

2011/02/20

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雑誌「東京人(都市出版)」2007.05〜08.08&WEB「平凡」08.09〜10.04に連載されている「東京日記」No.3。

何ということもない日記なのですが、読んでいると次第に(本書題名の由来である)内田百閧思わせる雰囲気が醸し出されてくるところが楽しい。
もっとも、百鬼園先生に比べると、現代的で柔らかい印象は、川上さんの味なのでしょう。 

でも??
過去の2冊に比べると、現実のことばかりで、あまり妄想が入り込んでいないような・・・。
「あとがき」にて川上さん曰く、以前は5分の4くらいが本当のことだったけれど、今回は10分の9くらいのことが本当だとのこと。やっぱりなぁ。

本書では、執筆に対する意気込みとパンツの色の関係にこだわってみた部分が、一番印象に残りました。(苦笑)

            

15.

●「天頂より少し下って」● ★★


天頂より少し下って

2011年05月
小学館刊
(1400円+税)

2014年07月
小学館文庫化



2011/06/21



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川上弘美さんらしく、ちょっと奇妙。でもやんわりと可笑しい。そしてささやかに恋愛小説風、という7篇からなる短篇集。
 
どれもあっさりとした短い作品。
ですから、各ストーリィをわざわざ語ってどうこうということはなく、奇妙さと可笑しさを含んだちと恋愛風味のストーリィ、という楽しさを味わっていればそれでいい、という感じ。
恋愛小説風といっても、一般的恋愛小説の片隅をかすった、という程度のものです。
         
「どうせ私なんてクローンだしね」という一実ちゃんにはびっくりしますが、同時に何となく可笑し味あり。
「エイコちゃんのしっぽ」は私好み。派遣先の社員から迫られて逃げ出した主人公を助ける、エイコちゃんのやり方が思いがけなく、そして愉快。好きだなぁ。
「壁を登る」で、得体のしれない人間を一時的とはいえ平然と受け入れる綾子さん(主人公の母親)にも唖然とするのですが、五朗さんという同居人の存在感が何ともはや。

表題作
「天頂より少し下って」の主人公は、女手一つで育てた息子がもう一人前の会社員、という45歳の女性=真琴さん。
年下の恋人とバーでデート中、息子とその恋人カップルとたまたま同席したり、親子でお互いの恋愛について会話するというシチュエーションが、殊の外に楽しい。


一実ちゃんのこと/ユモレスク/金と銀/エイコちゃんのしっぽ/壁を登る/夜のドライブ/天頂より少し下って

             

16.

●「七夜物語」●(装画:酒井駒子) ★★☆


七夜物語画像

2012年05月
朝日新聞出版
上下
(1800円+税)
(1900円+税)

2015年05月
朝日文庫化
上中下


2012/07/21


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なにやら「千夜一夜物語」に似た題名ですが、本作品は物語れる話を聞くものではなく、自ら冒険を重ねる物語。
主人公は小学4年生の
鳴海さよ。3年前に両親が離婚し、現在は母親と2人暮らし。
そのさよ、ある日図書館の奥の棚で
「七夜物語」という本を見つけます。それは不思議な本で、何度読み返しても、図書館を一旦出てしまうとその内容をすべて忘れてしまうという本。
その「七夜物語」を読んでから、さよは同級生の
仄田(ほのだ)くんと一緒にその物語世界、七つの夜をめぐる不思議な冒険を重ねることになります。
台所仕事の特訓を受けたり、深い眠りに誘う館に入り込んだり、人間が粗末にしたモノたちが生きている世界だったり、そして最後には光と影と戦うことになったりと。
ファンタジーな冒険物語と一口で言ってしまうのは簡単ですが、本作品にはそれを超える内容を感じます。
まず2人が出会うのは大ネズミの
グリクレル。そのグリクレルはその後何度も2人の貴重な導き役として登場します。

2人の冒険は決して一筋縄で語れるようなものではありません。要は、子どもが大人へと成長する過程で学ぶべきことを、七夜の冒険を通じて学んだ物語と言って良いのではないかと思います。
その七夜物語を読者と一緒に進んでくれるのが、
酒井駒子さんの手による数多くの挿絵。上下巻の表紙絵だけでなく、本文中頁を繰る毎に左下隅に描かれている挿絵が、何とも楽しいのです。

本作品では不思議なことに、いつもの川上弘美さんらしさをまるで感じません。あくまで本書は「七夜物語」の世界なのです。
川上さんと酒井駒子さんが創り出す本書物語世界、とても楽しいという一言に尽きます。お薦め!


1.図書館/2.最初の夜/3.次の夜/4.二つの夜/5.五つ目の夜/6.最後から二番目の夜/7.最後の夜/8.夜明け

               

17.

「なめらかで熱くて甘苦しくて」 ★★


なめらかで熱くて甘苦しくて画像

2013年02月
新潮社刊

(1400円+税)

2015年08月
新潮文庫化



2013/03/19



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“性”をひとつの要素として書かれた短編集、5篇。
川上さん、最初は「性欲」について書こうと思ったのだそうですが、でもすぐにそれだけを取り出すことはできないとわかった、とのこと。
直截的にセックスを描くのではなく、セックスもまた人生において切り離す、あるいは無視できない要素の一つ、と設定したところから生まれたストーリィ、と言って良いのではないかと思います。
主人公は女性であるからこそこうした広がりのある短編集になるのでしょう。初潮、セックス、出産と広い枝葉のある女性と比べて、男性だとただ「やりたい」だけの単純ストーリィに終わってしまう気がしますから。
 
・「aqua(水)」は、小3で同級生となった少女2人の、高校生になるまでの時期を描いた篇。主人公がセックスを想像してみて「想像力の限界だな」と呟くところは、かなり可笑しい。
・「terra(土)」は、ストーリィの仕掛けを掴むのにかなり苦労する篇。それでも最後は、ちょっと爽快な気分です。
・「aer(空気)」は、出産、授乳、その後という初めての母親体験を描いた篇。生命の営みという点でかなりリアル。
・「ignis(火)」は、男女の30年に亘る関係を描いた篇。
・「mundus(世界)」は、かなり捉え難し。

あっさり読み終えてしまうと従来の川上弘美作品とは趣きを異にするなぁと思うのですが、再度噛みしめるように読み直すとそこはやはり川上さん、意味深な味わいを秘めています。
曲者ですよねぇ・・・・川上さんは、やっぱり。
「なめらかで熱くて甘苦しくて」という本書題名は、世代を超えての女性から見たセックスへの想いを表しているようで、これ以上ない題名だと思います。
 
aqua/terra/aer/ignis/mundus

       

18.

「猫を拾いに」 ★★


猫を拾いに画像

2013年10月
マガジンハウス刊
(1500円+税)

2018年06月
新潮文庫化

2013/12/03

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様々な趣向を織り交ぜた短篇集、21篇。

さりげない掌編小説の数々をすぅーっと読んでいく途中、時々川上さんの仕掛けが煌めいているのに気づく、という印象です。
そもそも、いずれも時代設定も状況も定かではないストーリィ(掌編小説ですから当然かもしれませんが)。ふと気づくと宇宙人の登場が示唆されていたり、想像の産物とばかりいっていられない近未来のSFストーリィだったり、コミカルな展開があったり。
これだけさらりとした読み心地ながら、趣向に富み、仕掛けも盛り沢山という短篇集ですから、その中で自分の好みに合う篇は見つけてみよう、という読み方も楽しいのではないかと思う次第。

ちなみに私の好みに合った篇は、
「誕生日の夜」「新年の客」「真面目な二人」「猫を拾いに」「クリスマス・コンサート」「旅は、無料」「うみのしーる」「ホットココアにチョコレート」「信長、よーじや、阿闍梨餅」の9篇。

朝顔のピアス/ハイム鯖/ぞうげ色で、つめたくて/誕生日の夜/はにわ/新年の客/トンボ玉/ひでちゃんの話/真面目な二人/猫を拾いに/まっさおな部屋/ミンミン/クリスマス・コンサート/旅は、無料/ピーカン/うみのしーる/金色の道/九月の精霊/ラッキーカラーは黄/ホットココアにチョコレート/信長、よーじや、阿闍梨餅

 

19.

「水 声(すいせい) ★★


水声画像

2014年09月
文芸春秋刊

(1400円+税)

2017年07月
文春文庫化


2014/10/23


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ストーリィは、ママが50歳過ぎで亡くなった後の10年間、パパが家を出て無人のままにしていた実家にの姉弟が戻ってきたという記述から始まります。
そこから2人が子供の頃、ママが死んだ後、そして現在と、時間を行き来してこの家族の様子が語られていきます。
何より印象的なのは、この家族においてはママの存在が大きいこと、ママの存在が全ての中心であったこと。それはママが死んだ後も姉弟が繰り返しママについて語ることから明瞭です。

それだけなら、極めて絆の強い、ある家族の姿を描いたストーリィと言えるのですが、徐々にこの家族が抱えていた秘密が姉弟にも明らかにされるに連れ、この家族が極めて異形なものであったことが感じられるようになります。
しかし、異形と言ってもグロテスクといった印象はまるでなく、水の流れるようなすべらかな文章による語りがとても心地良い。

家庭とは・・・、この家族の有り様は・・・、という読み方も勿論ありますけれど、それらをさておき、本書の流れるような文章にただ心を委ねて楽しむのも、ひとつの読み方と思います。


1969年/1996年/ねえやたち/ママの死/パパとママ/奈穂子/家-現在/夢/女たち/父たち/1986年前後/1986年/2013年/2014年

        

20.
「大きな鳥にさらわれないよう ★☆


大きな鳥にさらわれないよう

2016年04月
講談社刊

(1500円+税)

2019年10月
講談社文庫



2016/05/24



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遥かな未来、人類は滅亡しつつあり、少しでもその絶滅を延ばそうと対策が取られていたのですが・・・というストーリィ。

舞台となっている世界が未来だとは判るのですが、それがどのような未来なのかは全く不明。
というのは、人類らしきものが存続しているのかは書かれていますが、未来社会像というものは殆どと言っていいくらい書かれていません。そのため何やら未来ファンタジー世界の話を読んでいるような気がします。
長野まゆみ「テレビジョン・シティと趣向は全く異なりますが、実像を捉えがたいという点では共通する処あり。

さてストーリィの中味はというと、人間と思いきや本来の人類とはちと違う人物の登場あり、でもその一方で人類の末裔らしき人物の登場もありといった具合で、真に捉え難い。
もしかするとストーリィの時間軸は、時間の進行どおりに描かれているのではなく、逆行する形で描かれているのではないかと感じた次第。
それが正解かどうかは別として、最後にどのような変遷があったのかが謎を明かすように説明されますが、それは人類にとって救いであったのかどうか。

人間は絶滅危惧種の心配をしますが、自分たちが絶滅危惧種になった時の心配はまだしていません。
本書はそうした時期が到来した未来において、もし神様が存在するとしたら人類のためにこうした操作をするのではないだろうかと思うようなストーリィ。
しかし、それを人類が喜ぶかどうかは、絶滅危惧種となった動物自身が人間の作為をどう感じているのかと、ちょうど似ているように思います。
いっそ新しい人類が誕生してくれた方が清々しいのではないかしらん。

形見/水仙/緑の庭/踊る子供/大きな鳥にさらわれないよう/Remember/みずうみ/漂泊/Interview/奇跡/愛/変化/運命/なぜなの、あたしのかみさま

   

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