藤沢周平 お薦めページ

 

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私は“用心棒日月抄”シリーズを逆の順番に読んで(^^;) 以来、ファンとなりました。 何度読んでも、飽きる事無くその良さを味わい、楽しむことのできる稀有な作品と 思っています。
藤沢周平作品を全部読むにはまるで至りませんが、気に入りの作品をご紹介します。

 


 

  1.人気のシリーズもの

用心棒日月抄 代表的人気作品(連作短篇)
 
新潮文庫全4冊

用心棒日月抄  孤 剣  刺 客  凶 刃

獄医立花登手控え 第一印象は暗いが青春ドラマ(連作短篇)
講談社文庫全4冊

 春秋の檻  風雪の檻  愛憎の檻  人間の檻

彫師伊之助捕物覚え 江戸の本格的ハードボイルド(すべて長編)
新潮文庫 全3冊

 消えた女  漆黒の霧の中で  ささやく河

隠し剣 隠し剣のアイデアが味わい深い(すべて短篇) 
文春文庫全2冊

 隠し剣孤影抄  隠し剣秋風抄

 

  2.人気の高い作品

蝉しぐれ

文春文庫

海坂藩もの代表作。詩情溢れる名品

三屋清左衛門残日録

文春文庫

仲代達矢主演TVが好評。得意の連作短篇

橋ものがたり

新潮文庫

市井もの連作短篇。作者の持ち味を満喫可

たそがれ清兵衛

新潮文庫

隠し剣の延長傾向。人物設定に妙味

漆の実のみのる国

文芸春秋

童門冬二「小説上杉鷹山」とはまるで違った出来上がり。 著者の現代への批判を感じます

 

  3.個人的に好きな作品

よろずや平四郎活人剣

文春文庫

「用心棒日月抄」と比較すると面白い

海鳴り

文春文庫

時代小説とは思えない恋愛ストーリィ

秘太刀馬の骨

文春文庫

「隠し剣」の延長上にあるような連作短篇

本所しぐれ町物語

新潮文庫

「橋ものがたり」に並ぶ市井もの

風の果て

文春文庫

藩政における権力争いを描いた作品

暗殺の年輪

文春文庫

直木賞受賞作らしい凄みあり

   

私の藤沢周平観

何度でも読み返したい、何度読んでもその面白さに飽きることがない、 藤沢さんの書いたのはまさにそんな作品群だと思います。何故なのか。ひとつには、登場人物がごく普通の人間であり 、親近感を常にもつことができること。また、作品にアラがなく端正で、どの場面、どの文章をとっても味わい深い ということにあるのではないでしょうか。青年期なら、獄医立花登は自分の分身かもしれませんし、 サラリーマンになれば、青江又八郎の運命は身につまされます。後になって青春期を振り返れば、 「蝉しぐれ」は懐かしいものでしょうし、引退すれば「残日録」は我が身のことです。共通して感じることは、 藤沢さんの登場人物に対する温かい眼差しです。
いつも親しく手許に置いておきたい、それが藤沢作品への私の思いです。

 

  4.藤沢周平全作品リスト

 

  5.藤沢周平(本名:小菅留治)年譜

 

  6.“海坂藩”とは?

出羽ノ国海坂(うなさか)藩といえば、藤沢周平ファンとしては決して無視することのできない、故郷のような場所です。

1.「丘というには幅が膨大な大地が、町の西方にひろがっていて、その緩慢な傾斜の途中が足軽組屋敷が密集している町に入り、そこから七万石海坂藩の城下町がひろがっている。 城は、町の真中を貫いて流れる五間川の西岸にあって、美しい五層の天守閣が町の四方から眺められる」(暗殺の年輪)

2.海坂藩ものの代表的作品といえば、「暗殺の年輪」「蝉しぐれ」「隠し剣孤影抄」「風の果て」。「用心棒日月抄」の東北小藩も海坂藩と思われます。

3.「海辺に立って一望の海を眺めると、水平線はゆるやかな弧を描く。そのあるかなきかのゆるやかな傾斜弧を海坂と呼ぶと聞いた記憶がある。うつくしい言葉である」(藤沢周平)

4.「海境(うなさか)」:海神の国とこの国とを隔てるという境界。古事記では「・・・海坂を塞へて、返り入りましき」、万葉集では「・・・海界を過ぎて漕ぎ行くに・・・」(広辞苑等)

5.俳誌「海坂」。この雑誌に藤沢さんは、入院中の昭和 28年夏から31年夏まで会員として参加し、盛んに投句をしていたとのこと。

 

  7.藤沢作品を読み終えて、次の時代小説作家を探しあぐねている方へ

・北原亞以子「深川澪通り木戸番小屋」は如何?
  
「本所しぐれ町物語」を彷彿させてくれます

→ 北原亞以子作品リスト

・白石一郎 「十時半睡事件帖」は如何?
  
「三屋清左衛門残日録」と比較してみて下さい

→ 白石一郎作品リスト

・佐江衆一 「女 剣」は如何?
  
「蝉しぐれ」を彷彿させる女性剣士の成長物語です

→ 佐江衆一作品リスト

 

  8.藤沢周平作品の副読本

書 名

刊 行

読了

備 考

向井 敏
海坂藩の侍たち
藤沢周平と時代小説

1994
文芸春秋

1997

文芸春秋版藤沢周平全集各巻末の作品解説に補筆し、藤沢周平論としてまとめた一冊。 傍らに置きながら藤沢作品を楽しむには格好の手引書。
第一部しぐれ町の住人たち / 第二部海坂藩の侍たち/ 第三部英雄ぎらい


同 上

1998
文春文庫

1998

上記本の文庫化にあたり、「早春の謎」と「最後の六枚」(漆の実のみのる国について)を追加

藤沢周平のすべて

1997
文芸春秋

1998

藤沢さんのファン同士親しく語り合うような楽しさが感じられる一冊。 そんな雰囲気も藤沢さんだからこそ生まれるものでしょう。如何に藤沢作品が貴重なものだったか、改めて感じます。
1.別れ(丸谷才一・井上ひさし・長女展子氏の追悼文)/ 2.周平さんと私(10人による藤沢さんへの思い)/ 3.藤沢周平が遺した世界(4作品について)/ 4.半生を紀行する(同級生他の思い出話)/ 5.藤沢作品と私(7人)/ 6.藤沢さんを語り尽くす(藤沢さんを偲ぶ4つの対談)/ 7.藤沢さんの頁(インタビュー、エッセイ)/ 8.藤沢さんへの手紙(11人)/ 著作リスト・年譜

藤沢周平の世界

文芸春秋

未 読

遠藤展子
藤沢周平・父の周辺

2006
文芸春秋

2006

藤沢周平さんの家庭人としての素顔に触れることのできる微笑ましいエッセイ本

 


 

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